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谷川天神尾根・西黒尾根

■日程 2010年3月27・28日
■目的地 27日雪訓(マチガ沢)、28日谷川登頂(天神尾根、西黒尾根)
■メンバー 竜少年 tomo take マーメイド toku
■天候 27日晴れ後小雪、28日曇り後ガス
■記録者 竜少年 take マーメイド toku

 

 新しいメンバーによる初めての雪山。これを機会に雪山へバシバシ行けたらこんな嬉しいことはない、そんな一歩にしたい、そんな気持だった。

 雪訓では、ホンの触りのような訓練だったが、雪山登山のエキスは伝えられたかな?と思っている。後は経験を一つづつ積んで、自分が行ってみたい山へルートへ行けるようになったらもっと嬉しい。

 個人的には久しぶりの雪山というより、3月初めの日光スノーシュー依頼の山歩きなので、山が久しぶりであった。天候は残念ながら全くの白い世界だったが、山頂で西黒尾根メンバーが登ってきて再会したときにはなんだかとても嬉しかった。

 途中、途中トランシーバーで現在位置やお互いの状況が良く分かり安心感はあったもののやはり顔をみるまでは心配なものだ。

 また、トレーニングをしていい山行ができるよう、皆で行きたいものだ。
(竜少年)


 5月の雪山山行に向け例年4月が恒例になっていた谷川岳であるが今年度山行計画により4月は県連救助隊雪訓への参加と八ヶ岳会山行があるため3月に行われた。

 昨年、雪訓を行ったマチガ沢出合まで雪は少なくアスファルトの上を歩いて行ったが今回は積雪も多く途中の雪庇で雪崩回避訓練などを行いこれからにワクワクする。

雪上訓練 3月27日(土)

 雪山初心者と経験者合同で雪上歩行、滑落停止、確保技術の実際について訓練する。
頭が上向き・下向き、前転など滑落停止は何回練習してもうまくいかないものでした。転ばないための歩行基本動作の必要性を感じ、直登・下降、斜登・下降、方向転換など反復練習を行う。

①スタンディングアックスビレー
 ⓐピッケルにスリング・カラビナを付けたりクイックドローをセットしてみたり自分でピッケルの頭を踏んだ時に靴の側面に出るカラビナの感覚を身につける。
 ⓑ肩絡みのロープ操作 ☞ 竜少年による見本を参考に行ってみる。支点からのロープを反対の肩に掛けたりと見ているようでも間違えてしまう。
 ⓒトップの滑落 ☞ 竜少年に滑落してもらいトップの確保を行う。始めはロープのグリップを強くしたため左の肩にガツンと衝撃が走る。これは確保者・滑落者ともショックが大きく衝撃を吸収する練習をする。
 コツを覚えてくると肩のロープが気持ちのいい音をたてて流れ、ようやくOKサイン。

②支点作成 
 ピッケル・スノーバー・デッドマンの使用方法を学ぶ。雪質により器具を使い分けること、実際にセットしてみてテンションが上向きにかかった場合と、下向きの場合の強度を体感する。

③雪崩体験
 「全員に埋没してもらいます」竜少年がスコップ2本を装備して楽しみにしていたようだったが終盤、雪が降ってきたため撤収。だれからも体験申し出はありませんでした。

 西黒尾根からトマの耳 
 3月28日(日)今回は西黒班・天神班連絡の為トランシーバーを持参する。

 6:30ベースプラザ発。竜少年が我々の姿が見えなくなるまで見送ってくれた。指導センターを少し過ぎた場所から鉄塔下まで直登する。(7:00着)
 先頭のトクさんがトレースを辿って登るが時々新しいルートを作る。「おやッ」と思いつつ大きく発達した雪庇に反応する慎重さに経験を感じる。

 ラクダのコブ下で8:30の定時コール。天神班1500m地点の連絡が入る。鎖場を通過しラクダのコブでアイゼンを装着。しばらくすると丸太を渡るような痩せ尾根が出現。下を見ないようにしたいが足元を見るので嫌でも目に入る。渡った先の岩越えが今回の核心部分と感じられた。ここで落ちたらなどと考え慎重に!

 ザンゲ岩付近で9:30の定時連絡が入るが凍った急斜面をアイゼン前歯とピックで直登中、返答するのも難しい。気が付くと周りはすでにホワイトアウトで視界10m位か?トレースだけが頼りになり前日、竜少年が夕刻から降りだした雪に心配し「明日の西黒尾根はトレースが無かったら天神尾根に変更しましょう。」の意味を理解する。

 10:30の定時コールで天神・西黒尾根分岐地点の連絡が入る。当方はすこし遅れ気味。まつ毛を凍らせながら苦しむことしばらく、トマの耳150mの標識にホットする。山頂着

 10:52 記念撮影後11:05下山開始。12:40ロープウェー着。

 2月の奥日光スノーシュー、今回の谷川岳と天候に苦しんだ山行であったが冬山のいい経験になったと思う。1月に行った岩場でのアイゼントレ、昨日のスノーバー、デッドマン、スタンディングアックスビレーを使う山行がしたい そんな思いがフツフツと山行記録を書いています。
(take)


 雪山・初体験  ピッケルについて名称・持ち方の説明を受ける

アイゼンなしの歩行
・ フラットフッティング
     接地時は雪面に対してソール全部がつくように足を下ろす    
・ キックステップ(登り)
     膝を支点にして雪の斜面につま先を蹴り込む(振り子のように)
     ピッケルのピックを前にして、2点確保で登る
・ キックステップ(下り)
     へっぴり腰にならないようにする 踵を踏み下ろして下りる
     ピッケルのピックを後ろにして、2点確保で下りる
・ 斜めに登る
     ピッケルは山側(ピックが前)に持つ
     山側の足を進行方向、谷側の足は外側に開く
・ 斜めに下る
     ピッケルは山側(ピックが後ろ)に持つ
     山側の足を外側に開く、谷側の足は進行方向
・ 方向転換
     ピッケルを突いて足場を作ってからすること

滑落停止
・ 基本動作
     右手にピッケルのピックを前に向けて持ち、左手でシャフトの下部を持つ
     その状態で胸につける
     ピッケルのピック側に体を回転させ、ピックを雪面に突き刺す
     シャフトを上にあげる 足は雪面に触れないように上にあげる

  上記の基本動作を全員で雪の上に寝て、一人一人号令を交代して行う
  体に覚えこませる

・ 滑落停止練習 (雪の斜面を利用して実際に練習)
     基本動作のパターン
     体は仰向け、頭は下のパターン
     体はうつ伏せ、頭は下のパターン
     後ろにひっくり返り、そのまま落ちてのパターン

  上記のパターンを何回かくり返す
  竜少年は “滑落しないように歩く事が大事”と言っていた
  そうですね!でも、滑落停止の練習をしている時滑り出したらスピードが出て、なかな  かピッケルを使って止める事は不可能に近いと感じた。きちんと歩く事を常 
  に心がけていようと思う。

確保
・ 支点の作り方
     スタンディングアックスビレー
     スノーバー
     デッドマン

 それぞれ支点の作り方を教わる

・ トップが墜落した時の確保
     スタンディングアックスビレー・スノーバー・デッドマンを支点にして、
     トップが登っている時に墜落した場合、セカンドはザイルを強く握らない
     そっとつかんでいる感じにする(衝撃を最小限におさえる為)

3月28日  天神尾根班 (竜少年・マーメイド)
 谷川岳ロープウェイ天神平駅~天神尾根~谷川岳トマノ耳 (往復)

06:30  西黒尾根班(tomo・take・toku)出発

07:00  天神尾根班出発
 ロープウェイで天神平駅へ アイゼン装着、地図の読み方、コンパスの使い方のレクチャーを受ける。地図読みに関しては、登頂するまで何度か受ける。2度目ぐらいから理解できるようになる。

07:30  いよいよ出発 
 服装はバッチリですが、雪山・初体験です。“竜少年やさしくお願いしまーす”と言いたいところです。登山口入口から登ります。自分が思っていた以上に歩きやすい。そんな印象です。しばらくすると尾根に到着。ここから尾根道が続く。山スキーの人たちもたくさん歩いています。

08:45  熊穴沢避難小屋着
 小屋は雪に覆われて鉄柱のみ雪の上に顔を出していた。この先から風も出てきて雪も降ってきた。あたりは、まっ白な世界が広がってきた。このころから顔・指先が冷たくなり出した。

 休憩の時“目出帽を着けた方がいいよ”と言われ着けて歩くことにする。しばらくすると顔・指先の冷たさはなくなった。ひたすら竜少年の後を歩く。お腹空いたなぁ・・・なんて思いながら歩く。

10:25  天神尾根・西黒尾根 分岐点
 ここまで何度か西黒尾根班と無線でやり取りをする。西黒尾根班の現在位置を確認。竜少年が一言“はえ~3人組”と叫んでいた。“あと少しだよ!”の声に力が湧く。一歩一歩と雪の上を歩く。

10:45  トマノ耳登頂
 やったぁー!バンザイ! 少し手前から一瞬ですが、辺りが明るくなり景色が見えてきた。“わぁー 会長見えましたぁー”一人叫んでいます。

 山は危険でもあるが、自然が作り出す風景は例えようが無いほどに美しいです。頂上は寒いので少し下りたところでツエルトを被る。こんなに薄いのに暖かいと感じた。有難いです。そうするうちに西黒尾根班が登ってきた。3人は、トマノ耳へ登頂。腹ごしらえをして天神尾根を目指して歩きます。

11:05  下山開始

11:40  熊穴沢避難小屋着
 少し休憩。足が疲れてきたのか平地でも訳もなくずっこける。ゲレンデの近くを下りた時、後ろから竜少年が“ストック!足!足!”激が飛ぶ。久しぶりに冷や汗もんです。

 ロープウェイ乗り場の近くではスノーボーの人たちに“髪の毛がものすごくバリバリに凍ってるゼ!!”なんて言われて初めて自分の姿に気づく。余裕がなかったんです。

12:40  ロープウェイ天神平駅着

 雪の上を歩いていて苦しいとか、辛いとか、と言う気持ちより雪山に私がいて、歩いている事がとても新鮮であり、嬉しい気持ちで一杯です。この気持ちをこれからも大切にし、忘れないでずっと持ち続けたいと思います。

 この2日間事故もなく過ごせた事、気持ちよく送り出してくれた家族、そして山行を共にした会の皆さんに感謝です。

 今度は、天気が良い日に登りたいです。
(マーメイド)


昨年末以来の雪山だ。
会での山行の前に、2日間もらった休みを使って単独行動を満喫した。

2010/3/25

ちょっと遅めで自宅を出た。
無休で詰めていた仕事のせいか、朝起きれなかった。
まぁ、それもよしとしよう。
いつものドンコウで水上まで行き、珍しくバスで土合と言うかベースプラザまで行く。

今回の単独目的は、
①雪洞設営
②スキー
③温泉&お酒

まずは雪洞設営。ベースキャンプに着くも雪模様だ。
鉄塔付近か、その上部付近でさっさと設営しようと準備して出発する。
指導センターで、雪状況を聞くと「少ないよ」で少しへこむ。

鉄塔に着き、早速お家を作る場所を探す。
「うーん。この辺だな」
雪が少ないなぁ。と思いつつも、降雪に風も加わってきたので、
さっさと掘って一杯やろうと頑張る。

割と良い感じで仕上がった我が家。
早速宴の準備。マットに座って、ストーブの儀式をしようとしたら・・・
ボコボコと天井が崩れてきた。
「緊急避難!!」ハイ。残念でした。

ココより良さそうな所があったが、メンドーな気分と言うか心が折れたらしく、
荷物まとめて下りる事にした。
指導センターに着いた時は、雪まみれになるぐらいの降雪。
「諦めました」と報告し、ベースプラザに向かう。

2010/3/26

昨日とうって変わって晴天。
明日からの西黒偵察も考えたが、スキー&温泉パワーにはかなわない。
準備して、天神平へ向かう。
でも、スキーは5年ぶり。リフトを降り、初ランはこけっぱなし。
それも不恰好。
4時間ほどゲレンデで戯れて、ビバ!水上へ。
「ふれあい交流館」の湯にしっかり浸かり、ベースプラザに戻る。
明日は本隊と合流だ。

2010/3/27

本隊と合流し、雪訓。
詳細は皆さんの報告とあまり変わりなしです。
雪に寝っころがって、ゴロゴロ滑落停止訓練なんて、そうそうしないし、
我流で学んだことが多い僕には良いトレーニングだった。
(この雪訓が4/11に役に立った)

2010/3/28

今日は西黒尾根。
ベースプラザから見る天気はよくない。と言っても悪くもない。
天神尾根と西黒尾根の2パーティで登る。
2年前の3月に登っている。まぁ何とでもなるだろう。
ホワイトアウト状況で、肩の少し上付近の天神平パーティと合流して下山。
詳細は、皆さんの記録なので割愛。
ただ、反省点が2つ。
①ラクダから上が風雪で、5mぐらいの視界だったと言うのもあり、
 なかなか一本とれず空腹で力が出なくなった。
 仕方なしの部分もあるが、行動食の携行方法を考えねば。(3Mを活かそう)
②ずっとトップで行くつもりが、ちょっとした難所でバトンを渡してしまった。
 これは本当に反省せねば・・・

でも、あの状況で4時間30分でピークに立てたので、ちょっとだけ褒めておこうかな。
(toku)

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