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谷川岳・雪上訓練と登頂(西黒尾根、天神尾根)

谷川岳・トマの耳山頂にて

■日時 2009年4月11日~12日
■目的地 上越・谷川岳(西黒尾根、天神尾根)
■メンバー 竜少年、ヨーコ、tomo(西黒尾根)、Nob、take(天神尾根)

5月連休山行に参加するには4月に西黒尾根を登ることが恒例になっている。
私は今回で5回目。いつも辛いので今回は先を眺めずひたすら足元だけを見つめて登ろうと決めた。
私の先を行く竜少年さんの足を追っかけてただ歩いていればいずれ頂上に着く。そうは決めたものの前日にトマの耳を見上げた時から気が重い。今年も無事に登れるかしら?と不安がつきまとう。日々のトレーニングの成果を信じてとにかく頑張るしかない、と自分を奮い立たす。



■4月12日 曇りのち晴れ
5時出発。尾根に上がるまでは藪こぎが大変と思っていたが、意外と雪が多く、竜少年さんのルート取りも良くて思っていたより楽に尾根に出た。風も無く陽射しも強くなさそうなので登山にはちょうどいいかもしれない。
谷川岳山頂から眺める西黒尾根
トレースを辿ってラクダのコブの手前でアイゼンを装着。慎重に鎖場を通過、もう一箇所の鎖場もとにかく慎重に行く。

痩せ尾根の通過では下を見ないようにしていたのだが、チラっと見てしまって大失敗。昔は高度感がたまらなく好きだった筈が最近はちょっと怖いのです。やっぱり加齢のせいでしょうか?

トラバースも山側が右であればピッケルを刺して安定感があるけれど、左が山側でピッケルを左に持つと不安定この上ない。やっぱり昔習ったとおり右手で持ち斜めに山側に刺す方が安心できるような気がする。

いよいよ急登の雪の壁だ。なるべく上を見ないようにして足元の一歩一歩だけに集中して登る。ピッケル、左足、右足と順番にリズムミカルに登るように心がける。途中で背中のケイタイが鳴った。Nobさんからかな?もう、頂上に着いちゃったのかな? 相変わらず速いな~、新人さんも速そうだし・・寒い頂上でお待たせしちゃうのは悪いな~と思ってもこれ以上速くは登れない。

やっぱり40代,50代の人達と一緒に行くのはもう無理があるな~、などと思いつつ、やっと頂上へ。Nobさんとtakeさんはツェルトを被って待っていてくれました。お待たせしました!
行動食と水分を補給し、全員で記念撮影をしてすぐに下山開始。私は急降下が苦手なのでアイゼンを着けたままで下った。
山頂から国境稜線を望む熊穴沢ノ頭避難小屋は雪で埋まっていた。去年は半分埋まっていた位と記憶している。ここでアイゼンを外して天神平へ。
天神尾根からは皆さん尻セードで下って行きましたが、私は安全地帯でちょっとやっただけ。
12:20 ロープウェイ駅についてホッとする。

私の後ろを歩いて下さったtomoちゃんも40代、きっと力が有り余って忍耐が要ったでしょうね。40代、50代のメンバーは力があっても働き盛りでなかなか山へ行かれない、60代は時間に余裕があっても体力を維持するだけでも大変です。
そんなメンバー同士がなんとか折り合いをつけてやっていこうと試行錯誤している、本当に素敵なメンバーばかりです。私にも何か出来ることがあるのでしょうか?
(記 ヨーコ)

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西黒尾根取付き:5時17分、尾根上:6時12分、アイゼン装着:8時39分、トマの耳山頂:10時30分
去年よりも雪が多く感じました。また、体力的に冬場トレーニングをしてきたので、去年よりは楽かなと思っていたところ、去年並みに厳しかったというのが正直なところです。

雪上訓練のところで触れましたが、安易に前の人のトレースを踏むと、雪が崩れたりするので、安定がほしいところでは、キックステップできちんと自分の足場を造るということを今回学びました。
また、トラバースでは、細いトレースを辿ろうとすると、注意はするものの、アイゼンの爪が逆の足のスパッツに擦れたりするので、足の置き場を自分で工夫することも必要だと感じました。
雪庇の上を歩いてみたいと思っていたので、今回は雪が多く実現できてよかったです。
いろいろ学ぶことが多いですが、雪上訓練とともに天気にも恵まれ、たいへん楽しかったです。
唯一、苦しかったのは、花粉症の症状で1500m以下は平地と変わらないことが分かりました。早く花粉症が治る薬を開発してほしい…。
皆様、特に今回のリーダーであるNobさんありがとうございました。
(記 tomo)

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前日は、何年か振りに「雪訓」。
マチガ沢は少し前なら、雪訓のパーティが多くて場所選びにも苦労するのが通例であるが、今回は何故か上部に2,3パーティが遠望できるのみであったり、何時もの雪訓の場所も全く訓練した様子も無さそうで、時代はもう、雪訓を必要としないのだろうか?と思わせる。

俎嵩と小出俣山
指導センターからマチガ沢出合までは、例年なら雪の上を歩いて行くのが普通であるが、全く無く、これでは、明日の西黒尾根はブロックが出てイヤラシイかも知れない、と危惧がよぎる。

さて、当日。出だしの西黒尾根登山口こそ地面が表れていたが、数歩登ると既に雪の上を歩くようになる。稜線直下の藪も大したことなく概ね雪の上を歩いて行かれる。
西黒尾根全体は途中途中も大きな亀裂もなく、僕のこの時期に登った記憶としては一番雪が多いように思われた。昨日の危惧も何時の間にか消えてしまっていた。

雪の上の歩くので、歩きやすいことはいいのだが、ただ、ひたすら、ひたすら、歩を運ぶのみであった。コースタイムでは4時間から4時間半。僕らは5時にスタートして10時山頂!と決めて歩いたが、結果的に5時間半かかり、10時半になってしまった。

さて、この結果を次回のGW山行にどう繋げられるのか?やればまだまだ出来るじゃないか?いやいや、もうチョット楽なルートがいいんじゃないのか?と堂々巡り。
しかし、今回は天候に恵まれ、暑くも無く、寒くも無く、微風晴天。山はなんと言っても天候次第、と思った次第である。
(記 竜少年)

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50代の新人takeです。山行に参加し色々雪上技術の基礎について体験してきました。

天神尾根を軽快に登る1日目


  1. ピッケルについて
    各部分の名称、登り下りの場合の持ち方の説明を受ける。自分は短いタイプのリーシュ(流れ止め)だったのですが〝なぜ長いタイプが必要なのか〞を受け納得する。

  2. 雪上歩行
    緩斜面でのフラットフッティング、急斜面でのキックステップ、逆ハノ字とピッケル操作・・ここまではなんとなくうまく行きました。
    斜面トラバースでは、山・谷側の足の向き、ピッケルに注意しつつ練習するが、方向転換になると足とピッケルの使い方がもうマリオネットです。
    ピッケルは山側の手に、山・谷の足の置き方など体が自然に動けるよう練習し、いかにピッケル・両足の使い方が重要なのかを感じました。

  3. 滑落停止
    初期動作で対応できるよう重ねて練習する。前に転んで頭が下になった場合の停止ってかなり怖いですね。
    今回、雪がグシャグシャな中でのトレーニングだったので、次回は絶対アイゼン装着での滑落停止にチャレンジしなくては!


2日目 
天神尾根を通ってトマの耳へ。昨日の特訓が功を奏し雪庇に注意しながら頂上へ。
風が強く西黒尾根コースのベテラン組が到着するまでツエルト体験。中は暖かく山登りの必需品ですね。

最後に岳樺クラブの安全についての意識の高さが、ビシビシと伝わってきました。
教官殿2日間ありがとうございました。
(記 take)



■4月11日 雪上訓練について

雪上訓練を行ったマチガ沢出合日時 2009年4月11日PM13:30~15:30
場所 谷川岳マチガ沢
天候 晴れ、無風
A班 竜少年(講師)、受講者:ヨーコ、tomo
B班 Nob(講師)、受講者:take
記録者 tomo


雪山経験者(A班)と初心者(B班)に分かれて、基本技術の確認及び雪上確保技術の実際について学びました。

B班は雪上歩行技術の習得に重点をおき、平地での歩行、斜面の直登(直下降)、斜登高(斜下降)、バックステップ、滑落停止法等々の基礎練習を繰り返して行いました。
ここでは私の所属したA班の訓練模様を報告します。


  1. 基本動作の確認

    (1) 斜面の登り下り

     常に2点確保、キックステップ(膝の反動の利用)、ピッケルの持ち方

    (2) 斜面のトラバース

     山・谷足の置き方、反転の時のピッケルの使い方

    (3) 雪壁の登り

     体が余り前傾にならないように斜面の登り下りについては、常に両足、ピッケルの3点のうち2点は安定させ、1点を動かすことや、安定的な足場を得るためにキックステップを行うことはとても重要だと思います。

    西黒尾根を登った時、疲れてくるとこれらのことが疎かになり、体勢が崩れることがあったので、常に心掛けている歩行する必要があると思います。

    また、トラバース時の歩行訓練では、谷足の置き方が悪かった場合やトレース幅が無いことで足が交錯した場合など、雪渓では転べば即、滑落につながるため、シーズン前の訓練歩行は必要かなと感じました。

  2. 滑落停止

    (1) 初動動作

     ピッケルの持ち方・打ち込み方、両足上げ静止した状態での滑落停止の動作の反復練習をしました。

    実際に滑っている状態で試みましたが、止まりませんでした。
    雪がぐずぐずの状態のため、ピッケルを打ち込んだ状態でずるずると滑りました。
    とにかく、滑り始める前に体を止めることが重要だと感じました。

  3. スタンディングアックスビレー

    (1) 肩絡みのロープ操作、ロープを流しながら止める

    (2) ロープをフィックスする方法

     この訓練は、テキストで読んでいましたが、イメージが湧きませんでした。

    肩絡みのロープ操作を間違えヨーコさんから指摘されたことや、ロープを流しながら止める要領がなかなかつかめず苦労しました。

    訓練の中で最も難しかったと思います。また、フィックスロープにスリングを巻きつけ登る際に、通常乾いている状態よりも、多く巻きつけないと、雪で濡れて滑ってしまうことが分かりました。

    10ミリテープスリングで6回は巻く必要があると思います。

  4. セルフビレー

    (1) スノーバーの使い方

    (2)デッドマンの使い方

     スノーバーの向きを間違えました。今度からは間違えないと思います。

    また、スノーバーよりもデッドマンの方がスリングを巻かない分、使いやすいのかなという感じを受けました。


以上、講師をして頂いた竜少年、親切な説明で、たいへん分かりやすかったです。ありがとうございました。滑落停止の動作だけは、本番でしたくないものです。
また、本山行を計画して頂き、リーダーでもあるNobさん、非常に勉強になりました。ありがとうございます。
(記 tomo)

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