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上越・白毛門

    谷川岳の展望台の名に恥じない大展望を満喫

【日時】2008年3月16日
【目的地】上越・白毛門
【メンバー】Nob、ヨーコ、富士丸、Hammer、他1

翌週出かける予定の足拍子岳の足慣らしにと、久しぶりに白毛門を訪れた。
天候には恵まれたものの、高温による雪腐れでとっても歩きづらい山行になってしまった。



■3月16日(日) 晴れ
東黒沢を渡る前夜ベースプラザで仮眠し、早朝6時前に出発する。
土合駅方面に車道を約10分ほど下り、土合橋で湯桧曽川を渡った場所が白毛門のスタート地点になる。
無雪期には広大な駐車場になる雪原を横切り東黒沢を木橋で渡り終えると、松ノ木沢の頭まで連続する急登が待ち構えていた。

沢から一登りで尾根筋にたどり着く。さて、ここからは一本調子の急な登りが連続する。
朝なのにまったく締まりのない雪に足をとられヒーヒー言いながらなんとか登っていく。
先月の下旬に訪れたときは猛吹雪だったのに、わずか3週間で春本番の暖かさになるなんて驚きものである。

林間の登高さしもの急登も1160m付近でいったん穏やかになる。ここで小休止をとる。左手を見ると樹林の合間からたっぷりの雪をまとった谷川岳東面の岩壁群が眼前にひろがり感激する。
また、このあたりから右側に雪庇が見られるようになる。
前方には松ノ木沢の頭とその先に真っ白な白毛門本峰も顔を出し、登高意欲が高まってくる。

松ノ木沢の頭を目指す再び傾斜が強まり、トレースは白いピラミッド状のピークを見せる松ノ木沢の頭に続いていた。
標高1484mの松ノ木の頭からは眼前の一ノ倉沢が圧倒的な迫力で迫ってくる。
目指す白毛門の白い斜面には無数の亀裂が入っていて不気味な感じだ。
ここで、念のためにアイゼンを着ける。が、締まり雪ではないため、アイゼン効果はあまり期待できない感じだ。

白毛門さて、松ノ木沢の頭を出発すると雪庇とのコンタクトライン沿いに登っていく。白毛門直下までは右側に雪庇が大きく張り出し、痩せた雪稜の通過や左(西)側に大きく開けた雪の斜面を登っていく箇所がありちょっと緊張させられた。
ジジ岩を右に見ながら雪面を登っていく。山頂に近づくにつれ雪面は急になってくるが、トレースがばっちりあったので特に問題はなかった。
ただ、気温が高く雪が腐っているので無造作に歩くと足をとられてスリップ=滑落につながるので慎重に登った。


山頂の肩にて最後の急雪面を登り切ると山頂の肩に出た。
一ノ倉沢をはじめとする岩壁群の展望が見事だ。目の前の白毛門山頂には岩場が露出しており鎖も見えている。
それにも増して、ピークに至る雪稜に亀裂が何本も入っており頂上直下への取り付きに神経をつかってしまった。
ステンレス鎖の付いた岩場の通過はごく短いもので、問題なく山頂に着いた。

山頂にて憩うたどり着いた山頂でゆっくり食事をとる。
おなじみの谷川連峰に加えて笠ヶ岳や朝日岳方面の雪稜が美しい。
女性の単独行者と一言二言言葉をかわす。
お隣の西黒尾根や天神尾根には多くの登山者が入山しているだろうに、ここ白毛門には静かな時が過ぎていく。

展望も十分に堪能したので往路を忠実に戻ることとする。
山頂直下までは急な雪面やブロックの亀裂などもあるので要注意だ。後ろ向き下降もまじえながら慎重に下る。
松ノ木沢の頭までは雪質の悪さもあり、気を抜けなかった。

標高1160m付近の緩やかな斜面で昼食休憩をとり、あとは一気に出発地点である土合橋を目指して下っていった。
東黒沢出合から振り返ると湯桧曽川の向こうに武能岳のピラミダルなピークがひときわ印象的だった。

■コースタイム
ベースプラザ(5:58)---土合橋(6:08~15)---1160m(8:04~10)---松ノ木沢の頭(9:07~22)---白毛門(10:21~35)---松ノ木沢の頭(11:23)---1160m(11:50~12:05)---土合橋(12:50)---ベースプラザ(13:05)



■感想
山頂を後にする久しぶりに訪れた白毛門。
過去2回の登山はいずれも縦走のスタート地点としての山だった。
谷川岳の衛星峰というかオマケ的な存在でしか見られていない不遇さもあるが、このピークだけを目指すのも悪くない。
というか、体力不足の私にはこの山だけで十分にお腹いっぱいだった。
腐れ雪に足をとられ何度もスノーホールに嵌ってしまったし、足を引き抜くたびにハアハアゼーゼー。
雪山は体力と脚力の保持に尽きるということを痛感した。
(記 Nob)

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