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丹沢・スノーハイキング

     降雪直後の丹沢は素晴らしい白銀の世界

【日時】2008年2月10日
【目的地】丹沢・鍋割山稜
【メンバー】Nob

南岸低気圧の通過を待って、表丹沢にスノーハイキングに出かけた。
普段は赤土で泥だらけになる大倉尾根も今日一日は新雪におおわれて低山とは思えない高峰の雰囲気で迎えてくれた。



■2月10日(日) 晴れ

渋沢発8:20のバスはほぼ満員。みな降雪直後の丹沢で雪稜漫歩を楽しみにしている人たちのようだ。
大倉バス停で足ごしらえをして8:45に出発する。
他の登山者の装備もバラエティに富んでいる。ワカンやピッケル持参の登山者も珍しくない。驚いたことにスノーシューを担いでいる若者もいた。
それにしても大倉尾根の混みようには驚く。まるで昨晩の雪を楽しみにしていたとしか思えない位たくさんの登山者が登ってくる。

肝心の雪の方は、なぜか丹沢山麓は雨だったようで、尾根道に入っても一向に現れない。
それでも稜線を眺めると表尾根は白銀のスカイラインを連ねていて登高意欲が湧いてくる。
駒止の小屋を過ぎたあたりから雪を踏むようになり、堀山の家に着くと本格的な雪道となる。ここでアイゼンを着ける。(10:33~38)
登山者が多いので雪道が踏み固められてしまい滑りやすくアイゼンが威力を発揮してくれた。

標高1,000mを越えるあたりから雪が深くなる。それとともに花立への長い登りがはじまる。
靴に足がなじまず靴ずれをおこしてしまう。紐を締めなおして痛みを軽減させたが登高ペースが落ちてしまった。

花立への登りから後ろを振り返ると相模湾から真鶴半島、遠く伊豆半島まで広がるオーシャンビューに感激する。
登りついた花立山荘の脇で小休止。(11:28~30)富士山も純白の大きな姿を見せてくれている。汗ばむほどの陽気に半そでシャツの登山者もいた。

山荘からは展望の良いなだらかな登りを進む。左手にはこれから歩く鍋割山稜、右に大山から表尾根、そして最高点の塔ノ岳まで手に取るように眺めることができた。
このあたりで積雪30~40cm位だろうか。吹きだまりに入ると膝上まで雪に沈んでしまう。
正面には丹沢の盟主である蛭ヶ岳をはじめとした主脈の山々がたっぷりの雪を戴いて聳えている。
ヤセ尾根を慎重に通過すると金冷シの分岐についた。ここから塔ノ岳を往復するつもりだったが、多くの登山者で賑わう山頂を敬遠して直接鍋割山に向かうことにした。(11:48)

鍋割山稜に入ったとたん、登山者もぐっと少なくなり積雪量も増えた。40~50cmは優にある。
無雪期には歩きづらかった木道も今日は雪の下だ。かえって歩きやすくなっていた。
右手に樹間越しに眺める丹沢主稜線の山々が美しい。泊まりならぜひ歩いてみたいものだ。
このあたり、かつてはブナの巨木が点在していたものだが、最近はめっきり少なくなってしまった。それでも私はこの鍋割山稜がお気に入りだ。

たまに出会う登山者とあいさつを交わしながら二俣へ下る訓練所尾根の分岐を過ぎると、鍋割山が近づいてくる。
樹林の中の雪道はどこまでも続き、獣たちの足跡や樹林越しに眺める雪山の展望を楽しみながらの道中はぜんぜん飽きない。

小さなひと登りで鍋割山に着く。(12:48)
いつも登山者を温かく迎えてくれる鍋割山荘の前で、午後のやわらかい日差しをうけながら登山者たちがのんびりとおしゃべりを楽しんでいた。

小休憩の後、下山にかかる。滑りやすい雪道を慎重に歩いて後沢乗越へ。さらには二俣めざして沢沿いの薄暗い道をたどる。
沢の流れに合流してゲートを越えるとやがて二俣に着く。(14:08)
ここからは西山林道をのんびりと大倉めざして歩く。林道歩きにいいかげん飽きてくる頃、大倉分岐に着き、左折してしばらくで出発地点である大倉バス停に着いた。(15:15)

■タイム
大倉(8:45)---堀山の家(10:33~38)---花立山荘(11:28~30)---金冷し(11:48)---二俣分岐(12:10)---鍋割山(12:48~58)---後沢乗越(13:33)---二俣(14:08~15)---大倉(15:15)



■感想

丹沢は高校生の頃からお世話になっている馴染みの山である。
あの頃、東京の街はまだ背が低くて、通っていた高校への道すがら丹沢山塊を大きく眺めることができた。
東京に雪が降った翌朝の丹沢は真白で本当に美しかった。
日曜になるのが待ち遠しく、休みになると雪山気分を味わいに度々丹沢を訪れたものだ。
今日はそんな若き日の思い出をよみがえらせてくれた。久しぶりに充実した一日だった。

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