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上越 巻機山~朝日岳、白毛門縦走

― 上越国境完全縦走にリーチ ―

■6月8日(土)晴れ
 前夜発の快速で5時24分に越後湯沢へ。長岡行きの始発は6時半過ぎであるが、それだと六日町の清水行きバスには間に合わず、タクシーに乗らざるをえない。時刻表で調べると次ぎの石打駅の長岡行き始発6時25分ならばバスに間に合う。両駅間の距離は6.5キロなので、道路は多少距離が長くなるとしても1時間もあればゆっくり走っても間に合うと、ランニングのトレーニングも兼ねてスローペースで走りだす。

 ところが実際に走りだすと、道路は思った以上に蛇行している上、途中には登り坂もあって時間がかかってしまい、最後は全速力を出したにもかかわらず、石打駅に着いたときは6時25分丁度、ホームに駆けあがると、無情にも始発電車のドアが閉まってしまう。どうしたものかと思っていると、車掌がドアを開けてくれて1件落着。

 装備は極力軽量化するつもりなので六日町の自販機でペットボトルを2本だけ買うが、清水でバスを降りると稜線付近には全く雪がなく、このカンカン照りの中で水が足りるか心配になる。8時頃に登山口を出発して、コースタイム5時間半のところを約2時間で山頂に駆けあがるが、途中、雪田を横切るところで水が補給でき、水不足の心配も解決とまずまずのスタートであった。

縦走開始直後の巻機山方面
 山頂では雪を溶かしてお茶を飲みながら、360度の展望を楽しむ。10数年前のGWに縦走した奥利根源流の山々の重厚な山並が懐かしかった。気持ちを引き締めて10時半に朝日岳に向かって出発。手軽に登れる山として大賑わいの巻機山であったが、朝日岳まで縦走するのは私ひとりであった。
 歩きだしてしばらくは樹林帯の雪の中を行くが、トレースは全くない。GW頃の縦走者は斜面の雪の上を行ったのだろうか。間もなく、藪漕ぎが始まる。上越の盛夏の時期の藪漕ぎは何度か経験しているが、それと比べると、時期的な違いからかだいぶ楽であった。

 今回のコースはほぼ真南に伸びているので、迷うところもなかったが、代わりに特徴のないピークが続くので現在位置の確認が難しかった(指導標はもちろん無く、忘れた頃に古い赤布があるだけであった)。

 夕方になると、ガスで視界がなくなり、どこを歩いているのか全くわからなくなる。たまにコンパスで方向を確認するのみで、あとは藪漕ぎに終始する。時々、踏跡が明瞭になったり、赤布の間隔が短くなって、一般縦走路とつながるジャンクションピークが近づいたのではと淡い期待を抱くが、すぐに元の深い藪に戻ってガッカリする。

巻機山山頂付近の木道 日没後に一時的にガスが晴れて、前方の山の中腹あたりが見えてくる。堂々とした山容からジャンクションピークではないかと思えてくる。振り返ると、さきほど登ってきた山の頂上付近の形が烏帽子を思わせるので、大烏帽子岳に違いないと勝手に思いこむ。7時頃にジャンクションピークに着けば、後は一般縦走路だから、ライトをつけて今日中に土合まで降りることも不可能ではない(もちろん、電車はないが)。

 巻機ー朝日の日帰り縦走という快挙(?)も達成可能かと、再び元気が出て、部分的な藪漕ぎも交えな
がら急斜面を登りきる。あたりは真っ暗となっていたが、だだっ広い山頂付近をあちこち歩き回って、一般縦走路をさがす。結局、ここはジャンクションピークではないことがわかっただけの徒労に終わる。

 期待が外れて、どっと疲れが出たので、ここでビバークすることにする。池塘があったのでお茶を沸かそうと思ったが、カエルが多数生息していたので、その気もなくなる。
 下の雪渓まで雪を取りに行くのも面倒だし、藪漕ぎの強行軍による疲れで食欲も湧かなかったので、行動食と水だけを若干口に含んで寝てしまう。夜中に雨が降って、ツエルトがビショ濡れとなるが、疲れていたせいか、良く眠れた。


■6月9日(日) 曇りのち晴れ 強風
 4時に起床し、行動食を少し食べただけで4時半に出発。一面のガスと強風である。衣類は全部着込んでいるが、強風に当たっていると、みるみる体温が奪われて体が震えだす。これはヤバイと風の当たらないところで、雪渓の雪を溶かしてお茶を飲み、非常食を口にする。おかげで少し元気が出て、直にピークに達する。頂上には石標があって、大烏帽子岳という文字がかすかに読み取れる。やっと、現在位置の確認ができた。もうジャンクションピークまではそう遠くない。

白毛門からの朝日岳方面
 そこから先は踏跡も明瞭となり、藪漕ぎといっても熊笹を手で払いのける程度で、今までのようにシャクナゲやハイマツの枝を足で押さえながら前進する必要がなくなったので、ピッチが上がって、9時25分にはジャンクションピークに辿りつく。休む間もなく先を急いで、朝日岳、笠ケ岳と通り過ぎ、11時頃には白毛門に到着。この頃にはすっかり晴れて一ノ倉の大展望が楽しめた。30分くらい休んでから一気に土合まで降りて長い行程にピリオドを打つことができた。


■ 感想
 上越国境尾根のうち、尾瀬から平ケ岳、利根川源流の山々を経て今回のジャンクションピークまでは道がなく、一般登山者はほとんど歩かないコースである。初めて谷川国境稜線を歩いてから30年余りを経て、上越国境完全縦走まで、三国峠から白砂山を残すのみとなった。ここも登山路はないので、残雪期に登るのが快適であるが、このコースが真価を発揮するのは盛夏の藪漕ぎにあるような気がする。いずれにしても、来年中には登ってしまいたい。

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