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南アルプス シレイ沢

 シレイ沢は鳳凰三山の西面にあり、主稜線まで標高差1300m、多くの滝があるスケールの大きな美しい沢である。寒くなる前に日帰りで登ることができた。



 <日時> 9月30日(土)
 <メンバー> 杉(47歳)単独
 <天気> 晴れのち雨
 <山域> 南アルプス北部 鳳凰三山
 <参考> 白水社 日本登山大系(南アルプス)
 <装備> 渓流靴、ヘルメット、ハーネス(使わず)ロープ(使わず)その他
 <時間>
        5時10分 韮崎出発
        6時20分 広河原に駐車
        6時40分 シレイ沢遡行開始
        9時10分 標高2150m二股
       10時30分 樹林帯
       11時     観音岳山頂
       11時30分 下山
       13時20分 白鳳峠
       14時40分 広河原
       15時30分 芦安温泉
       16時15分 韮崎帰宅 


こんな美しい滝が連続して続きます
 シレイ沢出合い付近が道路工事中でなので、車を広河原に置き、MTBをアプローチに使った。広河原からシレイ沢出合いまでMTBで10分である。
 装備を整え6時40分遡行開始。100mほど上は左岸から新しい大きな崩落が沢を埋め尽くしている。落石が怖いので急いで登る。この後は快適な沢登りである。
右岸に踏み跡があり、20m、30mの大きな滝は高巻きする。

 7時30分、標高1750m滝の滝上で休憩。振り向けば、青空に北岳バットレスが朝日を浴びて美しくそびえている。4尾根は10日前に登ったばかりであるが、もう秋の気配が濃厚である。シレイ沢も水は冷たく休んでいると体が冷え切ってしまう。

 数え切れないほどの滝を登る。10mくらいの滝はフリーソロで直登。登りかけてあきらめて降りてから高巻した滝もいくつかあった。単独なので無理はできない。
50mの滝の高巻きは右岸の樹林帯を行くが、高度感がたっぷりである。

 やがて沢床が茶褐色から花崗岩の白い色になると沢が開けてくる。ここらの滝は本当に美しい。白い花崗岩、青空をバックに水が流れ落ちている。写真を何枚も撮る。

 登り始めて2時間半で標高2150mの二俣に到着。ここから沢は二手に分かれる。
左俣は観音岳に突き上げ、右俣は薬師岳近くの稜線にでる。今日は右俣を行く。

 最初の10mの滝はシャワークライミング、ぬれてしまう。どんどん登っていくと水量が減ってきた。そして標高2400m付近で涸れ沢となる。乾いた滝の登攀は快適である。水の無い沢を詰めていくと、最後には草付きになる。樹林帯にカモシカ路があり、遠慮なく利用させてもらう。そして見慣れた縦走路の下のザレ場に出た。

観音岳山頂から望む地蔵のオベリスクと甲斐駒ヶ岳 11時ちょうどに観音岳山頂に着く。シレイ沢出合いから4時間20分であった。
天気が下り坂である。朝は快晴だったが、その後雲が多くなり、カップラーメンを食ていると、とうとう雨が降ってきた。

 11時30分出発。観音岳~アカヌケの頭~高峰~白鳳峠と紅葉の始まった主稜線の縦走を楽しむ。人も少ない静かな縦走路であった。
14時40分広河原に到着。途中MTBを回収、芦安の温泉で、雨で冷えた体を暖め、着替えてさっぱりして帰宅した。



 今年は7月に黒部源流に行っただけなので、久々にバリエーションの緊張感を楽しんだ。自分でルートを選びながら、南アルプスの深い谷、原生林を攀り、無事に稜線の縦走路に出たとき、大きな達成感を得た。遡行スピードも満足できるものだった。
(杉 岳樺クラブ@韮崎支店) 

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