目指せライトアルパイン12景、錫杖岳前衛壁(左方カンテ、1ルンゼ)に挑戦!

dakekanba-blog

山域:北アルプス
日程:2023.10.7-9
メンバー:レイザー、コッシー
工程:
一日目:中尾高原口(6:45)-錫杖沢出合いテント場(8:30)-左方カンテ(10:00〜17:45)-テント場(18:45)
二日目:テント場(6:40)-1ルンゼ(8:00-16:30)-テント場(17:30)
三日目:テント場(4:15)-中尾高原口(5:45)

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ライトアルパイン12景ハンター、
11景目はコッシーを誘って錫杖岳左方カンテへ♪

毎日アルペン号で朝入り。
中尾高原口バス停で降りる登山者は稀な様(錫杖岳に一般登山道は無いですからね)で、危うく違う場所で降ろされそうになった…(*_*)

コッシーはナント30kgのザック! (゚o゚;;

錫杖沢出合いには既に3張り、ちょっと離れた場所で幕営場所を発見!
テントを張り即、左方カンテへ出発♪

今回は2P目、4P目、5P目、7P目をリード

4P目は歩きの予定が、恐怖のトラバースに…(°▽°)

7P目はピッチの出だしに左方カンテ唯一のボルトあり
出だしにチョックストーンがありこれを越えるまでがルート全体を通しての核心
左の小垂壁を越えるか,素直にワイドクラックを登るかの選択
迷わずワイドを選択、チムニー登りで体を上げチョックストーン越え、その後はチムニー内面の両壁に走る快適なハンドクラック!
気持ちの良い登攀ができました ( ^ω^ )

日が暮れてきたので、前衛フェース頂上は諦めて初日は終了。

夕飯はコッシーにミネストローネ+フランスパンをご馳走になった♪( ´▽`)

作戦会議の結果、2日目は注文の多い料理店は諦めて1ルンゼをアタックすることに
錫杖岳で初めて登られたルートで、初登はナント1931年!  (゚o゚;;

ツルベで攻めた結果、最終ピッチ手前で雨が降ってきて無念の敗退⤵︎

後で知ったのだが、4P目(Ⅳ:カンテ、チムニー、クラック)のルートを誤り手前の5.10(チョックストーン、チムニー、クラック)を選択してしまった様だ…(汗

しかも5P目は、かつて人工登攀されていたハーケンベタ打ちルート。
ヌンチャクでA0を何度も繰り返し、その後は左上するフィンガークラック

「1ルンゼは左方カンテと同レベルと聞いていたのに、とんでも無く難しいぞ!」とコッシーと声を揃えて呟いていたが、そりゃそうだ ( ´Д`)y━・

以上、初の錫杖岳は思わぬルート取りで完全燃焼、全身バキバキになりました!(><)

コッシー、お付き合いいただきありがとうございました
来年リベンジしましょう!
♪( ´▽`)

@レイザー

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ライトアルパインの一つ、錫杖岳前衛壁左方カンテにレイさんとアタック!
せっかくの3連休なので、レイさんと予定を立てながら、注文の多い料理店・烏帽子岩・本峰など面白そうだと色々やり取りしていたが、結果は完全に打ちのめされた。
錫杖岳には何パーティーか来ていたが、どう見てもみんなかなりの玄人集団。レベルが違いそうな人達ばかりだ。

<一日目>
夜行で中尾高原口まで。降りると既に穂高連峰には雪が着き始めている。

錫杖沢出合いまではここから約2時間の道のりを30kgにもなったザックを背負い、ゆっくりと進む。途中前衛壁が見えてきて、否が応でも気持ちが高ぶる。テント場は4-5張り程度のスペースで、少し奥まった良い場所を確保できた。
ここから取り付きまでは、1時間ほどの距離。

■左方カンテ
1P(III)40m コッシーリード
ルンゼ状、まずはウォーミングアップ!

2P(IV)40m レイザーリード
ルンゼ状を継続し、カンテのピナクルまで。

3P(V)30m コッシーリード
スラブ状のフェース。やっぱNPは緊張する。まだか、まだかと思いながら登り、カムを決めながら何とかクリア。

4P(II)20m レイザーリード
本来歩けるところなのに、3P目を登り過ぎてしまい、トラバースして少し降りることになる。申し訳ない。

5P(IV+)30m レイザーリード
レイさん大好き、チムニー登場!レイさん、難なく登る。さすが👍

6P(IV+)40m コッシーリード
左のフェースに取り付くが、出だしは少しランナウト気味。疲れが出て来たこともあり途中でフォールしてしまった。カムが効いてて良かった。
レイさんにタッチしようかとも思ったが、少し休憩の後、再度チャレンジ。カムが決められるところは、必要以上に連打。このピッチは印象深かった。とりあえず、クリアできて、ホッ😌

7P(V+)40m レイザーリード
出だしのかぶったところが難しい。レイさんは難なくクリアするが、私はセカンドでもなかなか越えられず、かなり時間を要してしまった。何とか無事にレイさんが待つ終了点へ。
ここから周囲の景色を眺めて、懸垂で注文の多い料理店側に降りる。

注文の多い料理店は翌日に予定しているルートなのだが、疲れた体にかなり難しそうなルートを目の当たりにして、2人そろって目が点になる。

テント場でワインで乾杯しながら翌日の作戦会議とした。左方カンテでは、予想以上に苦労したので、翌日はレイさん提案で同じ程度のグレードの1ルンゼにアタックすることに決まり、就寝🛌

<二日目>
■1ルンゼ
1P(IV)30m コッシーリード
1Pと2Pはエスケープバンドからもいけるそうだが、現地で何とか行けそうだと判断し、コーナー左のフェースに取り付く事にする。
このピッチは、支点がなくNPで確保していくのだが、ランナウト気味になるところもあり、精神的に疲れた。体感的にもIV級よりかなり上だと思う。終了点に気づかず少し上まで行ったところに初ピトンを見つけ、ここでビレイとした。レイさんから40分も格闘してたね、と言われ、そんな時間かけてたの気づかないくらい集中してた。

2P(V+)25m レイザーリード
スラブの難しいピッチをレイさんがクリア。ほんとパートナーのありがたみを感じる。

3P(IV)45m、4p(III)20m コッシーリード
凹角を上がって、4P目も継続登攀とする。

5P(IV)30m レイザーリード
左のフェースから難なく越えていく

6P(IV)25m レイザーリード
本来コッシーリードなのだが、凹角に上がるところが少しハングしており、越えられない。何度かトライした後に諦めて、レイさんにバトンタッチする。
レイさんがすぐ越えてくれ、その先すぐのチムニーにアタック。そこでは、ビレイ点からもレイさんの息遣いが聞こえるくらいの緊張感だった。テラスに上がった時には、ビレイヤーの私が張り詰めた緊張が一気にとけた感じを味わった。
その後、私が取り付くと、セカンドにも関わらず初めの凹角ハングが越えられず、諦めかけた頃、何とか乗り越えることができた。自分のヘッポコぶりに呆れてしまう。

後で確認したところ、このピッチはどうやら隣の10bルートを登ったようだ。

7p(IV)45m レイザーリード
コッシーリードで進むが、またしてもすぐに高難度の壁に超面する。このピッチにはそれまであまり見かけないピトンがこれでもかというくらい打たれており、完全にA0のピッチだ。
ここでレイさんのお助けを呼び、情けなくも再びリードを変わってもらう。
レイさん登攀後、私がセカンドでトライするが疲れ果てて、体が上がらない。アブミがあれば何とかなるかもと思い、落ちていた木の枝でお手製アブミを作成するが、あまり効果はない。泣く泣く、ここでギブアップ。
セカンドなのに敗退して申し訳ない。レイさんには、ここまで懸垂してもらい下山とした。

<所感>
初めての錫杖は、予想より難しく、自分の技量の無さを痛感してしまった。ボルトが少なくNP主体のルートで、ランナウト気味になるところが何箇所かあるので所々プレッシャーを感じた。言い訳だけど、全体的にトポの記載より、高難度に思われる。ただ、2日とも貸し切り状態であったので、マイペースで登攀できたのは良かった。

レイさん、こんな素晴らしいアルパインルートを企画頂き、ありがとうございました。
これが錫杖合宿か?と思わせるハードな内容で、充実の3連休でした。

@コッシー