南アルプス縦走7Days 90km!白峰南嶺と仙塩尾根をつなぐ ~2023.7.29-8.4~

dakekanba-admin
山域:南アルプス
日程:2023.7.29-8.4
メンバー:レイザー
行程:
<Day1>
畑薙ダムゲート(6:30)⇒茶臼岳登山口(7:00)⇒茶臼小屋(12:45)⇒茶臼岳ピストン⇒茶臼小屋テン泊
<Day2>
茶臼小屋(4:45)⇒上河内岳(6:15)⇒聖平小屋(8:10)⇒椹島ロッジ(13:30)テン泊
<Day3>
椹島ロッジ(4:00)⇒椹島下降点(10:30)⇒笊ヶ岳ピストン(12:00)⇒上倉沢水場分岐(12:30)ビバーク
<Day4>
上倉沢水場分岐(3:00)⇒伝付峠(7:00)⇒水場ピストン(7:45)⇒白剥山(11:30)ビバーク
<Day5>
白剥山(3:00)⇒笹山南峰(5:00)⇒白河内岳(6:45)⇒広河内岳(9:00)⇒農鳥岳(10:45)⇒農鳥小屋(12:00)ビバーク
<Day6>
農鳥小屋(3:00)⇒間ノ岳(4:15)⇒野呂川越(7:00)⇒両俣小屋ピストン(8:15)⇒伊那荒倉岳(10:30)⇒大仙丈ヶ岳手前(13:00)ビバーク
<Day7>
ビバーク地(3:00)⇒大仙丈ヶ岳(3:45)⇒仙丈ヶ岳(4:45)⇒小仙丈ヶ岳(5:45)⇒北沢峠(7:00)
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※以下、地図はヤマレコ(Google)より引用



1週間の長期縦走は、北アルプスのクラシックルート+α以来で実に25年振り!

今回計画したルートは大きく3つに分けられ、繋げてみると90km!
①畑薙ダム-茶臼岳(300名山)-上河内岳(200名山)ー椹島
②白峰南嶺(しらねなんれい)ルート:椹島-笊ヶ岳(200名山)-笹山-広河内岳-農鳥岳(200名山)
③仙塩尾根ルート:三峰岳-仙丈ケ岳(100名山)-北沢峠

特に②はバリルートでルーファイ困難、遭難が頻発する山域と言われている。
計画書は受理されたものの、果たして踏破できるのか?

25年前と比較して
<良くなった点>
・GPSが使えるようになった(夜中でも歩ける!)
・ギアの軽量化(昔はガスランタン持ち歩いていた)
・モバイルバッテリーで充電可能
・ドライフードの進化(数日なら我慢できる味になった)
<悪くなった点>
・スタミナが落ちた(齢には勝てない...)
・太陽に弱くなった(日差しが強いとすぐにバテる)

そこで食糧計画を以下とし、ザック重量を20kg(水1ℓ分含む)に抑えた。 



<食糧計画>
朝食:ラーメン(8食分)
行動食:ナッツ(700g)&ドライフルーツ(500g)
夕食:カレーメシ(4食分)、レトルト(3食分)、米2合、味噌(8食分)
つまみ:カルパス、煮干し、パリパリ昆布
酒:ウイスキー500cc
※野菜不足を補うため、ラーメンと味噌汁用に乾燥野菜(200g)を持参

スケジュールは6日間+予備2日間としたが、①を実践してから再考することとした。



<Day1>晴れ
毎日アルペン号で畑薙ダム沼平ゲートへ。
茶臼岳登山口から大吊橋を渡り(なかなかスリリング!)沢沿いを登っていく。 



標高2,000mを越えても日向は暑く、昼前にはもうバテバテ (T_T)/~~~
計画では聖平小屋まで行く予定であったがムリムリ...
早々に諦めて茶臼小屋でテン泊することに。



<Day2>晴れ
日の出に合わせてテン場を出発、富士山のシルエットにうっとり (^^)v



上河内岳が目前に現れた! さすが200名山、かっこいいー !(^^)!



山頂からの眺望がこれまたスゴイッ!左から聖岳・赤石岳・悪沢岳



右に振り向くと、明日からアタックする白峰南嶺が!



そして後ろを振り向くと、深南部の大無間山(200名山)が! 近いうちに行くから待ってろよー (^^)/



聖平小屋を抜けて下り、椹島ロッジへ。
ここのテン場で風呂に入り、売店で生ビールをゲットして大満足 !(^^)!

この2日間のウォーミングアップで決めたことは、
1.夜明け前に出発、昼過ぎにはテント張る
2.水分は30分毎に補給する
3.1日の歩行時間は10h以内とする

明日からの本チャンに備え、19時に就寝 zzz...

<Day3>曇り時々晴れ
2時起床、4時出発。暗闇の中、笊ヶ岳の急坂をヘッデンで登っていく。



踏み跡は不明瞭だが、GPSがあるので不安なし。
バテ始めた10時半頃に椹島下降点分岐に到着。
ザックデポして笊ヶ岳(200名山)へ (^^)/



東側はガスって富士山を拝めなかったが、西側の眺望はバッチリ !(^^)!
左から上河内岳、聖岳、赤石岳



分岐に戻り、30分ほど歩いたところで水場の標識を発見
本日はここでビバークすることに。
100mほど下って、水3ℓゲット。



この日すれ違ったのは笊ヶ岳ピストンの1人のみ。
主脈と異なり、白峰南嶺ルートは静かな山行が期待できそう (^^)v

<Day4>曇りのち雨
1時起床、3時出発。
暗闇の樹林帯で踏み跡不明瞭、途中「あれ?おかしいぞ」とGPSで確認しては正規ルートに戻り進む。

夜が明けると西側の主脈には蝙蝠岳、そして塩見岳が !(^^)!



7時に伝付峠に到着。ザックデポして新倉方面へ100mほど下った水場へ。



ここで水4.5ℓを確保(6ℓ確保する方が多いようです) (^^;
ザック重量23kg、さあここからが勝負!
20kgを越えると途端にザックが肩に杭刺さり、登坂は牛歩に...

奈良田越を過ぎ、11時半に白剥山にヘロヘロで到着。



午後から雨予報だったので、さっさとビバーク地を見付けてテントを張る。

<Day5>晴れのち雨
1時起床、3時出発。
ほぼ満月の月明かりで、ヘッデンが必要無いくらい。
水2ℓ消費したので、昨日よりも気持ちは楽チンです (^^)v



樹林帯を抜けて稜線に出ると、富士山が!
モチベーションが上がってきます !(^^)!



笹山に着くと、ついに白根三山が現れた !(^^)!
右から北岳・農鳥岳・間ノ岳
北岳の尖がり具合、カッコいいー!



あしながオジさんと塩見岳(笑



360°の大パノラマを独り占めでテンションアップ⤴
ガシガシ登り白河内岳へ



農鳥岳(ボトル下)と2ショット



広河内岳からの農鳥岳



大門沢への分岐へ、ここで貸切終了。
登山客とすれ違うようになる



そして白峰南嶺ルートも終盤となり、今回200名山3座目となる農鳥岳へ (^^)v



山頂でフォトお願いした登山者より、
「農鳥小屋、休業中なんですよー。ま、テントなら問題ないですね」
おっと、ビールで乾杯しようとしていたのに残念⤵

午後から雨予報なので、農鳥小屋のテン場でテント張って水ゲットしよう!



あれ?「水場は撤収しました」だと。まさか冗談でしょ (^^;



100mほど下り水場を探すが見つからない。GPSではここに在るはずなのに...
本当に撤去されてしまったようだ (T_T)/~~~

さあどうする、
さらに道なき道を200mほど下れば本谷源流にたどり着けるかもしれないが、往復2hはかかるだろう。
たしか残りの水は1.5ℓ(一般的には最低3ℓ/日消費すると言われています)、
よし、これで明日の水場まで耐え凌ごう。

テン場に戻るとポツポツと雨が降ってきた。
「やったー!恵みの雨だ」
コッフェルを外の地面に置いて雨が止むのを待つこと30分、コッフェルには泥水が50cc溜まっていた。
「そっか、雨が地面に跳ねて泥水になってしまうんだ」



高台にコッフェルをおき、フィルター(排水溝ネット)を被せて虫が入らないようにしてみると、ゴロゴロと雷雨が!
待つこと2h、200ccも溜まったぞ !(^^)!

煮沸してカフェオレを作り、スプーンですすりながらチビチビといただく。
1.5ℓの水は、夕飯用0.7ℓ、朝食用0.5ℓ、行動用0.3ℓに割り振ることに。

<Day6>晴れのち曇り
1時起床、3時出発。
標高第4位の間ノ岳(3,190m、100名山)を夜明け前に過ぎ



北岳絶景スポットを過ぎ



仙塩尾根へ! (^^♪



目指すは水場!
両俣小屋まで標高差300mピストン or 高望池の二択。



高望池の水場が枯れていたらジ・エンド、野呂川越でザックデポしてオアシス両俣小屋へ



おっ!蛇口をひねると水が出るぞ !(^^)!
オーナーに挨拶してコーラゲット。

仙塩尾根は、The南アルプスを堪能できます!
コケやシダが茂る樹林帯の稜線で、風が通り抜けて心地よい
竜少年推奨のルートだけありますね !(^^)!



仙丈ケ岳が近づいてきた!



大仙丈ヶ岳への登り手前でビバーク適地を発見 !(^^)!
バーボンコークで最後の晩餐



<Day7>晴れ
1時起床、3時出発。
仙丈ケ岳山頂を目指して最後の登り
振り返ると大仙丈ヶ岳とお月様



そして山頂でご来光 !(^^)!
甲斐駒ヶ岳(左)と鳳凰三山(右)のシルエットが美しい



北沢峠始発のバス(7:20)に間に合うよう、ハイペースで下山
やったー!すぐさま麦酒で乾杯! (^^)v

これで少しは山男に近づけたかな。
お見守り・応援いただいた会のみなさま、そして家族に感謝です



@レイザー