沢全体がスラブ!? 仙ノ倉谷 西ゼン ~2023.07.22~

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山域・水系:谷川連峰・魚野川水系
日程:2023.07.22
メンバー:コッシー、レイザー
行程:平標新道車止めゲート(5:00)⇒渡渉点(7:00)⇒西ゼン出合(8:00)⇒平標山(15:30)⇒平標新道車止めゲート(19:00)
 
 
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大規模なスラブ帯を擁する仙ノ倉谷西ゼン。5年ほど前から計画は立てるものの、なかなか行く機会に恵まれなかった憧れの谷の一つ。今回は、すんなりと計画が決まり、レイさんとアタックできることになった。これまで幾度となく写真で見てきたスラブ帯は、どんなだろうと思いを巡らせると、数日前からとても待ち遠しい。
 
 
最近怪我の多い私は、今回は、とにかく転ばない、滑らない、骨折らないと、いつもより慎重に歩を進める事を意識した。少しでも足の置き場が目視できない場合は、3点確保で足の感覚を試してから体重移動をしたり、不安を感じたら早めのロープ出しをしたり、とにかく安全が最優先だ!
 
 
前夜入りし、当日は5時出発。
仙ノ倉谷の渡渉点で装備を整え、入渓する。しばらくゴーロ帯を歩くと、その後はナメ滝が連続する。東ゼン出合いに到着すると、両側から迫力のあるナメ滝が合わさる素晴らしい景観。圧巻だー!
 
 
西ゼンに入ると、どこまでも続くかと思われるナメを見上げながら、しばらくは右のブッシュ沿いを進む。慎重に登攀を続けていると、「あれっ!?、第一スラブ帯は、既に終わってない?」
んー、確かに、あまりに必死に取り付いていたためか、既に通り越してしまったのかな?
 
 
目の前には、スラブ入口の滝3段10mがあらわれる。ここから先が第二スラブだと思い込んでいたのだが、実際はここが第一スラブであった。
 
 
入口の滝は直登もできそうだが、右からの巻きを選択。この巻きがかなり嫌らしい。慎重に樹林帯を進んでいると、後続の2パーティーが滝を直登し、先を越されてしまった。ここは左からの直登が正解だったようだ。
 
 
巻道の途中から見上げる第一スラブは、あまりの絶景で心奪われる。巻道からスラブ帯に移るトラバースでロープを出し、ここでクライミングシューズに履き替えた。広大なスラブ帯に入るとフリクションがバチ効き、乾いた部分はロープなしでも全く問題ない。やっぱりラバーソールの威力は、絶大だ。そのまま、水流右のスラブ帯を進み、高度を上げる。
 
 
それにしても、この開放感たまらない。見渡す限りのスラブではないか!大感激😆来て良かったー。
第一スラブ出口付近のトラバースで再びロープを出したが、何故かこの時点で先行2パーティーを追い越してしまった。
 
 
この先もいくつかの滝をかけながら、ナメが延々と続くのだが、どうやらここが第二スラブにあたるようだ。既に第二スラブは終わったと思い込んでいたので、何でこんなにスラブが続くのか、不思議であったが、帰宅後に納得。
傾斜は第一スラブより少しキツく感じたが、適度にホールドがあるので水流の左をグイグイ進めた。
 
 
二股は、笹の影響が少ないと思われる仙ノ倉山と平標山のコルに詰め上げる左ルートを選択した。一箇所ロープを出す滝が出てきたが、左から難なく越える。
 
 
だんだんと源頭部の雰囲気になってくると、景色が一変し、一面の笹原は心休まる風景だ。
とはいえ、藪漕ぎの格闘は別問題。体力消耗寸前の私にはハードであったが、何とか主稜線まで詰め上げたぞー!わーい!(^^v
 
 
平標山頂経由で平標新道に入ると雨が降り出し、地面の笹と黒土で、スベルスベル。できればあまり歩きたくない道だと思いながら下山した。
 
 
下山時に仙ノ倉谷の渡渉点で、第二スラブ途中に出会った若い3人パーティーと会話したところ、某大学の探検部だそう。沢好きとは言え、大学生から既に西ゼンに入渓するとは、正直驚いた(@_@
将来は、きっと有望な探検家になることでしょう!
 
今回は、久しぶりの本格的な沢だったためか、帰宅後もしばらく余韻が続いている(^^
あー、どこかで沢が私を呼んでいる!
 
 
振り返ると、西ゼンは予想を裏切らない最高のスラブで、入渓してから稜線の詰めまで興味の尽きない、登攀と癒しの面白みがギッシリ詰まった、ホント濃ゆ〜い内容でした。
レイさん、こんなマニアックな沢に気軽に付き合ってくれて感謝です!これで沢の世界が一段と広がりますね(笑
次回も楽しみにしてます!
 
 
@コッシー
 
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コッシー師匠のリクエストで、谷川連峰で一番人気の西ゼンへ!
沢全体がスラブだなんて、ワクワクです !(^^)!
 
 
車止めゲートから登山道を1.5h、渡渉点より沢イン♪
 
 
ゴーロ状の川原を1hほど歩くと左手に東ゼンが!
 
 
右手の西ゼンのスラブ滝を右から攻めます。
 
 
小滝をいくつか越えると第一スラブへ
 
 
私の沢靴はラバーソールなのでフリクション効かせてグイグイ攀じりますが、フェルトソールのコッシーは厳しそう…(汗
 
 
第一スラブを過ぎて小滝をいくつか越えると、未だ雪渓が…
 
 
いよいよ第二スラブが見えてきた、滝手前の右壁から巻くことにしたが踏み跡不明瞭でルーファイに戸惑う
しかも最後のスラブトラバースはツルツルで落ちたらアウト、効かないハーケンを頼りにビビり連ちゃんでリード、今回の核心となりました
 
 
滝左を直登するのが正解だったようで、ここで後続2パーティに抜かれる
 
第二スラブは滑ったらヤバい急傾斜、水流の右スラブを選択
 
 
スラブ上部は至る所が濡れており、トラバースでロープを出す
 
 
このルート選択が良かったようで、2パーティを抜き再びトップへ♪
 
第二スラブを越え(コッシーレポ見て、ここからが第2スラブと判明)、あとは源流まで癒し系かなぁと思いきや、二俣を左にとると源流最後まで小滝が続くという、何とも予想外の楽しみが!
 
 
そして最後は30分ほどの藪漕ぎで登山道に合流
 
 
平標山頂から平標新道を下り始めたところで、ザーザーと夕立が…
スラブ登攀中でなくて助かったあ。
 
<所感>
前夜発車中泊で睡眠2h、ヘビーな14h山行となりましたが、息を呑む広大なスラブ帯で登攀要素が高く、噂通りの一推しルートです。
何と言っても、2人ともヒル被害ゼロ!
 
コッシー師匠、リーダに車出しとありがとうございました!
 
 
@レイザー
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