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八ヶ岳 赤岳・主稜

 雪山の便りが早々と舞いこみ、居ても立ってもいられず八ヶ岳の計画を立てる。
 天覧山でチカさんと一回、アイゼントレと支点が無い場合の確保の確認を行い。初冬の赤岳・主稜に行くことになった。

 11月29日、PM8:00上福岡駅からチカさんの車で八王子から中央道に乗り八ヶ岳に向かう。美濃戸口の駐車場にテントを張り仮眠をする。



■11月30日(土) 曇り

美濃戸(6:05)~行者小屋(8:15、9:15)~文三郎道~主稜取付(11:15)~赤岳山頂小屋(14:30)
~地蔵尾根~行者小屋(15:50)~美濃戸(17:55)

 美濃戸口から車で美濃戸まで登り出発する。天気は曇りで悪天候にはならないようだが、風が気になる。チカさんは岩と雪のミックスルートは初めてと少し緊張ぎみのようだ。

 大同心がよく見える広河原に過ぎると、雪は30cmほどとなり雪山の様相となってきた。行者小屋に着くとテントは一張もなかったが懐かしい所だ。赤岳の山頂は雲に隠れ風は強そう。

 文三郎道の急登を上り、赤岳主稜取付のチョックストーンが見える。主稜は4回目となるが、この取付から登るのは初めてで新鮮な感じがした。慎重にザイルを着け右ルンゼにトラバースするとチカさんから「ザイルがからんだのでストップ」と、その間に下の斜面を後続パーティーがトラバースして先に取付いてしまった。

1ピッチ目
 チカさんリードで僕は肩がらみで確保する。まだ雪が少なくチョックストーン下をくぐって凹角に入るとチカさんの動きが止まる。アイゼン、手袋にバイルときびしそうだったが、やがて凹角をぬけ岩稜上に登っていった。

 チカさんのところまで登るとびっくりしてしまった。なんと銀色のピンががっちり2本打ち込まれ、真新しい太いシュリンゲがかけられていた。以後、各ピッチごとに現れた。この銀色のピンには個人的に残念な気もするが、ありがたく使わせてもらった。


2ピッチ目
 冬山1年生の時に登った主稜核心部の凹角は記憶に残っていたが、意外にも小さく感じた。凹角をぬけると雪とミックスしたリッジとなり、先行パーティーがビレーポイントを使っていたため、さらに10Mほどザイルをのばし岩角にセルフを取り、リッジに座りこみ腰がらみでビレーをする。


3ピッチ目
 チカさんがリードで岩と雪のミックスを登る。ここはあまり記憶に残っていない。このころから風が強まり、初冬の寒風に少々嬉しい気もした(強がっているわけではないが)。


4ピッチ目
 僕がリードでの凹角からと岩のミックスした雪稜を登と、上部の岩壁が近づいてきた。


5ピッチ目
 リッジから岩と雪のミックスした急斜面をチカさんが登って行く。これから雪が多く着けば雪壁となり、むしろ雪が多く着いているほうが登り易いかもしれない。


6ピッチ目
 僕がリードで岩と雪のミックスした急斜面だったか、あまり記憶に残っていない。50Mザイルのツルベにバテぎみになってきた。


7ピッチ目
 上部岩壁に向かってチカさんが登って行く。上部岩壁の最後の凹角を登るチカさんの姿がガスの中に見え隠れする。


8ピッチ目
 雪面の傾斜も緩くなり岩が露出して登りづらいが、最終ピッチに気を引締めて登山道に出た。


 赤岳山頂小屋に着き、小屋の前の風を避けられところでやっと行動食をとる。ガスと風の中、景色はなにも見えないが満足感に一服すると後続パーティーもやってきた。僕もチカさんも帽子のまわりが真っ白だった。

 地蔵尾根から行者小屋に下りるとテントが5~6張あり、明日、日曜日に登るパーティーが多いようだ。あと1時間半もすれば日暮れとなるが、まだ4時だ。明日は日曜日と思うと気も軽く、これはチカさんも同じようだ。美濃戸に下る途中、日が暮れて僕のヘットランプが壊れてしまいチカさんに足元を照らしてもらいながらの下山となってしまった(反省)。
 夜行日帰りは、きつかったが満足感の中、美濃戸に下り立った。                      



■感想

 今回は、風でコールが聞こえない事が考えられたため「ビレー解除のコールなしワンコール」で
登る事にした。また、まったくコールが聞こえない場合は「ザイルの動きを見て登りだすように」とチカさんと打合せをした。
 この打合せが役に立ったのか?ザイルを50Mいっぱいに伸ばす事ができた。また僕は体力のなさを痛感した初冬の雪山でもあった。
                                            (記 Miya)

                                    

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