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奥秩父 乾徳山・旗立岩中央稜再訪


― グレードを気にせず、のびのびと森と空を背景にクライミングを楽しむ ―


このところ休日出勤が続いている。6月の中ごろに土日の二日間休めるかもしれないので、久しぶりに穂高にいけるかもしれないと期待して、その山歩きトレーニングを兼ねて、旗立岩中央稜を再訪する。



■ 行動概要

 朝日の中、エスクードを労わりつつ大平牧場まで林道ドライブを楽しむ。牧場跡地にパーキングして、8時40分に出発。

 穂高のトレーニングのつもりで、ロープ2本、ナッツ、フレンズ、ハンマー、ピトンを担ぎ、乾徳山手前の旗立岩まで標高差650mを一気に歩く。といってもゆっくりしたスピードで、10時30分に旗立岩下降点のケルンにつく。大休止の後、富士、南アルプスを眺めながらの食事。

 ケルンから岩場の裾にそって下降する。まだ樹々もそんなに繁っていないので、昨年7月より見通しがきくのは有難い。取り付きについたころには、雲も飛来して雨になりそうだし以外と寒いので(標高2000mを考えれば当然だが)雨具を着用する。

 12時10分、1ピッチ目(40m 4級+)のカンテのリードを錦少年開始。
 途中で軟鉄ピトンを打ち、ナッツ、エイリアンで中間支点をとり、カンテ上の小ハングを越え、岩塔にメインザイルを巻いて確保支点とする。

 2ピッチ目(35m 3級+)、リッジ・スラブを経由しP2まで、エイリアンと岩塔に巻いたスリングで中間支点をとりMIKIさんリード。3ピッチ目(20m3級+)、リッジからクラックの入ったフェースを登りP3まで一番快適な個所をMIKIさんリード。

 この最終3ピッチ目が旗立岩中央稜の華である。錦少年フォローして13時45分到着。
 一休みして、頂上岩壁周辺をもう1ルート登ろうと準備していると雷雨となる。雹も降ってくる。金属類を背負っているのに、ピカピカの稲妻の中を下るのはおっかない。MIKIさんに荷物を持ってもらったので、岩場の下りも楽になり、草原の扇平は走り下る。

 1時間強で15時30分に大平牧場に到着。ここまでは素晴らしい一日だったが、帰りは中央高速の大渋滞に悩まされる。



■ 感想

 ここの岩場はリス、クラックが不整形ではあるが発達していて、ピトン、ナッツ、サイズの小さなフレンズがけっこう使える。足でたって落ち着いてセットできるので、プロテクションをセットすることを楽しむにはよい岩場でないだろうか。

 ボルト・あぶみなど使わず、ムーブや筋力・柔軟性の不足に悩まされず、グレードなど気にせずのびのびと森と空を背景にクライミングを楽しむには最高である。それにクライミング前後の高原歩きは、花と眺望に恵まれ、アプローチなんて言葉が失礼になるような素晴らしいものである。
(記 錦少年)
     

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