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奥秩父 瑞牆山・十一面右岩稜~春一番上部 他

― マルチピッチ・ピークハント・ビバーク・ボルダリング・山岳マラソン… ―


 昨秋、敗退した瑞牆山・春一番ルートのリベンジに向かう。ただし、前回登っている下部は将来、ベルジュエールにチャレンジするときのアプローチとして登ることになるので、今回はパスして十一面の初登ルートである右岩稜から春一番上部につなげることにする。



■ 行動概要

 韮崎駅でMさんの車に拾ってもらって植樹祭公園に向かう。前回は他の車が1台止まっていただけの駐車場が今回は多数の車であふれている。フェスティバルが開かれているようで、大音響の音楽が一晩中鳴り響きそうだったので、手前の道端の駐車場に移って車の中で一夜を明かす。

翌日は朝6時に駐車場を出発して、8時前に春一番の取り付きに着く。ベルジュエールを目指す先行パーティーが既に準備を始めていた。

 右岩稜はしばらく右にトラバースしたところが取り付きであるが、ピンが見あたらないので判然とせず、我々は正規の1ピッチ目はほとんどショートカットしてしまったようである。
私がトップで取り付き、岩稜の正面は傾斜のあるスラブでちょっと登れそうもないので、まきながら登って行くが、あまり岩登りらしくないピッチであった。

 2ピッチ目はMさんのリードで正面壁の方へ戻っていく。のっぺりしたカンテを越えていくところがかなり悪いようで、だいぶ逡巡した後、無事に越えてピッチを切る。私の番で問題の箇所に着くと、やはり悪く、Mさんが苦労していたのも納得する。

 セカンドの気安さから外傾した草付きに不用意に荷重した途端にスリップしてテンション。気を引き締めて今度は慎重に乗り越してMさんのもとへ。
 その後は、つるべで小熊、白熊と人工主体で登っていくが、白熊でナッツにアブミをかけたときに緊張したくらいで問題なく白熊のコルに懸垂で降りる。

 前回の春一番はここから退却したが、今日はまだ十時と早く天気もまずまずで退却することは考えられない。ベルジュエールのパーティーはトップがまだ3ピッチ目のスラブを登っているところで、我々の方がだいぶ先行しているようである。

 ここから先もつるべで人工主体に登っていくが、基本的に問題となるようなところはなく、迷路のようなチムニーでは空身でないと登れなかったり、NPを2回セットしないと上のピンまで届かない人工のところを中間支点なしのレイバックで登ったときに緊張したぐらいであった。

 上部は傾斜も落ち、コンテでも行けそうであったが、慎重にスタカットで進む。途中、短くピッチを切ったこともあってピッチ数が増え、12ピッチで終了点へ。終了は2時半であった。

 1回の懸垂で登山道へ降り、下山にかかるが、白熊のコルあたりまではかなり悪く、古びた残置ロープが切れないことを祈りながら、ぶらさがって降りる箇所が数回あった。
 白熊のコルあたりからは道もよくなり、5時前には無事に駐車場へ戻ることができた。



■ 感想
 連休だというのに、十一面は我々を含めて4パーティーが取り付いているだけで、右岩稜から春一番上部は我々の貸し切り状態であった。久しぶりの10ピッチを越えるロングルートでそれなりの充実感はあったが、人工部分が多かったのは少し不満が残った。

 それにNP混じりの人工部分があったせいでもあるが、12ピッチとはいえ6時間半も時間を要してしまった。遅いタイムではないと思うが、一層のスピードアップを図りたい。
 クライミングの醍醐味はやはりフリーである。今度、十一面を登るときはぜひベルジュエールを登りたいものである。



■ おまけ

 ロングルートを終えて、本来ならばお疲れさんとなるところであるが、今回はウルトラマラソンのトレーニングも兼ねているため、みずがき山荘で私だけ下車し、余分な荷物はMさんに託して単身小川山に向かう。さすがに駆け登る元気はなかったが、急ぎ足で登ったため3時間半で山頂に達する。

予定では廻り目平まで一気に行くつもりであったが、暗闇のため登りでも何回か道に迷ったことから下りはさらに迷う可能性が高い上、オートキャンプ場でツェルトを張るのもみじめなため小川山山頂でビバークすることに決めた。

 さいわい頂上は樹木に覆われて展望が効かない反面、風当たりが弱いのでビバーク地としては適していた。
 その晩は寒くてよく眠れず、翌朝、明るくなるとすぐに出発した。今日も絶好の登山日和である。金峰山に連なる素晴らしい眺めが楽しめて、昨晩のうちに降りてしまわなかったのは正解であった。

 2時間半で廻り目平に着き、ボルダリングをするためにクジラ岩に向かう。ところがすごい人手にビックリ。この衆人環視の中で登る勇気はなかったので見学だけにとどめる。 3級の穴社員ならばムーブ的には登れそうであったが、1級のエイハブ船長は忍者返しと違って上部に核心があるので、大量のマットと大勢のスポッターを従えない限りはトライする気にはなれないという感じであった。

 見物は適当に切り上げて、今回の最後であり、かつ最大の目的である大弛峠を越えて塩山までの40キロの山岳マラソンに出発する。途中、峠付近では思いがけない雪道に難渋したり、通行予定のコースがダム工事で通行禁止となっているため、予定外の峠越えを余儀なくされたりと大幅な時間超過となったため、駅まで走ることは断念し、一番上のバス停に5時半に着いた時点で終了とすることにした。
スローペースながらランニング時間6時間半というトレーニングとしては十分成果のあるものであった。
(記 vibram)                                

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