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伊豆周辺 城山南壁・エキスカーション核心部~中央壁ダイレクト上部

 昨秋、昔の山仲間のMさんとバトルランナーを登った際に、時間切れで登れなかったエキスカーションにMさんと再チャレンジしてきました。

 前回はMさんは久しぶりのクライミングということでぎこちなさがあり、私がリードオンリーでしたが、1週間前にMさんと静岡ビッグロックへ行って、フリークライミングにすっかり慣れている様子をみて、今回はツルべで登ることにする。

 今日の城山は数パーティーしか登っておらず、閑散としていました。城山南壁はいつもはフリークライマーよりもアルパインクライマーの方が多いくらいですが、先週の連休に各地を登ったアルパインクライマーは今日はお休みモードなのでしょうか。


■ 行動概要

 11時半にMさんのリードで登攀開始。1ピッチ目は以前にガイド登山で2ピッチ目まで登ったときの印象ではやさしめの10aというものでしたが、Mさんはかなり苦労して登っている。それではと、私がフォローで登ってみると、やっぱり簡単ではない。どうも以前に登ったときは、エキスカーションではなくグラシアス(5.9+)あたりを登ってしまったのかもしれない。なにしろ1メートル間隔くらいでびっしりルートがあるので、正しいルートを見極めるのも容易ではない。

 2ピッチ目(10a/b)からは壁の傾斜も増してきてホールドも細かくなってくる。このピッチと3ピッチ目のスラブ(10c)が核心部とされているが、結局2ピッチ目は私が早めにピッチを切ってしまったため、我々の3ピッチ目終了点が本来の2ピッチ目終了点ということになる。このピッチも微妙なバランスが要求されるところであった。

 4ピッチ目からは私も未知のルートである。出だしからいきなりかぶりぎみで甘いホールドしかない。思わずヌンチャクを掴むというインチキをやって乗っ越す。そこから上も微妙なバランスクライミングが続く。フリクションが良く効くことが救いであった。やがて三日月ハングの下に到着。支点はしっかりとしていたが、足場が悪く、ほとんどハンギングビレーとなってしまいそうだ。

足場のしっかりした確保地点が右の方に見えたので、ついそちらに誘いこまれてトラバースしてしまう。核心部を終えた安堵感から眺めを楽しみながらMさんの後続を待つ。Mさんも順調に登ってくるが、本来はスラブを直上して三日月ハングの張り出しの少ない部分を乗っ越すところを、Mさんもトラバースして私の確保地点まで来てしまう。

 後になってわかったのですが、私は安定した確保地点を求めて中央壁ダイレクトルートまでトラバースしてしまったようである。Mさんはエキスカーションを外れてダイレクトルートのハングを乗っ越して、そのまま終了点まで行ってしまう。

Mさんを確保している間に下を見るとガイドが客3人を連れてスラブを凄い勢いで登ってきて、三日月ハングの張り出しの大きいところをあっという間に登ってしまう。そこは三日月ハングルートの核心部でピッチグレード10dだそうであるが、あれだけのハングとなると我々の力量では初見ではなかなかリードしづらいところである。

 私が終了点までフォローした後、懸垂3回で取り付きに戻る。軽く食事した後、ふだんリードする機会のないMさんにショートルート1本をリードしてもらい(私がフォロー)、懸垂で戻って今日のクライミングを終える。



■ 感想

 今回は10台のマルチピッチが目的でしたが、その意味では一応目的は果たし、5ピッチを2時間程度でスムーズにツルべで登れたことは、これからもMさんとパートナーを組んでロングルートを登っていく上での大きな自信となった。

 ただ、最終ピッチでエキスカーションのルートを外してしまい中央壁ダイレクトに迷いこんでしまったことは不覚であった。幸い、ダイレクトのハングは10b程度で、エキスカーションのハング(10a)と大差なかったので結果オーライであったが、もっと困難なルートに迷いこんでいたらヤバイところであった(まあ、その場合は元に戻ることを考えたかもしれないが)。

 どうも核心部を越えて終了間近となると、早く終わりたい気持ちが先行してルート図の確認という基本動作がおろそかになってしまったようである。本チャンでルートを間違えると致命的な事態に陥る危険性もあり、十分心しなければならないと最後は反省モードとなりました。
(記 vibram)                                 

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