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伊豆半島 城ヶ崎でクラックにたわむれる

― 初冬の二日間を快晴のシーサイドエリアで過ごす ―


 約一ヶ月程前、岳樺クラブに憧れ、押しかけ入会したヨ-コです。
 錦糸町T-WALL、藤坂ロックガ-デンと厳しい(?)入会テストをどうにかパスし、嬉しくて城ヶ崎の忘年会&フリークライミングにまで参加してしまいました。岩のルートの名も全く判らないような初心者なのに代表の竜少年さんより「なんでもいいからHPに書くように」とのメール。
 何か書かないと入会取り消しかしら?という訳で、拙い感想文を書きます。



■12月1日 ふなむしロック

 横浜7時51分発の伊東行き。東海道線ホ-ムで錦少年さんにご挨拶、(怖そうな人だな~、 緊張するな~)。

 車中で竜少年さんにお会いしてちょっとホッとする。いつも車窓から山を眺めるのを楽しみにしているのに今日は海、初体験のシ-サイドクライミング。

 富戸で下車、坂を下ってフナムシロックへ。へ~、こんなところでやるのね~、青い海の向こうに大島が浮かび波が足元まで打ち寄せる。

 錦少年さんがリードしてトップロ-プをはる。皆さんの華麗で静かな登りを感嘆して眺めている私。「さあ、どうぞ」と言われて岩に取り付き、ガムシャラに登る。二本目もメチャクチャに登る。三本目も同じく・・・どうにか登れた!!

 午後からはロープを移動、高さ10m位あるのかしら、上部はハングしていて凄い岩だ。やっぱりベテランの皆さんは落ち着いて登っていらっしゃる。

 私には関係ないと思って眺めていると「せっかく来たのだからやりなさい」との厳しいお言葉。何度もテンションをかけてもらい、古びた残置のスリングを掴んだりして四苦八苦していると「頑張れ、ビ-ルが美味しいよ!」と声がかかる。全く、私がノンベーだということがもうバレバレなのだ。

 チョンボしたりズルしたりでこの壁もクリア?? 錦少年さんが「ヨ-コさん、チョットいらっしゃい、ジャミングを教えてあげます。」とおっしゃって、クラックに深く手を突っ込み体重をかけるというやり方を教えて下さる。(優しい方なんですね~)。

 岩に座って波の音を聞きながら潮風に吹かれ、皆さんのクライミングを眺めているだけで本当に幸せでした。

 今夜の宿はミエリンさんのご主人の会社の保養所、温泉つきです。ミエリンさん、ヒロリンさんの到着が渋滞で遅くなるというのでお先に宴会が始まる。

 温泉にゆっくりつかった後、美味しいビ-ルとお食事です。お酒が進むにつれ、「竜少年さんは昔一ノ倉クライマーだった、錦少年さんは年間140日入山していた、vibramさんは冬の北鎌単独、Hさんも真冬にスキーを担いで単独」と凄い話が飛び出して、そんな話を聞いているだけで嬉しくなってしまう。

 皆さん、私たちの憧れの山男だったんですね、そして今も続けていらっしゃる、凄いことです。
 ミエリンさん、ヒロリンさんが到着してさらに座が盛り上がります。ミエリンさんは先週、日和田で女二人で岩登りという初体験をさせて頂いた方。いつも静かな微笑みをたたえた姐御肌のお方、私の方が年上なのに「姐さん」と呼んでしまいそう。ヒロリンさんは若い頃、上高地の山小屋でずっと働いていらしたとか、岳樺クラブの方々は本当に本当に凄い方ばかりですね。


■12月2日 ファミリーエリア

 朝食の折、お茶碗が上手く掴めない、両腕がナンカこわばっている。昨日使い過ぎのせい?と今日はのんびり過ごさせていただくつもりでいた。

 あの「城ヶ崎ブル-ス」で有名な吊橋の下の岩場が本日の舞台、朝の陽が海に反射し眩しい。
 カナカナさんが朝到着、若い長身の美人です。皆さんがトップロ-プを3本セットして下さる。どこも登れそうにない。皆さんの華麗なクライミングを見学。小春日和の中、ふと眠気が襲ってくる。今日の海に浮かぶ島、あれは利島、波は結構荒そうだ。昼頃、Hさんが「せっかく来たのだからやってみなさい、ビレ-してあげるから」とおっしゃって、10a?の壁に取り付くことになった。

 先ず、第一手が全然届かない。Hさんが岩を重ねて足場を作って下さる。かぶり気味の岩に這い上がれずミエリンさんがお尻を押して下さる。そんなこんなで第一難関突破、あとはテンションかけっぱなしで一センチずつ這い上がっていった。

「もう、駄目です」と何度も言ったのだが「少し休みなさい」と言われ、空中でブランコ状態が続く。ちょっと休むとまた元気が出てきてまたトライ、その繰り返し、そのうち、「左足で立ちこんで」 「もっと腰を壁につけて」と下から先生方の声が飛んでくるので、そのようにしていると少しずつ高度が上がって行ってとうとう登れてしまった。

 その間約一時間、自分では30分位かなと感じていたが・・。一時間近くもビレ-して下さる方なんてそうそういませんよね。日和田山でも女岩のチムニ-で竜少年さんに30分もビレ-して頂き、皆さん本当に親切です。ありがとうございます。

 浜の潮風が肌寒く感じられるようになって今日のクライミングはおしまい。ミエリンさん、ヒロリンさんとはここでお別れ、これから渋滞にはまっての運転は大変ですね。

 帰路、電車の中でカナカナさんとお酒談義。「体調悪く二日モ!飲んでいないんです」という言葉についつい嬉しくなってしまう私でした。皆さん、本当にお世話様になりました。
(記 ヨーコ)
 

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