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仁寿峰クライミング 2000-2


仁寿峰から帰ってきたら、「仁寿峰クライミングの旅」として報告する予定だったが、天候の関係でソウル・クライマー交友記として報告することになった。人生の予測は、甚だ難しい。

■ 快晴クライミング

8月3日、午後から快晴の中、クライミングを開始。今日はショートピッチである。地元ギャラリーは、女性クライマーの有美さん、その教師仲間の男性である。

女情クラックの右のフェース(5.9~10a)にとりつく。一本目のボルトが遠いので緊張する。錦少年はレッドポイント(昨年登っている)。MIKIさんは、ワンテンション。

その後、大スラブ取り付きの手前にあるスラブに取り付く。ここは、10cのつるつるスラブである。リードしようとしたら、徐さんが、うーんという表情なので徐さんにリードをまかす。徐さんも2本目のボルトと3本目のボルトの間でえらく苦労する。

そこを突破した後、2ピッチ分50mロープを伸ばす。錦少年がフォローするが、10cの2mぐらいのところでやっぱり苦労する。MIKIさんは、苦労無く登ってしまう。

2ピッチ目の終了点からソウルの街が良く見える。振り返れば仁寿峰の花崗岩が夕日に輝いている。

さー、明日からマルチピッチだと思いを込めて、クライミングギアーをしまい、白雲山荘への帰路についたのだが、、、、。

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■ 雨の買出し


8月4日、今日は、雨。まー、こんなこともあるだろーと思っていたし、インターネットの天気予報でも今回の日程の途中で天気が少しくずれていた。予定どおり、午後から、東大門のクライミングショップに出かける。

開拓クライマー徐さんから、ショップの経営者の徐さん(別人)に電話してもらったので、「岳樺価格」で、6月に出かけたパーティーよりさらに割安で買う。価格は経営上の秘密だが、US製のニュートンとモカシンである。

徐さんは、私のクライミングシューズが余裕がありすぎて、ウオーキングシューズと馬鹿にするので、従来よりハーフサイズ下にする。これで、最近めきめき腕を上げている微苦笑さんや竜少年に対抗できるかと思うと、内心、笑いがとまらない。(^^)v

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Climbing Equipment Shop

DI DIM DOL
321-1 CHONG RO 5-KA SEOUL
TEL 2264-7561




■ 白雲台、そしてオールモストザセーム


8月5日、エー、今日も雨、朝から雨。昼から止むかと期待したが、逆に豪雨となる。雷鳴がとどろき、白雲山荘への道は滝、濁流となる。岩場に降った雨は、全部瞬時に下に流れてくる。

おっかねー!流出係数99、流達時間1分である。今年は、雨と縁があるなー!

夕方、雨はやみ、夕焼けとなる。韓国のクライマーと前後しながら白雲台にハイキング。しっかりした道で、思ったより早く頂上に到着する。まだ、20代と思われる韓国のクライマーは、明日はクンニョンクラック11bを登ると張り切っている。韓国語、英語、日本語で会話する。

頂上からは周囲の山々が見わたせる。明日は、夕焼けからしてまちがいないだろう、、、ということで登はん用具をしっかり整える。

夕食の後、韓国の元救助隊員、建築事務所勤務の青年クライマー、徐さん、MIKIさん、私でビール、マッコリ、ジンロとのみ続ける。韓国語、英語、日本語、筆談、ボディーランゲージで会話となる。

会話の中心は、MIKIさんで、この日を境に以後、通訳はMIKIさんとなる。クライミング、歌手、建築家、サッカー、ビザと話題は広範囲に及び、歌もでてくる。最後は、日本と韓国は、そんな変わらない、同じオールモストザセームとなる。これ以上飲んではいけない、明日はクライミングなのだ。徐さんは、ジンロでなく水といってジンロのパックを懐から出す。水ならよいかと、飲み続ける。

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■ アイスクライミング


8月6日、ななんと、げえー、今日も雨だ。気のせいか、パートナーの口元が立体的になったような気がする。ビールだ、ビールと、朝から、ビールを飲んで、韓国のクライマーと天気を嘆く。

「今年の天気は例外だ。明日は晴れる」と韓国のクライマーは慰めてくれる。アンユウザル、エクセプショナル、ネバーイマージンド、、、、、。

次回くるなら雨のないアイスクライミングだ。小屋にいた女性クライマーが、しっかりした英語で、ソラク山のアイスクライミングの事情を説明してくれる。ベースとなる民宿までソウルから車で5時間。民宿から歩いて10分の所に3ピッチの氷があるそうだ。地図ももらった。

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■ 人工壁



8月7日 最後の日も雨。よし、今日は人工壁だ。どうだ、まいったか!

午前中は、徐さんと大使館へ、そして李永九さんと再会する。ひざの手術をしたそうだ。でも、元気のソウルの街を歩く。お土産に海苔を頂いた。

午後から徐さん、MIKIさんと市内の人工壁。あれー、白雲台で会ったクライマーも来ている。15mの素晴らしい壁だ。欲求不満を思い切りぶつける。

まず、手始めの5.9+をリード。ホールドが雨でぬれていて、2本目のクリップの後、スリップ。

その後、10+クラスを6本リードする。とにかく長いルートで濡れていて、けっこう厳しい。最後のハングルートのリードで大フォール。ビレーしていた徐さんが浮いたそうだ。

MIKIさんにバトンタッチ。MIKIさん、ハングを超えて終了点へ。連続リードで体はガタガタ。しかし、気分はようやく落ち着く。


けっこう、年配の人も多く、50代もけっこう多く、69歳の12クライマーにあう。正対のみで大ハングを登りきる。あまりの見事さに、感激して、記念写真をいっしょに撮る。

感激のあまり、MIKIさん、錦少年、11クライマーをめざすことにする。

ここの人工壁、夕方勤め帰りの人が次々やってくる。お好み焼きをごちそうになる。

この人工壁、公共でその管理をやっている人は、韓国にいる二人の14クライマーの一人で、日本にも来ている。

帰りにかれとも記念写真。

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【14クライマーの連絡先】
大韓山岳連盟、ソウル特別市連盟
SON JUNG JUN
RM.312,OLYMPIC MAIN STADIUM
#10,JAMSIL 1_DONG,SONGPA_KU,
SEOUL,KOREA
mail : baramso@unitel.co.kr
Tel 02-2203-3471-2
Fax 02-2203-3473


■ サムゲタン

停滞の酒と今日の人口壁で疲れた体を、サムゲタンで回復させるべく、ソウルの都心明洞にでる。明洞は、人と商品があふれ、音楽が鳴り響く。

なにかー疲れたようなー、予期せぬ知人を得たような、豪雨と人工壁なんて予想もしない事態に混乱しているような、なんとも言い難き心身には、韓国伝統的料理・サムゲタンで汗をかき、ビールでとにかく乾杯するのが一番。日本なら、ギョーザ、にらレバー、焼酎となるか、それともリゲインか。

もう、明日のクライミングは無い。日本に帰れば、いつもの時間に追いまくられる生活だ。だから、ビールをもう一杯。帰ったら、早くクライミングにでかけよう。小川山か、バットレスか、一ノ倉か!

錦少年 記

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