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南アルプス 北岳バットレス・第4尾根主稜

梅雨の晴れ間を利用しての充実クライミング。17時間行動にもくじけず。

梅雨の晴れ間を捉えて、日帰りで北岳バットレス四尾根を登ってきた。
下部岩壁と四尾根取り付きまでが核心だったが、混雑も少なく快適に楽しめた。
17時間行動は疲れたし、筋肉痛もあるが、充実した山行だった。



北岳山頂で乾杯!【天気】 晴れ
【参考資料】 日本登山大系<南アルプス>、ROCK&SNOW<99年秋号>

【時間】
  3時 韮崎出発
  4時20分 広河原
  7時 バットレス沢出合
  8時 bガリー
 11時40分 四尾根取り付き
 14時50分 登攀終了
 15時45分 山頂
 21時20分 広河原
 22時40分 帰宅。



【詳細】
 4時20分に広河原を出発、順調に高度を稼ぎ7時にバットレス沢出合。
 8時前にbガリー下についた。残雪が多く取り付きまではフラットソールでキックステップであがる。
 1ピッチ目は私がリード。bガリーの大滝がいまいちはっきりしないので、右の狭いルンゼをあがる。Aガリーでなくルート図にはない。

 2ピッチ目はクニさんがリード。15mほどのフェースが難しそう。ここには残置も腐ったハーケンが2個あるだけ、キャメロットを利用する。この上を適当に上がっていき横断バンドの踏み跡に出た。すぐbガリーと合流する。cガリーは雪渓がかなり残っていたし、相変わらず岩の堆積が多い。普通、四尾根は大テラスが取付きであるが、今回はその2ピッチ下からスタートした。

クニさん元気一杯! 1ピッチ目は私がリード。右に回り込んで垂直な壁を上がる。ロープの流れが悪いので潅木でピッチを切った。
 2ピッチ目はクニさん。上のコールが全然通らない。下のコールは聞こえていたらしい。
 3ピッチ目が、本来の四尾根のスタートである。ここで、先行する3人パーテイーに追いついたので、昼食とした。ここから、まずは私がリード、以後はつるべで適当にリードを交代して登る。ちょっと渋滞気味であるが、天気もいいし、はるか下方の大樺沢の残雪と日曜日の昼すぎに、下ってくる登山者を眺めて楽しむ。

 V級といわれる核心もフラットソールでは楽勝でリード、上のリッジも左右がスッパと切れ落ちているが、残置のボルトハーケンが多く不安はない。懸垂個所でまたしばらく待つことになった。そういえば、去年の9月に来たときは雨のクライミングで、寒かった記憶がある。今日は天気に恵まれ最高に楽しい。

 懸垂後、クニさんリードで一気に、枯れ木テラスの下までロープを伸ばす。9mm50mのダブルはこころ強い。次のリードは私に交代してファイナル。

 固く握手して、ビールで乾杯。うーんうまい!乾いたのどにしみこんでいく。下部岩壁から約7時間のクライミングだった。

 山頂で写真を撮ったのち、霧の切れ間に夕日に輝くお花畠を眺めた。白根お池小屋前ではスープを作って飲んで大休止。途中ヘッドランプをつけて、満天の星空の下をのんびりと下山した。ちょうど17時間行動だった。



【感想】 
 青空と残雪に輝くバットレスのリッジにザイルを伸し、これぞアルパインという充実の快適クライミング楽しんだ。梅雨の合間の晴れにあたり、ラッキーだった。
(記 Sugi)                                             

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