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奥秩父 小川山・屋根岩3峰南稜神奈川ルート

 春夏と雨にたたられたバットレスには登ることが出来た。念願の谷川岳はあいにくの雨。もっと登りたい。今年は何度かあった3連休もほとんど仕事でつぶされてしまった。勇んで買い込んだギア類も家でいじるだけ。設備投資効果が発揮できない。(使いもしないのにそんなに買込んでとしかられる)。溜まったフラストレーションを登攀パワーに換えて小川山に向かう。



 苦しいときは山に行こう。悲しいときも山に行こう。気力がみなぎっているときは当然一歩上のルートを目指そう。山には永遠で普遍の価値観と存在感に裏付けられた現実がある。そしてそれに融合することのみに精神の平安を得ることが出来る。

 思い入れを装備と共にザックに詰め込む。快晴の廻り目平は紅葉真っ盛り。岩壁に立ち向かえば高ぶる心と肉体は融合しパラダイスへの階段を駆け登る。そして、フレンズはとてもやさしいお友達であることを実感した。
どうも前の週に読んだ “夜間飛行”と“星と嵐”に相当影響されているようだ。


■10月18日
 20時横浜線橋本駅で待ち合わせ。コンビニで買い物の後に中央高速相模湖インターへ向かう。
途中ルートを見失い1テンション。23時過ぎに廻り目平着。途中もう1テンションしたがまあまあの時間で着いた。ビールで乾杯、車中泊。トータル2テンションでハングドック

■10月19日
 夜が明けてから目を覚ます。朝食、ギアの整理後9時に白樺林の中を取りつきへ。ハイキングコースにあるケルンが目印、取りつきへ踏跡を辿る。(下降時辿ったルートはケルンより手前でハイキングコースに出た。目印はの白樺の幹に目の高さ皮が幅30cm位はがされている。)

 2峰基部から3峰基部へ、他ルートの取付きを確認し南稜神奈川ルート取付きへ、先行2人組に先に登ってもらう。取付き右にⅣ~V程度の3ルートあり、(1ピッチ?)若手の集団が到着。ここで練習するという。

【1ピッチ目】
先行パーティーに続き錦少年さんトップで登り出すが、先行パーティーにつっかえる。
コーナー Ⅳ- 20m

【2ピッチ目】
またまた先行パーティーにつっかえる。ランペ左上Ⅳ30m

【3ピッチ目】
ランペ 左上トップの錦少年さんから、つっかえているのでゆっくり登ってくださいとのコールあり。 Ⅳ+30m高度感あり、光り輝く紅葉をたっぷり眺める。

【4ピッチ目】
クラック核心部、下部チムニー状の数mが難しい。充分楽しめます。 Ⅴ 30m
錦少年さん####で突破しようとしたが苦戦。撤退か!しかしさすがに錦少年さんである。♭♭♭♭にして突破する。フォローのクニはザックを吊り上げとし空身で登る。が釣り上げ途中チムニーにザックが引っかかり苦戦する。

スリングをつないでザックとハーネスを結び登り出すが、途中基部に置いたザックが滑りハーネスが下に引かれる。ゲゲゲー、どないしょう。ロープにスリングでプルージック、これに捕まりながら、フレンズをセットしてザックの荷重をフレンズに移す。ザックの位置を直しゴボウで核心を越えてしまった。さて、#、♭はなんでしょう。登る人のお楽しみ。

【5~6ピッチ目】
クニリードで尾根歩きとクラックIII~Ⅳあわせて40m
クラックのかぶり気味の部分はⅤ程度に感じられた。ピークで握手。空は晴れ渡り心地い。変化に富んだマルチピッチを登りピークに立つ。至福の一時。

【下降】
ピークから4峰に向かい左よりに懸垂20mでコルにつく。残置スリングにカラビナが1個付いている。ブッシュを下降しスラブが出てきたところで安全のため懸垂10m。登り返し気味に基部へ戻る。15時30分。
突然、フライングアタックを食らうがかろうじてよける。横で下降中のクライマーが突然振られて飛んできたのだ。岩場では何が起こるか解らない。

【おまけ】
取付き右に1ピッチ?3ルートあり
朝来ていた若者グループがトップロープで楽しそうに登っている。真ん中のルートを錦少年さん登る。5.7か5.8位か。面白そうなところであった。皆でわいわい登ってみたい。ザイルは50m以上必要。

【使用ギア】
各自、カラビナ5、環付き2、ヌンチャク6、スリング長2、短5
共同、ザイル11mm50mシングル フレンズ1セット(ナッツ1セット、ハーケン使用しなかった)

今回、小物入れとして初代チョークバックに20年の眠りを覚ましてもらった。最近のチョークバックに比べるとださいが、ボルトキット入れとして便利。カメラやルート図入れとしても使える。

帰りは、18時廻り目平発。簡単な夕食を挟んで、21時40分に八王子駅着。渋滞もあったがレッドポイント。冷えたビールまではあと少し。

錦少年さんの足を引っ張りながらではあったが、満足感、達成感の大きなクライミングでした。いつも“皆さんのおかげです”ばかりで申し訳ない。
廻り目平はクライミングに専念するにはとても良いところで、手ごろなマルチピッチルートが豊富でトップロープで遊べる所もある。ハイキングコースもある。キャンプ場は駐車場から直ぐ側で風呂もある。
大型テントとタープ、テーブルや椅子をもってくれば長期滞在も快適である。

廻り目平から信州峠経由で帰る場合

(記 クニ)

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