念願の一ノ倉沢烏帽子沢奥壁 南稜! ~2024/05/25~

dakekanba-blog

山域:谷川岳
日程:2024.5.25
メンバー:アーサー、レイザー
行程:4:00登山指導センター⇒6:00南稜取付き到着⇒8:00南稜取付きスタート⇒12:00南稜終了点⇒16:00登山指導センター
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3年前から「一ノ倉沢南稜」の山行計画を立てては天候に恵まれず、毎年のように断念。
今回、やっと念願が叶った (^^)/

4時に登山指導センターを出発、一ノ倉沢雪渓やテールリッジを登っている際は他に1パーティしか見当たらなかったが、南稜取付きに着くと多数のパーティが!( ゚Д゚)

どうやら我々は6番手らしい…
総勢10パーティはいたと思う! ( ゚Д゚)

気温10℃以下、風も強くダウンを羽織って寒さを凌いで待つこと2時間、やっと我々の番が来た!
嬉しいことに、アーさんから全リードを任された! (^^♪

<1P(30m,Ⅳ)>
フェースを左のカンテから登りバンドを右へ移動してチムニーを直上
残置中間支点は豊富、チムニーはあまり入り込まずにスタンスを見付けて攀じるのがベター

<2P(30m,Ⅳ)>
フェースを右上から直上だが、少し左側にルートを取ってしまったようでランナウト(^^;)
中間支点が2つしか見当たらず、カムを決める場所もなく、少しビビった…
(今思えば、ハーケン打てばよかったと反省)

<3P(40m,Ⅱ)>
草付きをコンテで抜ける

<4P(20m,Ⅲ)>
短い垂壁、ここも中間支点は2つしか見当たらず…
しかもビレイポイントの先が渋滞しており、登っている途中で待機する羽目に…(^^;)

<5P(30m,Ⅲ)>
6ルンゼ右俣の右の岩場から右の馬の背リッジへ上がたっところまで
先が渋滞しているので、正規のビレイポイント10m手前でビレイ
中間支点はそこそこあり

<6P(40m,Ⅳ)>
リッジから凹角をを抜けて垂壁手前まで
中間支点は豊富にあり

<7P(20m,Ⅴ)>
今回の核心
ホールドは豊富にあるが、上部にいくほど外傾ホールド率が高くなる
しかも最大の核心部が濡れており、今にもスリップしそうで嫌らしい!( ゚Д゚)
右手フィンガー⇒左手アンダー⇒立ち上がって右手ガバで核心を越えて終了点へ !(^^)!

<下降>
懸垂下降5回(6ルンゼ右俣を2回、南稜ルートを2回、南稜取付き下のトラバース途中まで1回)でロープを片付け、あとは必要に応じて残置フィックスを使用して下った

◆所感
この時期の谷川岳は剱岳を思わせる、まさに岩と雪の殿堂 !(^^)!
多くの山岳小説の舞台となった場所で、まさか自分がクライミングを楽しめる日が来るとは!

今回南稜をアタックした10パーティは皆強者、ラガーシャツ姿、ホイッスルで会話してるのを見かけ「昭和にタイムスリップしたかっ!」と歴史を感じました。

3年越しでやっと念願が叶い、感無量です (^^)/

アーさん、お互いの念願が叶えられて良かったですね!
リーダー、そして車出しありがとうございました。

そして竜少年をはじめ会の皆様、お見守りありがとうございました。

@レイザー
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前夜レイさんと西船駅待ち合わせ、関越道を走る
日付が変わる頃登山指導センター到着 なんか雨が降ったような降ってないような変な天気 確か晴れ予報だったはず

明るくなるまで仮眠しようとするも緊張のせいかあまり寝付けない
それというのもクライミングを始めて私の最大の目標が谷川岳の大岩壁を登る事 数日前から今までに無い緊張感が続いていた

4時前指導センター出発、一ノ倉出合から沢は水が多くて歩きづらかった
ヘツリに苦労しているとレイさんから右岸に人が歩いているのを見つけ巻道がある事を知る


途中から分厚い雪渓のおかげでひょんぐりの滝は埋もれテールリッジ取付きまで超特急で辿り着いた 
去年夏の苦労はなんだったのだろう(*´ω`)

テールリッジの急登でペースは上がらず息だけが上がる、荷物の軽量化が大事だと痛感した
中央陵から南陵テラスのトラバースは緊張した、持ち手が少ない上に足場はたまにツルツル岩が隠れている(゚Д゚;)

南陵テラスには先行パーティが6組、ここで約2時間ほど寒さに震えながら待機

空はどんより雲で北風が強くとても寒かった
私のモチベーションは緊張とHPダウンでダダ下がり、レイさんに全リードお願い、快く受けて頂きホントに感謝です

各ピッチともレイさんは颯爽と登り渋滞で行き詰る先行パーティに追いついて時間調整
自分はフォローだけど滑る岩に苦労しながら感動の最終ピッチを迎え


「やった~!」レイさんとハイタッチし嬉しさがこみ上げてくる
眼下にはこれから登るパーティがまだ待機しているのでゆっくりすることなくテラスまで懸垂下降

一ノ倉沢出合まで順調lに返り着いて大岩壁を振り返ると達成感がこみ上げてきた
同行頂いたレイさんにはほんとに感謝です、ありがとうございます。

@アーサー