
エリア: 妙義
日程:2025.11.1~2
メンバー: ハッシー、コッシー
行程:
11/1 旧国民宿舎9:10 -懸垂ポイント12:20 -ルンゼ上ギャップ14:00~ビバーク地点17:00
11/2 ビバーク地点7:00~御殿7:40~丁須の頭9:20~旧国民宿舎11:20
最初は、「意外と歩きやすい道だね〜」なんて話していたのですが、この後かなりタフな事になるなんてつゆ知らず。。。
過去山行の軌道とGPSで現在地を表示し見比べ、ひたすら目の前の踏み跡を探しつつ進む感じでした。しかし妙義の地形は本当に難しく、慣れていない自分はかなりの苦戦でした。
懸垂下降4回(途中、上から落石、ロープ流れなくなる、など色々)、からの急なルンゼを登りつめ、からの微妙な3ピッチ、、、
地図で見ると御殿までもう少しのところまできましたが日没間近となりこれ以上の行動は危険と判断し、ツエルトを張れそうな平なところを探してビバークする事にしました。
遠くには街の明かりが見え、空には月が出ており、天気はもちそうなのがせめてもの救い。
訓練で覚えた暖の取り方を思い出し再現しながら長い長い夜を乗り切りました。
日の出とともに行動を開始すると、1〜2時間で御殿に到着。
この辺りも踏み跡が沢山ありわかりづらく、軌道と現在地と目指す方向と見比べ修正しながら進み、やっと鎖(人工物)を目にした時は一般道に出た喜びでガッツポーズでした。
丁須の頭につく頃には太陽もあがり、昨夜の極寒ビバークが嘘のようなポカポカ陽気でした。
今回、怪我なく無事に下山することができたのは先輩コッシーのおかげであり、この場を借りて感謝申し上げます。問題発生からの判断、行動、とても勉強になりました。かなりタフな山行とはなりましたが、是非また、よろしくお願いします⛰️
@ハッシー
当初2日間の予定で、初日は軍艦岩直登ルートから御殿風穴、2日目木戸前ルンゼから丁須の頭へ向かうルートを計画していました。2つとも御殿の稜線へ上がるため、ハッシーにどちらかルート変更しようか確認するも、問題ないとの頼もしい返事。ひとまず計画通りに進める事になりましたが。。。
朝一で大失態。準備をしているとヘルメット忘れに気づく。急遽近くのワークマンまで買い出し、これにより約1時間遅れで出発。
しばらくは歩きやすい道でしたが、岩に阻まれてからは本格バリエーションの到来。
標高800mを超えたあたりの痩せ尾根で行き詰まり、ハッシーが木に巻きついている懸垂支点を見つけ、そこから4回の流し懸垂。
レイさんに頂いたルートをほぼそのまま辿っているはずなのに、レポに記載されていた写真の岩も出てこないし、風穴はまだ先かな?と思いながら進むも、何だか違和感を感じ始める。
そこから、すぐのルンゼをヒヤヒヤしながら登攀していると、誰が設置してくれたか御殿へのルートプレートがかかっており、少し安心。
この日は、ここからが核心。一旦、その上の左にあるルンゼを間違えて上がってしまい、よくルートを確認すると、もっと右から取り付くみたい。
登攀できそうな場所を見つけ、木登りかドロ登りか、というピッチをクリアすると、バンド状の場所に出て、右から回り込む。この先もピッチが続き、岩場含む計4Pをクリア。
ただし、日暮れが迫っており、このバリエーションルートをヘッデンつけながらの行動するのは、ほぼ不可能な状況。疲労と焦りからペースを上げようとしたものの、ついに時間切れ。
ハッシーから「ビバークでも構いません」とはっきり意思表示してくれたので、気持ちが落ち着きました。細い尾根の上でなんとか横になるスペースを見つけ、ここでツェルト泊としました。
翌朝起きると2人とも体調を崩すこともなく、このまま予定通り進むことにしました。御殿は、ここからルンゼを上がり、ほどなくした場所にありました。
そのまま御殿の稜線を辿り、2ヶ所ほどルートがわかりにくい場所がありましたが、迷わずに丁須の頭へ到着。
2人で登頂を果たし、喜びを分かち合いました。
それにしても、妙義は他の山域と異なる独特の難しさがあるとつくづく感じました。地形図にはどう見ても表しきれない溝があったり、同じルートを辿っているはずなのに、わずかなずれで全く別のルートを進んでいるように感じたりと、学ぶことばかりでした。
今回の山行は、反省点のが多いものとなり、ハッシーには申し訳なく思っています。まず、下調べが十分でなく、「まだ行ける」「むうすぐ着く」といった思い込みがあり、撤退の判断が明らかに遅れてしまいました。また、行動時間の見積もりも甘く、予定より大幅に時間がかかってしまいました。初めから引き返す時間を決めておけば良かったと痛感しています。
今回はハッシーの頼もしい一面を見ることができましたし、強い意思のおかげで多くの困難を乗り切れたと思っています。これに懲りず、是非次回も計画して行きましょう!
@コッシー