松木沢ジャンダルム ~最終ピッチで我々を救う女神降臨!~ 2025/10/12

dakekanba-blog

山域:足尾山塊
日程:2025.10.12
行程:
11日:東浦和駅(22:00)⇒コッシー車で移動⇒銅親水公園駐車場(0:00)テント泊
12日:銅親水公園駐車場(6:00)⇒取りつき点(7:00)⇒山頂終了点(13:30)⇒銅親水公園駐車場(16:00)
メンバー:先発パーティー レイザー(L)、コッシー、後発パーティー ななち、ガジ
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レイさん、コッシーのマルチ山行にななちがジョイン!
3名となったことから1名追加募集があり、参加させていただきました。
このメンバーということはツルベ登攀であることは必至で、手を挙げてから詳細トポを確認。
クラックルートで(コーナークラックとオフウィズスも!)、ナチュラルプロテクション(カムと立ち木)を使ってのリード?
正直やべ~な!という気持ちで準備段階からソワソワし始めます(笑)
このメンバーで誰と組むか?ということも大切な要素ですが、私は初となるななちとペア!
「ななち、恐~っ」(いい意味で(笑))という気持ちもありましたが、結論から言うと「ななちで良かった!」というのが終わってみての感想です。リード登攀でビレイしてもらっていても安心感がありましたよ。


ななち → 「そのあたりでカム決めな!もう少し小さい番手がいいのでは?そこでのプロテクションは赤のロープがいいよ!(私のビレイ中に)そこまで引っ張らなくていいよ!ガジさんいまのピッチ、よく行ったねー、凄いよ!」などなど、沢山さんのアドバイスやサポートをもらうことが出来ました。次また一緒に登りたい!と思えたマルチ登攀でした。
さて肝心のルートですが、1P目は濡れているどころか水がしたたり落ちている状況のなかでの(カムを決めての)リードだったので、正直怖かったですね。
チムニーで足の置き場も遠く、決めたカム支点から少しランナウトしている状況のなかで「ななちギブ!」という気持ちもありましたが、何とか突破することが出来ました。
サブタイトルにある「女神降臨」は何を意味しているのか?そこはぜひこの下のコッシーのレポを参照ください。

レイさん、日頃からのご指導、そして今回も仲間に入れてくれてありがとうございました。
コッシー、車出しありがとうございました。今度はぜひペアを組んでください!(無事でよかった(笑))
ななち、今回はいい勉強になりました。精進しますのでアルパインの次のステップに一緒に進んでいきましょう!

@ガジ
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2025/10/12 松木沢ジャンダルム
待ち合わせの東浦和駅の改札でもたついていた私(SUICA50円足らず。現金なし、カードのみでちとたいへん)をがじさんに目撃されるところから今回の山行はじまりはじまり。
全ピッチまさかのクラックとは知らず、明日私は泣きを見ることになりますがほどなくれいさん、そして車出しこっし―(あざーす!)が集結、銅公園に向けて出発!
到着は0時を少し過ぎたころ。予報が雨だったので駐車場は空きだらけ。端のいい感じのところに車とテントを陣取ると持参したエイのひれといつものオイルサーディンを軽くあぶって4人で寝酒とします。
軽く宴会しながら明日の会議へ突入。Lれいさんから「(ピッチを)奇数か偶数か希望を挙手~」遠慮するこっしーに遠慮するなよ~、と偶数にふられれいさんとパーティ。聞く必要はあったのか・・・。そしてがじさんとわたしのパーティに決まり就寝。明日は6時出発。


この日は昼から晴れだったんですけど6時になっても駐車場は空いていました。
長い砂利道を抜けると真新しい橋がかけられていて渡渉せずに済みます、そこからほぼ前が入山口。
取りつきもすぐにわかりますが例の「直情↑」は雨で濡れてか劣化したのか見当たらず。
岩は濡れてるというよりも水が滴っていたわけですが相談とかそんなんありまへん、Lれいさん「先に行く?どっちがいい?」この調子。話が早いです。
私はどっちでもいいと思っていたけどクラックのテーピングにもたついていたら支度ができたようでレイさんパーティ先に登攀開始しました。


濡れてる分1P容易ではなかった。がじさん、この濡れリードがんばったなとおもいました。
2Pあたりから期待するもそもそもルート全体が日陰のためやっぱり濡れてる。トポに書かれたコーナークラックとオフウィズス。オフウィズスてなんやったっけ?
ようわからん。けど最悪カムゼロで突破できるやろ、とか考えてたり。一歩あがってカム差し込みそのあと右足のかかりに乗って右手を探すけどそれはなかった(涙)
カムでセルフを取りたいところ。肝心の#4はさっきつかってしもうた・・・あちゃー、1本しかなかった。私らのパーティは#4を1本でここ突破せねばならん、がいき方もわからん。
直上でええんやんな???のつもりでどうしようか次の手を考えてると右足のわずかなかかりが外れたか、ずずずと滑落。
作戦変更。いったん下で設置した#4を持ってきてもらうことにする。強引に終了点をつくりがじさんにあがってきてもらう。
正面の直上のクラックに#4、左のワイドの奥に#3を放り込んでなんとか。いやぁ~時間かかってしまった。トランシーバーからはささやきが聞こえる。
がじさん「ななち滑落~でも大丈夫みたいです~、再トライ~。ガンバ~」これを聞いてこっしー「ななちがんばっ」さらにれいさん「(なんでか声色を変えたLレイさん)ななちぃぃ~、がんばぁ~」
ウケるんですけどこっちはそれどころではなかったのよ。左のワイドに足の向き変えたフットジャムが右手伸ばすと外れる。そこにはあと少しのところに掴めそうな岩。あるんだけど私には届かない。確かなのは左手のハンドだけ、これ一本で肥満気味肉体を支えるこの辛さ。
なんで夜に焼きそばとかたべるん~、とか自分を諫めてみたり。
後で聞くとここは左のワイドに移行するらしい。道理で直上はなんか違うっぽかったが突破するしかなかった。あー怖かった。
3pがじさんは右にまいた。わたしはここハンドばちぎぎ。てなわけで直上。


4pふつう。
5p離陸後の左足がない。支点が2本打たれている。これ踏んづけてズルするか正当にいくか。せこいこと考えていたらずさっと物音が上部からした。
トランシーバーから「ななちちょっとそこで止まれる?いける?」え、それは無理、いや、ズルすればイケるよ・・・。そしてまたすぐに「とりあえずあがってきていいよ」のコール。
あー、やっぱなんかあったな・・・嫌な予感。と思いつつズルして離陸を軽々突破。
6pセルフをとるとこっし―が滑落したとのこと。あれ、そのこっしー、元気に私の横に立っている。口のよこに擦り傷があるだけで見たところ本人元気。骨折もけがもみあたらない。で詳しく聞くとどうやら滑落距離はそこそこあったというから驚き。
うーん、こっしーは強運の持ち主だ。なにはともあれ全員最後のハングを登り切って平和なランチタイムに突入することができた。
最後のハングはバトルランナーがきいた。やっといてよかった。
最後にカムの回収忘れ1本発生、リーダーピックアップしてくれた後、ざれ場を落石起こしながら無事下山しました。
久しぶりのアルパイン、レイさんとご一緒させていただくときは少し頑張っていくところが多く今回は特に久しぶりのアルパインということもあってめちゃめちゃ良い刺激をいただけました。
急遽ラブラブパーティにお邪魔して申し訳なかったですが快く参加させていただきありがとうございました。
またアルパイン企画してダブルパーティでいきましょう、よろしくお願いします。
こっし―、車出し&ピックありがとうございました。がじさんは今回初パーティでしたね、めちゃ楽しかったです。もうホント無理~とか言いながら完登するがじさん、楽しいパーティでした、また近々ですね、よろしくお願いします。

@ななち
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レイさんとの瑞牆へ行く予定が天候の影響により、松木沢ジャンダルムへ変更。急遽、ナナチとガシさんも参戦。にぎやかなメンバーによるアタックとなり、楽しくクライミングができました。

前夜の協議の結果、私はレイさんとパーティーを組む事にきまる。奇数ピッチと偶数ピッチのどちらにする?
迷わず奇数ピッチ希望と伝えたのですが、「屏風岩を目指すコッシーなら是非、偶数ピッチをチャレンジして欲しいな」と笑顔で優しいアドバイスを頂き、偶数ピッチをリードする事に。

実際の1P目のがたがたしたチムニーを目の当たりにすると、前日の雨の影響でかなり濡れていて登れる気がしない。ヘナチョコな私はここで諦めて帰るかという気持ちをグッと抑え、偶数ピッチにしておいて本当に良かったと内心ガッツポーズ!
2P目のコーナークラックからオフウィズスは、4番カムが2つあって良かった。カムを決めながらずりずり上がる。
3P目の取り付きは、左が濡れていたのでレイさんリードで右のクラックから上がる。上部はガレていて落石注意。終了点で後続のナナチ&ガシさんパーティーを待ちながら小休止。
4P目からから開放感が広がる。クラックにカムを決め、登って行く。
5P目は右上していくのだが、少しムズい。

6P目でアクシデント発生。コブシ岩の頂上に上がるほんの直前で滑落してしまう。直前に2つのピトンにロープをかけたので少し安心したのと、かぶり気味のフェースを早く抜けたいとの思いから不安定なムーブをしたのが良くありませんでした。体が振られ、あっと思った途端、なぜ落下が止まらないのだろうと一瞬思い、ずいぶん長く落ちると感じながら10m以上滑落して、レイさんとガシさんがビレイしている所でようやく止まりました。

幸にして、大きな怪我はなく、頬に火傷のような症状が出た他は、擦り傷程度で済みました。
カムをセットできる場所もあったのですが、実際にはセットせず進んでしまったのが悔やまれます。アルパインでは、「古いピトンは気休めにしかならず、落下の衝撃を止めるほどの強度はない」と教わっていたものの、その教えが身に付いていなかったのだと痛感しました。抜けたピトンを確認すると岩の中に埋まっていた部分は錆びていており、ほとんど強度を保っていない状態でした。

今回の件では、一緒に行ったメンバーはじめ、会長にもご心配をおかけしてしまい、深く反省しております。

その後に6P目をフォローで登り返し。レイさんがセットしてくれたカムの位置がとても勉強になります。なんでここでフォールしたんだろうと思うほど、余裕を持って登ることができました。
焦りは禁物だと肝に銘じます。

レイさん、頬の手当てをしてくださり、ありがとうございました。おかげで大事に至らずに済みました。
ナナチ、前夜のおつまみ最高でした。やっぱり酒のアテはナナチに限ります!
ガシさん、着実に実力ついてますね。クラックルートをリードするなんて、今後が楽しみです。

@コッシー
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当初コッシーと予定していた瑞牆は雨予報で断念、急遽松木沢ジャンダルムに変更
松木沢ジャンダルムは3年振り、前回レポはこちら↓↓

ナナチとガジさんも参加してくれた
前夜テント内でワイワイ酒盛
核心となる2ピッチ目を含む偶数ピッチ担当を募集したら、ナナチとコッシーが手を挙げてくれた
コッシー&レイザー組、ナナチ&ガジ組でアタックする事に
翌朝、直上ルート取付きに着くと上部から水が滴り落ちている(><)
ヤバい、みな無言になっている、、、
でも日が照ってきたので2ピッチ目以降は大丈夫だろう
「引き返しませんか」と言われる前に離陸スタート!

コッシーは核心2ピッチ目を見事クリア!
最終6ピッチ目が惜しかったー、何より無事で良かった
ナナチ、ガジさんペアも2人で声掛け合いながら見事にクリア!
皆さんの成長が嬉しいです♪

次はどこを企画しようかな

@レイザー
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