山域:北アルプス
日程:2024.10.12-14
メンバー:アーサー、ナナチ、コッシー
行程:(初日) 7:30上高地→11:30横尾→15:00涸沢
(2日目) 7:30涸沢→9:00 5.6コル→13:45前穂高岳山頂→15:30奥穂高岳山頂→18:00涸沢
(3日目) 6:00 涸沢→12:30上高地
前々日までにはパッキングして前日の夜に最終チェックをするのが普段の流れ
今回は
ちと仕事が忙しくかなりタイトなスケジュールで前日にパッキングをする羽目になった
落ち着かない
しかし食担、今回はロープ、テントも担がなくても良いというので私なりに感謝の意を込めたサプライズを用意した。皆を驚かせようと500gほどあるステーキ肉や鶏肉、豚肉、砂ずりにうどん、生卵、きぬこし豆腐に白菜やシイタケなどを用意、必要な物は前々日に冷凍して仕込んだので当日はそれらを上手く保冷バックに詰めザックにねじ込んだ。
東京駅で待ち合わせの夜(22:00)、このザックは本当に恥ずかしい。電車で行くのはこれで最後にしたいと深々と思った。
調理器具も多かったので重たいけど涸沢までの辛抱だと言い聞かせて上高地からのスタートに向け、今回は第3が満車の為岩見平から向かうこととなった(06:59)
梓川に反射する日差しは美しいがこれがまたやばいほどの観光客を集客した、よもやえげつない数の人、人、人
明日の本チャン、取り付きでの待ち時間が恐ろしい。
がもっと恐ろしい試練に見舞われる。
3mmほどのあられが降ったかと思うと止まないまま大粒の雨に変わり取り急ぎジャケットだけ羽織った私、下半身と靴(今回もアプローチ)、そしてザックからは水がしたたり落ちるずぶ濡れとなる。(15:00~18:00過ぎまで降った)
山はおっかない、一瞬で低体温症を引き起こすところだったがすぐに着替えて安堵を得る。
目の前に小屋が見えていたこともあっての横着だったわけだけどやはり降ったら目の前に小屋が見えていても横着はいけないと痛感。
もちろん3連休の涸沢、降雨までの天気を鑑みるとテン場が空いていない事は百も承知
ダバダバと降る雨の中25キロのザックはさらに重みを増しつつ3人で血眼になって空きを見つける。
とても寝れそうなスペースではない(ゴロゴロ)が背に腹はかえれない。テントを拡げてびしょ濡れのまま皆中になだれこんだ。まだ外はどりゃぶりの雨が降り続けていた。
いやあ、これにはまいった。
テントの中は早速水たまり。それぞれの手ぬぐいで水を吸い取っては絞る。
落ち着くとジャケットを脱ぐ、すると水がしたたり落ちてまた水浸し。ザックを拡げると同じくまた水浸し・・・
落ち着くのに相当の時間がかかったが屋根があることは幸せ以外の何物でもない。
夕飯の支度にとりかかった。受付だけで40分ほどの行列だったらしい。酒を抱えて戻ってくる二人を待つ時間はやたらと長く感じた。そして私はひとり砂ずりガーリックをしゅくしゅくといためる。。。ワインと合う事まちがいなし。喜んでもらえて嬉しい。ヒレ酒をあぶり熱燗を飲む。旨い。
翌朝、気温は0度をきった。山岳警備隊からは氷が張り付いているとの情報が入る。スタート時間をぎりぎりまでずらした。
濡れた衣服をそのまま来てスタートしたが天候は回復気味だったので1時間も歩けばジャケットは乾いた。さて取付きからが本番。
5峰はフリー、4峰も。そしてこれが3峰か、いやまだ4峰か、とぬかしつつフリーであがる。先行者は素人さんを連れてきていたようでルーファイにかなり悩んでいた。
私とコッシ―は攀じれそうなところを見つけて攀じる。快適そうなスラブを見つけた。これをいった。その真裏をひょこひょこと歩いて上がってきた先行者の2人。
このスラブは裏にルートがあった。ロープ出さなくても良かったけどアルプスの背景を望みながらの登攀はいずれも楽しい。
あとはコッシ―とつるべで頂上まで、それは一瞬の出来事でした。
難しいところはコッシ―に行ってもらったので私は言葉通り、一瞬の登攀だった。
アルプスのアルパインがやめられない。この背景をバックに登攀できる楽しさはここにしかないと、再び痛感してしまった。秋にしか開通しないパノラマルートも最高のルートだった。
残念なことにあーさんは高山病に襲われ北尾根は一緒にピークを踏むことが出来なかった。
でもチャンスは毎年やってくる。その時までのお楽しみ。
本当はコッシ―とあーさんの2人山行だったところへ私が急遽乱入させてもらった。また快く仲間にいれていただき本当にありがとうございました。
これからも懲りずに乱入させてほしい。
今回もみなさんには良くしていただきました。
500gの肉を95のパンパンになったバルトロに笑顔で「ああ、貸して」と担いでくれたあーさん、かっこよすぎ。
ワインボトル2本とバゲットを差して担いできてくれたコッシ―、酒は外せないくせに担げないわたし、感謝です。
良き経験となりました。ありがとうございました。
@ナナチ
北尾根のスカイラインは、一度見たら忘れられないくらいカッコ良い。奥穂高岳山荘から急峻な尾根を見て、いつかは行きたいと思っていた憧れのクラシックルート。
今回、あーさん、ナナチと計画を実行に移すことができ感謝です!
初日、上高地から涸沢まで、ずっしりする重量のザックを背負いゆっくりと歩を進める。アメフト選手のような肩パッドを入れたので肩の食い込みはほどほどになったのだけれども、重さが体全体にのしかかる。ゆっくりとした足取りのため予定より若干遅れ気味で進む。
しかも涸沢到着の1時間前から雨&ヒョウが降り始めてしまった。程なく涸沢ヒュッテに到着するが、しばらく雨がやむ気配はなく、加えて3連休のためテント場がほぼイッパイ。張る場所が確保できるか心配のため、雨の降る中テント場探してなんとか設営し、ひとまず落ち着く。
夜はナナチが料理してくれた砂ずりニンニクアヒージョをつまみながら、翌日の認識合わせをする。
二日目、早朝起きると、あーさんが頭痛がするというので、残念ながら北尾根アタックはナナチと2人になった。
出発が少し遅れ7:30。その日のスケジュールが心配な時間になる。5.6のコルまでは、踏み跡が入り乱れており幾つかのトレースがあるが、晴れているためルートはわかりやすい。
コルからは奥又白池が見える。
装備を整えた後、順調に5峰を越え、4峰を望む
4峰の途中でルートがわかりづらい場所があり、巻くか直登かナナチに相談したところ、フェースを登るというのでロープを出す。さすがやる気が違う!ここは後から来たパーティーが巻いていたので、結果的にはロープ無くても良い場所であった。
4峰ピークから見る3峰は、実に迫力がある。
事前に調べたルートと実際の岩峰を比較しながらイメトレを行ってから3峰に取り付く。少しフリーで進んだところからロープを出し、ここから先はクライミングシューズに履き替えた。
1P目、ナナチリード、奥又白側から
2P目、コッシーリード、チムニー
3P目、ナナチリード、傾斜を涸沢側へ
4P目、コッシーリード、ピークへ
※ピッチはどれもIII〜IV級程度。
3峰から2峰は、コンテで進み、10m程の懸垂をして、1.2コルへ。
そこから本峰まではすぐ。やはり山頂に飛び出すルートは感激だー。
余韻に浸るのも束の間。昨日降られた雨が心配のためそそくさと下山を開始する。
奥穂山頂で記念写真。
奥穂からのジャンは、いつ見ても素敵!
奥穂の稜線上は、飛騨側は雪が積もっており、アイゼンを履くほどではないが、慎重に進む。
テン場に戻ると、あーさんが迎えてくれ、一緒に喜びを分かち合うことができた。
この日は、ナナチが特性ステーキを焼いてくれ、肉をたらふく頂くとともに、チーズとワインで乾杯する。
今回は、雪がつくかつかないか、微妙なタイミングであったが、本格的に積もる直前の快適な状態でクライミングができたのは、良かった。
混雑を心配していたが、この日途中で出会ったのは4パーティーのみ。登攀待ちなく登ることができたので、スムーズに進んだと思う。
あーさん、北尾根を同行出来なかったのは残念でしたが、次回万全な体調でチャレンジしましょう!テントキーパーありがとうございました。テント移設から濡れた服の天日干しまでして頂き助かりました。車出しも感謝してます。
ナナチ、巨大つくねキムチ鍋、巨大鶏肉雑炊、巨大ステーキ、豆腐白菜鍋と山とは思えない巨大肉づくしの豪華な食事に大満足でした。ありがとうございました。
このような素晴らしいルートに気の合うメンバーと山行ができたのは、会の皆様のおかげです。
今後ともよろしくお願い致します。
@コッシー
今回車内で仮眠予定だったが全く寝れず
寝不足がたたり初日から頭痛に悩まされた
こんな体調で無理は禁物、前穂高北尾根登攀は断念
自分は涸沢でのんびりするので2人でぜひ行ってきて欲しいと告げるとコッシー、ナナチは快諾してくれた
ほんとに感謝です
テント番しつつ憧れだった涸沢カールを満喫させて頂きました
ヘッデンを灯して2人が下山しテント場に戻ってきたときは自分の事のように嬉しかったなー
来シーズンに再チャレンジだ!
@アーサー