滝谷ドーム中央稜、核心はアプローチ!? ~2024/08/11-12~

dakekanba-blog

山域:北アルプス
日程:2024.8.11~12
メンバー:ナナチ、レイザー
共同装備:50mダブルロープ、クイックドロー8本、アルパインヌンチャク8本、カム1式#0.3~#3
行程:
<Day1>6:00新穂高温泉P2駐車場⇒8:00白出沢出合⇒9:15重太郎橋⇒14:45穂高岳山荘テント泊
<Day2>2:45穂高岳山荘⇒5:15縦走路分岐⇒8:15T1懸垂ポイント⇒9:15ドーム中央稜登攀開始⇒12:15登攀終了⇒14:00穂高岳山荘⇒19:30新穂高温泉P2駐車場

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当初ナナチとチンネ左稜線を計画していたが台風の影響で断念⤵
急遽予定変更して、「飛ぶ鳥も通わぬ」滝谷のドーム中央稜へ♪

新穂高温泉に0時到着、既に第3駐車場(無料)は満車(泣
鍋平駐車場まで1時間歩く元気はなく、朝まで待って第2駐車場(休日営業時間6:00-16:00)へ。

予定より2時間遅れでスタート。
20kgザックを担いで白出沢のガレ場を登るのはしんどかった~ (T_T)/~~~
北穂南稜テント場まで行く予定であったが、ビールの誘惑に負けて穂高岳山荘でテン泊

翌日1時起床、ガチャ装着して3時前に出発


涸沢岳を過ぎて振り返ると、朝日を浴びた前穂北尾根スカイラインが !(^^)!


いつ見てもカックイイー、4年前のレポはこちら参照

するとナナチが「これ、行き過ぎちゃうん?」
過去レポだと「北穂南稜分岐から奥穂に向かって最初の鎖場を下ったコルが、ドーム中央稜のアプローチ入口」


奥穂からだと、どこが最終の鎖場なのか分からん… (T_T)
ナナチに待ってもらい、先に進むと南稜分岐まで来てしまった(汗

引き返してアプローチ入口は分かったものの、踏み跡を辿ると写真と違う懸垂支点が…
うーん、さらに下っても写真で見た目印となるピナクルが現れない…
何度も引き返しては探すが、懸垂支点が見つからない (T_T)/~~~

ドーム中央稜は一番人気なので、他のパーティが現れるのを期待したが貸切状態が続く(終日貸切でした)…
ヤバイ、どうしよう!!

何度も何度も下調べした過去レポを見て、行っては引き返すことを繰り返した結果、ついにT1懸垂ポイントを発見 !(^^)!
3時間も足止めを喰らった~ (^^;)

この時点ですでにやり切った感あり、ここからは楽しもう (^^)/
前夜じゃんけんで決めた担当ピッチで登攀開始

◆ドーム中央稜(3級 Ⅴ-)
<1P(25m,Ⅴ-)>レイザーリード
本ルートの核心。
凹角~チムニーへ。アタックザックをハーネスにぶら下げてチムニーの中に入るが、うーん狭くて動けん…(汗
途中から外に出てチョックストーンを越えたところにハンガーボルトの終了点あり

<2P(25m,Ⅳ)>ナナチリード
1P目終了点右側の階段状カンテ~傾斜が強まるカンテを越えフリクションが効くスラブを左上
細かいスタンスにしっかり立ちこんで越えるとハンガーボルトの終了点あり

<3P(40m,歩き)>
コンテで傾斜の緩いところを選んで進み、傾斜が強まる4P目基部へ

<4P(25m,Ⅳ)>レイザーリード
凹角~短いチムニーへ、ジャミングやステミング、カムセットが楽しい (^^)/
残置カムが3つもあった!
最後のチョックストーンを越えるところがうす被り、パワフルムーブがまた楽しい!

<5P(25m,Ⅳ)>ナナチリード
最後のハンドバチ効きハングクラック越えが面白い !(^^)!

そしてドームの頭終了点でナナチとグータッチ! (^^)v
登攀3時間、あれ?アプローチと同じ時間じゃん…(^^;)

夕方から天候が崩れる予報だったので、穂高岳山荘へ引き返しさっさと下山開始、駐車場に19:30到着
しかし駐車場は既にクローズ、駐車場で一夜を過ごす羽目に…(T_T)/~~~

◆所感
アプローチが核心でした (^^;)
標高3,000mのクライミングは、迫力があって楽しい! (^^♪
3年越しで念願が叶い、感無量です!

お見守りいただいた会の皆様に感謝します

ナナチ、滝谷に付き合ってくれてありがとう!
来年こそはチンネにアタックだ! (^^)/

@レイザー
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今年のお盆はアルプスへ、
天候不良から最終的には新穂高から鎌田林道~白出沢からのテン場へのアプローチ/BCで滝谷ドーム中央稜、クラック尾根/スベニドールへ行くことにしました。

そもそもチンネ登攀予定だったのでそれなりの軽量化には試みましたが白出沢のザレはさらに荷物を重くしたように感じました。
小屋に着くとワイワイガヤガヤで酸欠しそうなほどの人込み。

なにはともあれ荷物を降ろしテン場を抑え待望のビアタイム。
救助のためのヘリ待ちで6時過ぎまで寝れなかったのはつらかったー。
でも缶ビールを口に注いだ瞬間は得も言われぬ爽快感、減量中でしたが罪悪感ゼロ、真夏のビールはやめられない。


翌日取り付きでの「待ち」を避けて2時半スタート。

縦走路分岐を入るとここからが第2の核心だったわけですね。
(言わずもがな第1の核心は装備担いでの白出沢「アビナイヨ)

少し下って・・・少し行くと・・・のこの「少し」に惑わされたわけでした・・・。
しかしこれもたのしいじゃないか、とれいさん。ほんとアルパインの楽しみです。

懸垂地点を探すこと3時間。時間には余裕があったのでぼちぼち探して見つかった、そんな感じでした。
睡眠不足で嗚咽しながらのここまででしたがロープをつなぐと胃袋は登攀モードに入ってくれた。

P1-3またはP2-4をジャンケンで決め、勝ったれいさん前者をいきます。
上のワイドは私には程よくザックは背中のまま快適に攀じれました。

P2はこちらも快適。

その後少し歩いてP3です。
高度感はありますが初級ということで足も手も十分です、景色よく、そしてなにより天候が良かったので肉体的にもかなり快適な登攀でした。

最後のPは上部で#1が決まればOK
しかしながら毎度ハンドはいつもそう!
男子の「ばちぎぎ」は女子の小さな手にとって「ばちぎぎではない」のだ

そうこうして最後の乗越は左足をスラブにのせたら完了。

2時間ほどですが美しいルートでしたね。
帰りのアプローチ、れいさん、しゃしゃしゃっと戻るのでわたしもしゃしゃしゃっとフォローします。。

今回滝谷ドーム中央稜は貸し切りでした。人気(ひとけ)は西壁を登攀していた1パーティのみでした。
頭で声を掛け合いました。4人連れのパーティでした。
なにもかも良い条件で楽しむことが出来ました。
れいさん、声かけてくれてありがとうございました。
このまま小屋までもどると登攀具をまとめ下山したわけですが本当の核心は下山の鎌田林道でした。
まぁ長い。。。

穂高平小屋にはビールとテン場があったのでここでビバークと言う手もありましたが風呂がない。
そんなわけで第3まで下山、とはいえここにも風呂はありませんが翌日はどこかなと移動できるので下山してきて正解。
そして1秒落ちした私。

今回の滝谷、2時間の睡眠から標高を一気に上げて歩く8時間は振り返ってみてもここが私の核心でした。
チンネはさらに距離がありますがその時にはもう少し睡眠をとって挑むべきだなと実感。

今回の長丁場で実感したことはもう1つ。
れいさんはどこまでも”変態をつきつめることができるアルピニスト”なので私はうかつに誘いにのってはいけないなと実感。

とはいえ、次の伊藤新道、すでにうかつに誘いにのってしまったのであとは鍛える他ない。
そんなわけでクラフトビールはもう少し「お預け」。真面目にダイエットに励み精進しようとおもいます。

今度も会の皆さんにはお見守りいただき本当にありがとうございました。
安全で楽しい、素晴らしい山行を完了することが出来ました。感謝。

@ナナチ