20ピッチの空中散歩 烏帽子岩左稜線 ~2022.6.4~

dakekanba-admin

山域:奥秩父山塊 小川山
日程:2022.6.4(土)
メンバー:レイザー、アーサー、osugi、コッシー
行程:廻り目平キャンプ場(5:00)→取付き(6:00)→終了点(16:00)→廻り目平キャンプ場(17:40)



全20ピッチの長丁場、グレードは5.8ではあるもののメンタル・フィジカルの持続がカギとなる。
YouTubeや、昨年度レイさん+ドリさんで挑んだ同ルートのレポで予習の毎日。
7月に計画している北岳バットレスの前哨戦として、満を持してバットレスメンバーで挑戦して参りました。

レイさん+Osugi、コッシー+アーさんペアでチャレンジ。
このルートのハイライトは13P『美しいクラック』と最終P『ラスボス チムニー』
クラック⇒私、ラスボス⇒レイさん、1P目は私で以降つるべでアタックとなりました。

<1P目(20m、5.6) Osugi>
様々な人のレポにて『汚い岩溝』と形容されるこのピッチ。確かにドロドロで汚かった・・・

<2P(20m 5.7)、3P(20m 5.7) レイさん>
クラックは浅く垂壁。危なげない登攀で支点構築。
フォローでも『本当にここ、5.7!?』と思えるヒヤッとするピッチでした

<4P目(40m 5.8)Osugi>
クラックを登りきると遠くにハーケン発見。左稜線は基本的にカムや木などの自然物でランニングビレイを取るルートのため、ハーケン発見時に妙な安堵感が沸き上がる。

ここでアプローチシューズに履き替え。

<5P目(40m 5.4)レイさん>

<6P目(30m 5.4)+7P目半分(10m ?5.5)Osugi>
痛恨の終了点見落、7P目の途中まで来てしまい立ち木で支点構築

<7P目途中(20m 5.5)+8P目(15m 5.5)レイさん>

<9P目(35m 5.7)>
ここでレイさんより次ピッチ『一瞬怖いトラバース』のネタバレを聞くor聞かないの質問が。
迷わず『聞きます!教えてください!』←プライドなし。

<10P目(20m 5.6)Osugi>
せり出した岩を目前にのけぞる姿勢でのトラバース、これは怖い!
でもネタバレで下部にアンダーで掴める岩があるよとの有難い情報により終了点へ。レイさんありがとう!

<11P目(45m 5.6)レイさん>

<12P目(30m 5.5)Osugi>
青空に新緑と岩峰のコントラストが美しく、高度感抜群でまさに天空のお散歩。
後続のコッシー&アーさんペアも楽しそうに登っている。最高のマルチ日和!

<13P目(15m 5.7)Osugi>
本日のハイライト『美しいクラック』。ハンドやフットジャムが良く決まり気分は最高。
ただし取り付きの足元は切れており、ジャミングが外れたら真っ逆さまだな・・・と恐怖におののいておりました。

<14P目( 歩き 50m)コンテ>

<15P目(懸垂 20m)Osugi>

<16P目(25m 5.5)レイさん>

<17P目(懸垂 10m)Osugi>
懸垂の方向を指示してもらい下降。
15P、17P、昨年初見にてこのルートを模索したレイさんドリさんに改めて尊敬と感謝です

<18P目(歩き 20m)>

<19P目(35m 5.7) Osugi>
本日最後のリードパート、疲れてすでにヘロヘロ気味。
ワイドの登り始めで苦戦しA0登攀…しかも終了点は次のビレイポイントの岩なのに
その前の立ち木で取ってしまうという痛恨のミス!!

<20P目(15m 5.8) レイさん>
いよいよ『ラスボス チムニー』フォローなのに全く登れる気がしない。。。
落ち着いた様子でレイさんチムニーへ。慎重に、確実にカムを決める。
中盤からチムニー登攀、すべてのバランスでジリジリと登りつめ見事登攀、すごい!さすが!
その後、後続のコッシー&アーさんペアも到着し、もう1本のロープでレイさんに各々の荷物を引き上げてもらう。
私はレイさんの設置してくれたカムやヌンチャクを頼りに途中までは何とか登ったものの、
最後のチムニーを抜けることができずお助けロープにて登攀(;^_^
その後、アーさん、コッシーもチムニーを制し、見事4人で左稜線制覇!

全員がクタクタでヨレヨレ、それでも4人で見る烏帽子岩から見る景色に充実感で満たされました。
帰りはレイさんの探してくれた定食屋さんで各々がメガサイズの定食をいただき、満腹で帰路につきました。

今回も最強ビビリの私と同行していただき、また沢山支えて頂いた皆様に感謝です!
本当にお疲れ様でした(*^^*)

@osugi



今年の北岳バットレスアタック隊の前哨戦として選んだのは、左稜線! (^^)/

私は1年ぶり2回目となります。
⇒前回レポはこちら

本アタック隊の課題は、体力とスピード(ロープワーク)。
2h程の車中泊で寝不足の中、ダブルロープ仕様で20ピッチをツルベで無事にこなせるのか…

結果、心配は無用でした !(^^)!

1番手で取付きをスタート、後続パーティの追随を許さずグイグイ進みます

13ピッチ目の「美しいクラック」は皆見事にハンド+フットジャムを決め

「ラスボスチムニー」は怯まずに果敢にチャレンジ !(^^)!

瑞牆山で怪しいスイッチの入った3人に、アーさん追加でスイッチオン!
今年のバットレスも、楽しみになってきたぞ! (^^)/

@レイザー



岳樺1軍チームに混ざって、烏帽子岩左稜線へ行ってきました。
ガイドブックによると全20ピッチと長いルートだが難しい箇所は無く初心者向けと書いてある、自分にうってつけではないか(^^♪
・・それが間違いだと気づくにはしばし時間がかかった

廻り目平キャンプ場から歩いてすぐ綺麗な沢が

綺麗に透き通った水の流れに心洗われる

駐車場から小一時間ほどだろうか、左稜線取り付きに到着
コッシ-リードでスタート

準備をしていると後から男女のパーティと更に4人組のパーティが待機
軽く挨拶を交わす。

コッシ-からビレイ解除のコール、いよいよ緊張のスタート
長いルートなので途中の記憶が曖昧だが、3ピッチを登ったあたりで不安がよぎる
結構ムズイぞ!これが20ピッチも続くのかと思うと気が重くなる

この後の記憶はあいまいなので割愛させて頂くが、ルート上にはボルトが無い為支点構築は立木やピナクル、カムを使って行う。

高度が上がってくると眼下に小さく見える駐車場やら建物やら、そしてアルパインの雰囲気を味わう事が出来て楽しくなってきた!
その後ヘリが長い間ホバリングしていた、どこかで事故があったのか?明日は我が身とならぬよう身が引き締める。
後半の綺麗なクラックではコッシ-が見事に攀じり、下から見るととてもカッコよかった。

最後のチムニーは皆の応援にも関わらず身動きが取れずに力尽きてしまった。
レイさんに荷物同様自分も引き上げて頂いた(*´Д`)ありがとうございます。

レイさん、オスギ、コッシ-の1軍チームとのレベル差を改めて痛感した山行でありとても良い刺激を受けた。感謝です。
このルートが初心者向けという事は、まだ自分は初心者にも至らないという事であり少し悔しさが残った。ここをオールリードで不安なく登る事がとりあえずの目標です。

@アーサー



北岳バットレスの前哨戦として、レイさんお勧めのルート。20ピッチという、これまで経験のないロングルート。バテずに完登できるのか!?

前夜発で廻り目平へ移動し、車内で仮眠を取る。翌朝はかなり冷え込み、服が心配になるが、行動し始めると体が暖まってきた。
歩き始めるとすぐの渡渉。木の枝を杖代わりにして、なんとか渡り切る。osugiの枝が長かったのが、後からじわる。

レイさん/osugiパーティー先行、アーさん/コッシーパーティー後続で、アタック開始!
取り付くやいなや、2P-4P目が思っていたより難しい。この難易度が続くのでは、その先が心配になる。後続パーティーが追いついてこないと思ったら、引き返したとの情報が入り、余計に気が張る。

5Pからは、緊張もほぐれてきて、快適なクライミングとなるのだが、ピッチ数が多いので後半は疲れがボディーブローのように効いてくる。

10ピッチ目をリードしている時、先行のレイさんからアドバイスをもらいながら、「一瞬怖いトラバース」を通過する。個人的にはこれが一番嫌らしかった。

13ピッチ目、楽しみにしていた「美しいクラック」。ハンドが良く決まり、距離も長くないが、足元が切れ落ちたロケーションが緊張する。

その後、懸垂が2回あり、最終20ピッチ目の「ラスボスチムニー」に。レイさんリードで登った後、荷上げを行い、3人が順番にアタックする。(一番奥の岩のチムニー)

ジリジリと体を引き上げてゆき、最後の抜けるところに近づくにつれて狭くなってゆくので、登るにつれて難しくなるが、何とか登り切る。

今回4人そろって完登できたのは、よかった。
約12時間に渡る長丁場、チーム一丸となってやり遂げられた感が半端ない。
レイさん、いつも適確なアドバイスありがとうございます。
アーさん、初見のルートを果敢にアタックする姿は見習うものがあります!
osugi、いつも安定したクライミング。さすがクラック女王!
このメンバーで挑むバットレスに向けて、期待が高まります。

@コッシー