涸沢岳西尾根 ラッセル地獄 ~2021.12.29-31~

dakekanba-admin

山域:北アルプス
日程:2021.12.29-31
メンバー:Qちゃん、レイザー
行程:
<12月29日>
アルペン号で新穂高温泉(10:00)→白出沢出合(13:00)→標高1,800mでビバーク
<12月30日>
ビバーク地(9:00)→標高2,000m(13:00)でギブアップ→ビバーク地(14:00)
<12月31日>
ビバーク地(4:30)→新穂高温泉(8:00)→公共交通機関(バス+あずさ)で帰宅


雪化粧した滝谷が見たくて、北アルプス冬期バリエーションの涸沢岳西尾根にアタック (^^♪
天気に恵まれれば奥穂高登頂を目論んでいたが、その考えは甘かった、、、

竹橋駅でQさんと合流し、アルペン号へ♪
うん?Qさんのザック(左)の方が大きいぞ! ( ゚Д゚)


さすがにこの時期にアルペン号を利用する方は少ないようで、1台のバスで八ヶ岳→燕岳→上高地→新穂高温泉登山口へ。

新穂高温泉で下車したのは我々のみであった。
この数日の寒波到来で積雪量は多く、アタック日の予報は生憎の雪マーク (^^;)
「明日は涸沢岳まで行ければ万々歳ですね!」と目標を下げてスタート。
また、今回はラッセルを想定してワカンではなく、スノーシューを選択。

白出沢出合を過ぎ、「トウヒ」の看板があるところが涸沢岳西尾根の取付き。


ここから、ほぼトレースの無い急坂をラッセルしながら登ります (*_*)


スノーシューでさえ膝上ラッセルの状況でなかなか進まず気付いたら15時、未だ標高1,700mだよ (^^;)

これは本日のビバーク地、標高2,350mまではとても辿り着けないと判断、テント張れそうな場所を探しながら登ることに。
そして標高1,780mで良さげなスペースを発見 !(^^)!
スコップで整地してテント設営。

ここからは厳冬期ならではの楽しい食事タイムです! (^^♪
最低2泊する予定であったので、Qさんと各々食担をすることに(メニューは当日まで秘密!)
今晩はジャンケンで私が食担することとなり、我が家がお世話になっている生協の一品「海鮮味噌鍋」をお披露目!
普段の食生活がバレてしまい恥ずかしいですが、生モノを山に持ってこれるなんて冬ならばでの楽しみですよね (^^♪

翌朝は予報通りの降雪であったため、ゆっくり目に9時スタート。
樹林帯なのに、なかなかの暴風雪でトレースは皆無、スノーシューなのに所々腰上ラッセルを強いられます (>_<)
12時過ぎ、標高2,000mでギブアップ。記念撮影してビバーク地へ引き返すことに。

14時前にビバーク地に戻ると、おっとテントが雪で埋もれているぞ! ( ゚Д゚)


その後は、酒盛りしながらQさん特製鍋を堪能しました (^^)

<今回の収穫>
年末年始の厳冬期テン泊は実に20年振り!
色々と装備を確認することができました。
・スノーシュー:ワカンより機動力が高い!しかも下りも新雪ならばスキーの様に横滑りや後傾姿勢でズルズル滑れる !(^^)!
・エアーマット(R値6.9)+シュラフ(#0)+シュラフカバー:-10℃以下でも寒さ感じず、快適でした !(^^)!
・ゴーグル:メガネしている身としてゴーグルは厳冬期の最大の課題でしたが、SWANSの発熱レンズは無敵です !(^^)!

悪天予報であったにも関わらず、同行頂いたQさんに感謝!

@レイザー


バスを降り、新穂高ロープウェーに向かう坂道を歩いていると大きなザックを背負っているからかどこ登るんだ?と声をかけられた。
〝涸沢岳西尾根です〟
と答えると登ったことがあるらしく蒲田富士近くまで行かんとテントを張る場所はないし大変じゃよ〜。
それはザックを背負った時点からわかっていた。
詰まった等高線の地図を思い出しながら重〜い足取りになる。

一生懸命歩いているのにレイさんとの差は開くばかり。
寒い中何度も立ち止まって待っていてくれるがやっと追いついたと思うと差が開く。
この繰り返しを何度やったことだろう。

ようやく西尾根の取り付きに到着。ここからが本番なのだ。
傾斜はきつくうっすらとトレースはあるもののパウダースノーにスノーシューはずりずりと滑り、所々腰までのラッセル、倒木を乗り越えたりとなかなか進まない。

テント設営予定の2400mまでなんて行けないと弱音を吐く。
レイさんも無理だと思って適地を探しながら歩いてくれ、暗くなる前にかなり下の1700m地点でテント設営。
夜中に強風で何度か目は覚めるが思いのほか暖かくぐっすりと眠ることができた。
翌日は降りしきる雪の中蒲田富士を目指して行ける所迄行こうと歩き出したが、荷物は軽くなったにもかかわらず一晩中降り続いた雪に足を取られ僅か300mしか進んでいないのにギブアップ😅

思えば当初の予定は(天気が良ければだが)
1日目:2,400m地点でテント設営
2日目:条件次第だが奥穂ピストン
奥穂まで行くのは無理でも凍った滝谷が見える場所まで…のはずだったが、現実は厳しく予定の行動には程遠く。

久しぶりの雪山装備の重さ、雪山の寒さを体感しただけに終わった不甲斐ない山行となりました。
今回の山行を立案してくれたレイさんにはかなり物足りなかったと思いますが、これからも宜しくお願いします。

@Qちゃん

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