阿弥陀北稜 ~2021.3.20-21~

dakekanba-admin

■山域:八ヶ岳連峰 阿弥陀岳
■日程:2021/3/20-21
■参加者:Qちゃん、レイザー、ドリル

 


またしても週末の天気が悪い
急遽金曜夜発、土曜日入山してその足で北陵に変更した。
計画書は1週間前には会長に提出するよう心がけているが毎度のことながら天気に左右されるので直前となり確認していただく会長には申し訳ない気持ちでいっぱいである。

週末は連休ということもあってか金曜日の首都高は渋滞。
何時に仮眠場所である道の駅に到着するんだろう?と気を揉んだが日付をまたがずに到着し、軽〜く一杯飲んで翌日に備えて就寝。
翌朝は4時起床で美濃戸口の駐車場へ。
既にそこそこ車が止まっている。日曜日の天気が悪いから皆考えることは同じだね。などと話しながら準備をして歩き出す。
久しぶりのテン泊装備に足取りは重く、寝不足の体にずっしりとザックは食い込む。
そんな私に比べて山行久しぶりのドリさんの足取りは軽くスタスタと歩いているではないか!荷物軽いのか?
一回目の休憩でドリさんから共同装備自分に渡して下さい!と嬉しい申し出があったのでガッツリ渡して少しは軽くなったが、何パーティーに道を譲ったことか…

行者小屋に着くとテントは一張りしかない。
意外に少ないな。北陵の方に目を向けると登る岩は黒黒として雪がついていない。
山頂に向かっている人が数人、岩直下に数人とかなりのパーティが取り付いている。既に11時。手早くテントを設営し、不要な物を押し込んで装備を身に着けて出発した。
雪はいい具合にしまって歩きやすい。傾斜はきつくなるが凍った箇所もなく1p目の岩の取り付きに到着。

レイさんから2p目リードさせて下さい!と言われていたので私がリード。
昨年とは違い雪が付いていないので躊躇せずピカピカのペツル(1p目の終了点ではありません)まで行き2人に登ってきてもらう。
その先は見るからに岩が脆く雪も付いていないので直上気味に登ろうと話し合い、本来ならこのまま私が行くのがスムーズだが自信がなかったのでレイさんに代わってもらう。
2p目出だしで終了点から直ぐナイフリッジ、その先の雪面にスノーバーを埋めて支点作ってねと送り出す。
なかなかビレー解除のコールが聞こえない。大丈夫かな?と心配していると岩の脇から覗いていたドリさんが一生懸命支点構築してます。と教えてくれ一安心(阿弥陀北陵は岩登らず巻けるのです。
この日はトレースありました)コールがかかり登って行くとナイフリッジにほとんど雪は無くスリル半減。
その先の雪面でビレーをしているレイさんの所まで行きスノーバーを掘り起こす。埋めるのに手こずったようだがバッチリ効いてましたよ(^^)


山頂まであと一息!
貸し切りと思っていたら北西陵を登って来たという方がいて写真を撮って頂くことができました。
予報通り厚い雲が湧いてきている。休憩もそこそこに下山開始。個人的には下山の一般登山道の方がいや〜な感じ。
雪もグズグズ。安全第一でロープを出してもらう。途中ガスで視界がかなり悪く高低差も距離感も分からなくなる時もあり怖いと思うが無事に中岳沢の入り口まで下ってきた。
あとは雪崩が起きやすいので周りの状況を確認しながら中岳沢を下ること1時間足らず。日が暮れる前にテントに戻ることができた。テントに入ると同時に小雪が舞い始め、風も強くなってきた。タイミングバッチリ!

夕飯はドリさん特製〝ちゃんぽん麺鍋〟
総会の時に3人でキャベツ1個必要ですかね?と聞かれそんなに要らないよ。ところで何作るの?と聞いても〝内緒(^^)〟と教えてくれなかったがシーフードからダシも出てとっても美味でした。
寝不足もあり早々に睡魔が襲ってきて20時前には就寝。夜中には目を覚ますほどの強い風雨だったが朝になると小雨になっていた。
テント撤収時、駐車場までの道のりもたして降られず本当についてました(^^)

今回2回目となる山行を終えて振り返り、昨年と状況は違うが1p目全部リードできたかもしれないと思った。
そう思えるようになったのは今まで毎週のように外岩やプチアルパインをやってきたから。セカンドであっても怖い!と思う感情だけでなく楽しみながら心にすこ〜しゆとりを持って登れるようになったからだと。
精進あるのみ!

Qちゃん


初の八ヶ岳冬季バリで阿弥陀北稜にアタック♫
前夜発、ドリさんカーで道の駅こぶちさわでテン泊。
軽く前祝いして早々に就寝。

翌朝、美濃戸口駐車場から山行開始。
赤岳山荘までの林道はすでに土が見えているが、カチカチのアイスバーン。
時折り遠くに雪化粧した阿弥陀岳が臨める。
今日は良い天気だ♪( ´▽`)
途中、軽装の数パーティに抜かれるが皆アイスクライミング が目的のようだ。

行者小屋はテント数張のみ。大半は赤岳鉱泉泊なのだろう。
早速テント張って、ガチャ装着して出発。
荷物の多い私を見て2人は気を遣ってか、
Qさん、ドリさん: スノーバー持とうか?
私: いえいえ、大丈夫です。
※私、ロープ2本持っているのですが、そっちですか! ( ・∇・)

阿弥陀岳への夏道ルートを途中から抜けて北稜の取付きへ。
急登だがトレースは明確、雪質もしっかりしていて登りやすい。


1月に登った白毛門の急登に比べれば楽ちんちん♪
難なく、第一岩峰に到着。
誰がリードやる?という話になり、すぐさま
「第二岩峰からのリード+アックスビレイさせて下さい!」と願い出る。

結果、1ピッチ目はQさんリード、2ピッチ目を私がリードすることに。
岩に雪はほとんど付いていない。
先日の広沢寺アイゼントレを生かして、片手にアックスで攀じる。
ナイフブリッジも岩が剥き出しで、恐るるに足らず。

そして初のアックスビレイ!
※私の今回の一番の楽しみ ♪( ´▽`)
①アックスのシャフトとスパイクを使ってT字に溝を切る
②スノーバーにスリングをガースヒッチで固定して埋める
③メインロープとカラビナを繋ぎセルフビレイを取る
④スリングをアックスに通してカラビナを取り付けアックスを埋める
⑤アックスのヘッドに靴の側面をピッタリと添わせ、スリングを踏み込んで固定
⑥カラビナにロープを通して肩絡みビレイの体制を取り、セカンドを確保

肩にロープを巻いていくのがぎこちなかったが、何とかイメージ通りに!(≧∇≦)

今回は山頂からの下山が核心でした。
急にガスってきて視界は不明瞭、風も強くなってきたところで中岳のコルまでクライムダウン。
但し、皆落ち着いてルーファイ、懸垂下降の判断が出来たと思います。
練習の成果が出てきたかな (≧∇≦)

来シーズンは、赤岳主稜か小同心クラックにチャレンジしたいな ヽ(´▽`)/

ドリさん、長崎チャンポン美味しかったです。
Qさん、リーダお疲れ様でした!

レイザー


今回は2年前に天候により途中で引き返した阿弥陀北稜に挑戦してきました。
阿弥陀北稜の尾根の雪は適度に締まっていてアイゼンが良く効いて登りやすかったです。


岩峰には雪がほとんど付いてなくちょっとがっかり。
今回の核心は阿弥陀岳山頂からの下山でした。


Qちゃん、レイさんに色々助けてもらいながら無事登頂することが出来ました。
ありがとうございました。

ドリル