山域:三国山脈 巻機山
日程:2019年12月7日(土)~8日(日)
メンバー:ムー、サトちゃん(会員外)
年末の山行に備えて雪山トレーニングをしようと思い、行き先を考えた時に天気予報では山間部では60㎝の大雪と言っている。「これは、4年前のリベンジのチャンス!」とサトちゃんに“巻機山”を提案すると付き合ってくれることに。
トレーニングなのでフル装備で!
装備は、60cmの雪に備えてスノーシュー、樹林帯を出た上部でアイゼンが必要な場合も想定し、アイゼン&ピッケルも準備。雪崩3種の神器を用意し、GW以来の70㍑ザックの登場となった。普段は、たくさんの予備を持ち歩かないグローブだが、今回は新規購入品の具合を確かめる意味もあり、多く持ってきたのでだいぶ嵩張ってしまった。2泊、3泊になって荷物が2倍3倍に増えるわけではないが、やはり雪山は荷物が多くなるということを思い出す。
雪山を待っていた登山者たちが・・・
山間部では大雪の予報だが、湯沢や石打の道路は積雪も無くスムーズに清水集落へ到着。雪山を待っていた登山者が「大挙して訪れているに違いない!」と想像していた私の予想に反して、トレースはゼロ!だったが、集落のはずれで30㎝ほど積もった道を、腹を擦りながら車で突っ込んでいる方がいたが、それも途中まで、すぐにスノーシューにチェンジする。
ワカンの先行者
車で来た方か、登山口手前からワカンの先行者のトレースと合流。・・・4年前、私はワカンでトレースの無い巻機山を山頂に向けてラッセルしていると、スノーボードを担いでスノーシューを履いた若者が追い付いてきたので、交代でラッセルするもスノーシューに付いていけず、苦しく悔しい思いをした。それがスノーシュー購入のきっかけとなったことを思い出す。・・・今回も追い付けるか!?とサトちゃんと2人で交代しながら進むと5合目手前でスキーを担いだ方が下山してきました。「5合目まででコースタイムの3倍かかったので諦める」そうで、何と白馬から来ているとのこと!先行のラッセルを感謝して我々は上を目指す。
静かな雪山に米子沢の水音
5合目からは、米子沢が眺められる。夏と違い雪景色だが、今も遠くに大滝を落ちる水の流れが見え、沢の音がはっきりと聞こえるほど水量が豊富で、米どころを支える豊富な水があることを感じる。
夏の沢登りの思い出が詰まった米子沢から、目線をこの先の登山道に戻すと、ノートレースという現実が待ち受けていた。
先行者は、ここまで3倍かかったが、我々も1.5倍はかかっている。この先、避難小屋を目標にしていたが、ちょっと厳しそう「この先、1時間ラッセルした感じで決めよう」という話しをする。
必死のラッセル
5合目から先は、傾斜は緩いが積雪もさらに増えて、60㎝という予報が間違っていないことを実感する。
スノーシューでさえ膝が常、吹き溜まりなどは、腿から腰となり、2人とも大汗をかきながら必死にラッセルした。
1時間経って場所を確認すると標高差100mほどしか上がっていない。
この時点で避難小屋はもちろん、樹林帯を抜けるのすら厳しいと分かったので、幕営適地を探すことにした。
つぼ足 < ワカン < スノーシュー < スキー
地下鉄工事のようなラッセルをしていると、微かに「チリーン」という音が・・・「チリーン、チリーン!」今度ははっきりと、そして段々と近づいてくる。物凄いスピードだ!しかも我々のトレースと並行して登っている。人間じゃないな、動物の首に鈴でも付いているのか!?あっという間に我々を追い越して音の正体が見えた。・・・それは「人」だった。平坦な道を歩くように進んでいる、その両足にはスキーが!
こんなにも速いのか!?4年前にはスノーシューの性能を見せつけられたが、今回はスキー。本当に巻機山は、毎回強烈な印象を残す。
ご褒美の夕焼け
テントで水作りをしていると、サトちゃんが「きれいだよー!」と言うので、外を見ると燃えるような夕焼けだ。
燃えるような赤からじわじわとピンク、黄色、白へと空の色が変わっており、その瞬間は疲れも吹っ飛んでいた気がする。
今回も遠かった山頂
翌日は、6合目(展望台)付近まで進めたが、ガスで視界不良のため展望もなし。テントを撤収し下山しました。
4年目と同じ大雪により撤退したが、雪山は雪の状況、登山者数、天候で大きく状況が変わるので面白いという事も再確認できた。短い雪山シーズンを楽しみましょう♪
ムー