赤岳主稜 ~2018.10.27-28~

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山域:八ヶ岳 赤岳主稜
日程:2018/10/27(土)-28(日)
メンバ ー:すけちよ(L)、ドリル(SL)、ムー

先月の那須山行に行って以来、またこの3人で八ヶ岳に行ってきました。

美濃戸からは紅葉の終わりの景色を楽しむことができましたが、しばらく歩くと途中途中の登山道は先月の台風の影響なのか、橋やヘリポートが流されたり、爆撃を受けたような荒れた状態になっていました。行者小屋のテント場も濁流が流れたのか大きくえぐられていました。台風、おそるべし。

それにしても久々に重い荷物を担ぎ上げました。おそらく今年のGWの岳沢合宿以来ではないかと。今回の山行は天気がいまひとつの予報でしたが、歩荷訓練も兼ねての山行と決めていたので覚悟はできていたのですが、重いものはやっぱり重い。特に缶と紙パックに入った液体は。缶はドリさん、紙パックはムーさんにお願いしました。ドリさんは体重が軽いのに私よりも重い荷物を背負っている。お二人、頼もしいかぎりです。感謝。

1日目は曇り空で、前日までの雨により地面が乾かないため、阿弥陀北稜はあきらめて、さっそく「夜の部」へ。夜は冷え込みましたが、ムーさん特製のトマトベースのマロニーちゃん鍋が身体を温めてくれました。ニンニクも大量に摂取して明日に備えます。

翌日は朝から超快晴で、文三郎尾根から赤岳主稜へ。
ここでは目印であるチョックストーンまでが一番の難所で、やはり台風の影響で地形が変わり難易度が高くなっていたようで、いったん下降してから登り返すような形状のトラバースが待ち構えていて、結構手こずりました。

ムーさんのリードで3人無事にチョックストーンまで取付くことができましたが、このようなトラバースの場合の安全なビレイ方法は宿題ですね。

また、この時期のこの山行で一番悩んだのが、レイヤリングです。
動いていればベース+ミドルレイヤーの上に3シーズン用の雨具で十分ですが、自分は「汗かき、寒がり」。主稜は常に日陰で時折、風が強く吹きつけてくるなど、じっとしていると寒い寒い。先行グループがいた場合を想定して持参したダウンを途中で着込みました。道具に頼ることも必要ですね。積雪はほとんどありませんでしたが、もう冬がすぐそこまできているのを体感してきました。ハードシェルの出番もすぐではないでしょうか。

チョックストーンをくぐると稜線上となり、各ピッチにおいては40m前後のほどよい距離にビレイポイントがあったりして、私のレベルでも登りがいのあるルートでした。終了点が赤岳山頂というのも達成感があってよいし、また来たいと思いました。積雪期にはアイゼンで楽しめるルートだと思うので皆でチャレンジできたらと思います。

あと、山頂近くのガレ場では、ムーさんの指示でコンティニュアスをやってみました。恥ずかしながらコンテは初めての経験でした。単純な確保システムですが、ロープをどうまとめて身に着けておくのかとか、メンバーとの距離感など、やってみると少し戸惑うこともあったりして、本格的な冬山に入るまでに経験できたのは良かったです。

こうして楽しめたのはこれまで会を築いてくれた会の皆さんのおかげです。今後ともよろしくお願いします。
すけちよ

 

今回の山行は八ヶ岳へ。


天気予報は、初日は雨、2日目は晴れの予報。
初日は行者小屋まで登りテントを張って終了。


2日目は快晴で、赤岳主稜に向かう。
登山道から取り付きに向かう途中にあるトラバースは、今年の台風の影響か、渡るのが難しくなっていたそうだ。
取り付きの辺りは風が強く、動きも少なくなるため急に体が冷えてきた。
これが雪の中だと低体温に気を付けないといけないのだろうな、と想像する。


岩のトンネルを抜けドンドン登っていく。
最後はロープを繋いだまま山頂に到着。


赤岳山頂は日も当たっていて、とても暖かく感じた。
もっとトレーニングしなければと痛感した山行でした。
ドリル

 

久しぶりに計画した山行が、良い天気で終えることができたことに安堵したと同時に、寝食を共にする仲間と行く山行は、やはり素晴らしい!と改めて思いました。また、普段は見過ごしていた自然の美しさに気付き、また、人間の力など及ばない自然の厳しさも体感することができ、多くのことを感じた山行でした。


10月の週末は毎日のように家庭の事情があり、山へは行けませんでしたが、最後の週末は予定なし。「それでは!」ということで、すけさん、ドリさんと山行を計画。1か月振りの登山なのと、後述する目的達成のため「山行は絶対に中止しない!」と、まるでXjapanのYOSHIKIが「Liveは絶対に中止しない!」と言ったようにカッコつけていましたが、天気予報は土曜日が悪い。が、今回の山行を「中止しない」という思いはすけさん、ドリさんも同じだったので決行することができました。


今年は、八ヶ岳でテント泊をしていないので(日帰りで阿弥陀南稜に行ったのみ)、八ヶ岳に行くことにし、計画した登攀ルートは、阿弥陀北稜&赤岳主稜&小同心クラックと盛り沢山でした。土曜日は、いつものように薄暗いうちから歩き出す予定でしたが、雨が止みそうだったので、1時間ほど遅らせて美濃戸口を出発。


台風24号による大雨の影響で林道の橋が流されたり、登山道が崩壊したりと大きな被害を受けた様子に驚きましたが、目を足元から上に向ければ、緑から黄色、そして赤へのグラデーションが見事な紅葉の真っ盛りでした。「紅に染まった♪紅葉を♪眺めるヤツ(八ヶ岳)は素晴らし~い♪」・・・普段であれば、暗いうちに通過してしまう場所なのと、もともと今回の山行には「紅葉」という考えは全くなかったので、サプライズでプレゼントを貰ったようでした。行者小屋まで雨に打たれませんでしたが、その先の赤岳や阿弥陀岳には重たいガスが垂れこめており、進むのを止め、天候の回復した日曜日にすけさん、ドリさんが未登攀の赤岳主稜を登攀することにしました。行者小屋のテント場もスペースは狭くなっていませんが、台風の影響で浸食が進んだせいで出現したガケのインパクトが大きかったです。テントの設営&撤収中および夜間はガケから落ちないように声を掛け合いました。


少し遅くなりましたが、今回の山行で個人的に決めていた目的は重要度の高い順に書くと、
1 雪山に備えた寒さ経験
2 夏季の食事メニュー調理
3 バリエーションルート登攀
4 夏靴のインソール交換試運転
で、目的1については、氷点下の中でのテント泊と八ヶ岳の風を受けながらの登攀を経験でき、雪山シーズンを待ち遠しく感じる反面、手先足先の痺れるような寒さに対する怖さも思い出すことができたので良かったです。


目的2の夏季の食事メニュー調理とは、今年の夏の山行で調理しようと考えていた食事メニューが、悪天候などにより山行が中止になることが多く日の目を見ていないので、来夏に備えて一度調理しておきたいと考えていたのでした。本来この時期なら、食材が傷むことを気にせずにメニューを考えられるはずですが、今回は夏季でも傷みを気にしない食材を使用したところ、まずまずの出来(自画自賛!?)でした。これについては、アルコールも入り3人で楽しく会話をしながら食べたので、余計に美味しく感じたのだと思いますが、テント内がにんにく臭(行者小屋だけに!?)で充満するほどの食欲が増す料理でした。


ここで少し脱線しますが、岳樺クラブの食担は原則、男女平等です。私が入会した際にDGさん(OB)から、「他の山岳会では、女性が食担をすることが当たり前という会もあるが、当会は、食担に男女は関係ないよ」と岳樺クラブの良い点として教えてもらいました。それまでは私も山ではアルファ米ばかりでしたが、DGさんにメニューを教わり、さらに皆さんが手際よく手伝ってくれるので、食担とは言っても負担も大きくなく、楽しいと感じています。ただ、夏だけはメニューに悩むので、今年は新しいメニューを考えていたのでした。(以上で長い脱線は終わります(^^;))


目的3のバリエーションルート登攀については、取り付きのチョックストーンまでのトラバースが、台風の影響なのか、以前よりもいやらしくなったと感じたので、そこからは、当たり前のようにロープを使用しました。そのまま山頂近くの登山道に合流するまで3人の連携は良く、ヒヤリとするようなことも無く終えたことに満足しています。


目的4のインソールですが、3シーズン靴はスポルティバのものを使っています。軽量化を意識した作りのため、標準のインソールはペラペラで、山行の度に足裏が痛くなっていました。車でも登山道具でもノーマル仕様が最強と思い込んでいる私でも、さすがに耐えかね思い切ってインソールを厚めのものに交換してみました。結果は、足裏は良好でしたが、小指が痛くなってしまいました。これについては、今後も試行錯誤が続くのか、Xjapanじゃない方のヨシキ(千葉県で山をやっている方の御用達のお店です。)を訪問して解決させるのか・・・いずれにしても今期の夏靴は、今回で終了して来期になるのかも?


今回の山行は、事前に赤岳鉱泉が発信する登山道の情報を入手できたので、実施を判断しました。今夏は台風の影響で山行が中止になることが多かったのですが、今回の八ヶ岳のように台風により山の形が変わってしまうような(少なくとも登山道は)被害が出ているので、「山行は絶対に中止しない!」という発言は、天気・体調・計画等による判断をしっかりと行った上でのものということなので、よろしくお願いいたします(‘◇’)ゞ
ムー