山 域:北ア・奥又白池~北尾根~A沢下降~奥又白池
行 程:前夜発 9/19-21
メンバー:nobu,KMT,DG
シルバーウィーク前半、沢渡駐車場が混雑するので前夜都内を出発。既に高速道路は混み始めており、途中渋滞もあって午前3:00過ぎに沢渡着。2時間ほど仮眠を取り、朝食を流し込む。nobuさんに少し待ってもらって3人でタクシーに乗り込んだ。上高地BTで支度を済ませ6:50出発。この日は奥又白池までなので、ゆっくりと歩く。松高尾根の取付きで長めの休憩を取り、いよいよ木登りの始まり。急登に息上がるも、登山道沿いに実をつけているブルーベリーを頬張りながら高度を稼ぐ。
樹林帯を抜け、前穂東壁が一望できる展望ポイントに到着したが、この日はガスで見えなかった。
小休止して池までひと登り。13:00過ぎ奥又の池に到着した。テントを設営し、少しゆっくりして明日の下降ルートとなる奥又尾根と第1尾根間のルンゼの下見に出かけた。踏み跡はまずまずあるもののガレ場の岩が不安定で気を使う。この状況だと、明日のA沢下降はちょっとやっかいか…..。
テン場に戻り、さぁさぁ入山祝いで乾杯。KMTさんが豪華ツマミを担ぎ上げてくれた。僕は定番のウィンナーとキノコの炒め物。nobuさんがビールを上げてきてくれてビックリ、これは明日の登頂祝いにとっておく事にした。寝不足もあり、夕飯を食べて早目の就寝となった。
二日目、3:00起床し朝食を済ませ4:50に出発。薄明りで草付の中にある踏み跡が少々見にくかった所もあるが、雪渓の消えた奥又白本谷をトラバースし、支尾根を辿って5.6のコルに6:30頃到着。リーダーnobuさん、まぁまぁのペースだね。との事でここまでの所は順調。
涸沢側から数パーティ上がってくるので、休憩もそこそこに5峰の登りに取付く。nobuさんのルーファイのおかげで3峰取付きまではロープを出すこともなく順調に進む…..がしかし、ここで渋滞。結局1時間待って3峰に取付いた。
1ピッチ目nobuさんリードで、KMTさん、僕と続く。後はKMTさんと僕でトップを交代しながら概ね順調に進む。2峰を懸垂で下りて前穂山頂には11:30頃到着。大休止をとり、山頂からのパノラマを満喫した。初めての北尾根でとてもうれしかった。次はリーダーで来れるようにルートのおさらいをキッチリやっておこう。
山頂を出発しA沢下降点に向かう、ちょっとわかりにくかったがA沢に到着。見るとザレザレで落石の巣!!。懸垂下降で下りるも、触ったところから崩れ始める。今回のルートで一番緊張した場面だった。
後にテン場で一緒になった若いクライマーの人達から聞いた情報では、前穂山頂から下って、A沢に入る一つ手前の支尾根末端に適当な灌木(ハイマツ)があるので、そこに支点をとって懸垂で下りるとA沢末端に降りられるのだとか。この方が安全に下降できそうだと思いました。
14:00過ぎ奥又白池のテン場に無事到着。このまま荷物をまとめて下山できる時間ではあったのですが、明日もお天気よさそうなので、登頂祝いにnobuさんが上げてくれたビールで乾杯し、前穂東壁の素晴らしい眺めを満喫した。
三日目、陽が登ってからゆっくり支度して7:00出発。徳澤園でソフトクリームを食べて11:30上高地下山。沢渡の車は予想通り、駐車場に入りきれない車が路駐で車道の両サイドを埋め尽くしていた。下山のタイミングも空いている時間だったのでタクシー待ちもなくスムーズだった。
今年の夏は雨続きで予定した山行が中止になってストレスぎみであったが、今回の山行でスッキリした。Nobuさん、KMTさん有難うございました。本当は4人で行く予定であったが、災害看護ボランティアでみっちゃんが行けなくなった。みっちゃん、ご苦労様でした。次回楽しみに!!(DG)
今回は3年振りの北尾根、前回は涸沢→北尾根→奥穂→涸沢のコース、それとNobuさんとの初めての本番だったと思います。
てな訳で色々思いで深い北尾根です。上高地で足湯を飛び越した時に左膝に痛み、嫌な予感が…松高尾根できついきつい、膝の痛みもありますが荷物が多すぎ、今迄の山行で(今回じゃありません今迄です)一番辛かったです。
ブルーベリーに元気をもらいやっとの事で奥白又池に到着、噂には聞いていましたが前穂東壁と紅葉で色づいた斜面と池、絶妙なバランスで素晴らしい所でした。
翌朝出発、奥又本谷のトラバースは何とか通過出来ましたが荒廃が進むとフリーでの通過は難しくなって行くかも知れません。3峰の登りはNobuさんがトップ、????で登ってみたいからと聞いた様な聞かない様な。
無線で3nd用の支点をはずす様に指示があり2ndで登るとイヤーきつい、やっとの事で登山靴で登るとあーーーヌンチャクはずすの忘れた、クライムダウンしてはずす。登ってみればNobuさんはクライミングシューズ履いてる・・・、ここが3峰凹角でした。ヌンチャク回収は3ndのルートを左側に振る為でした。
その後は頂上まで比較的スムーズ、後は下るだけと思いきやA沢下降はしんどかったです。何しろ一抱え程の岩さえも浮いているのですから、慎重にNobuさんトップで下りますがさすがに途中で残置支点があり50m懸垂、もう一度懸垂したかったのですが適当な支点が見当たらずフリーで降りる、
危険な箇所を通過した後は喉がカラカラでした。
素晴らしい景色やクライミング、危険な箇所もありましたがやっぱり山は良いですね。
(KMT)
「学生時代の思いが凝縮された前穂東壁、又白の池から4峰正面壁を見上げると、自分の居場所に戻ってきた気がする.男3人で華には欠けたけど、それをおぎなって余りある奥又の秋紅葉でした。
心配した5.6のコルへのトラバースも問題なく、北尾根3峰出だしの凹角ルートも予想外に手強かったけどなんとか登れて大満足.雪渓の消えたA沢下降は本当に悪く、今回で一番緊張したけど、叉白池から出発して又白池に戻る上での要のルート、もう少し整備したいなと思いました.それにしても、三日目の前穂東壁の朝焼けは圧倒的で朝から酔えました。
岳樺に囲まれた又白の池、もっとみんなで慣れ親しめたらと思った次第です。
(nobu)