【GW後半2015】小蓮華尾根からの白馬岳

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『【GW後半2015】小蓮華尾根からの白馬岳』
~次回につながる登山を目指して!~

山域:後立山連峰 白馬岳
日程:2015/5/5
メンバー:みっちゃん、Muu

5月3日に猿倉で皆さんと別れてから、みっちゃんと今後の予定を相談する。5月4日の天気は悪いので、下界(白馬村)で休息を取る。そして天候回復が予想されている5日に予定どおり小蓮華尾根に挑戦する。また、小蓮華尾根では、無理をしないで来年(の主稜)につなげる登山をしよう!ということを確認した。方針が決まれば、まずは食事。白馬村で焼きチーズカレーを食べる。店員さんに代掻き馬の雪形がどれかを教えてもらい、ちょっと感動!続いて温泉。露天風呂から見える後立山連峰を見て、心は「絶対登ってやる~」になっていた。今日の宿泊は、DGさんに教えてもらった下界のキャンプ場。GW真っ只中もあって大盛況だったが、のんびりすることができた。
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翌朝(5月4日)、雨の音で目が覚める。予報では午後から雨だったが・・・。2度寝して起きると、雨は止み時々晴れ間も覗いている。1日ボケーッっとしている気はないので、早々にテントを片づけて、白馬村ウオーキングコース(約10㎞)を歩いた。みっちゃんの調子も問題なく、前日にバテた影響はなさそう。早めに食事を済ませ猿倉で仮眠を取り明日に備えます。夕方以降は強い風雨が続きますが、これも天気予報通りなので、あまり心配せずに寝ました。・・・真夜中、目が覚めて空を眺めると、またもや北斗七星が輝いている。何故かこの時は、「いい天気!」と思うよりも熊が山の上で遊んでいると感じました。(注:北斗七星はおおぐま座の一部です。)そして、気温もこの数日と比べて冷え込んでいるのが分かりました。翌朝、明るくなる頃に準備を整えて出発!昨夜の大雨が止んだ後に冷え込んで、雪はガチガチに締まっているため、最初からアイゼン装着で出発します。最初から飛ばしすぎないように、白馬尻までは余裕を持って歩きましたが、予定よりも早く到着。ここで小休止して、小蓮華尾根の稜線まで一気に上がります。
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急登ですが、雪の状態が良いのでアイゼンが良く効き稜線まで一歩一歩、確実に近付き危なげなく登って一息。
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ここからまた、稜線上の急登が続く。途中にはシュルンドもあって、みっちゃんから「大丈夫?」という声。雪は締まった状態なので「ガチガチなので大丈夫!」と答えてそのまま進もうとするが、突然、景色の中に自分が居る映像・・・そして、Nobuさんが吹き出しとともに登場「山では何が起こるかわからない!」と叫びます。私は「はっ!」として、みっちゃんに「慎重に1人ずつ通過しましょうか」と話してから進みます。
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稜線上の雪が続く限り登り続けると藪となるため、白馬沢側にトラバースをする。すぐに風が出てくるので、ウエアの調整をして登っていると、行き場を失い藪漕ぎして反対側のトラバース。ここは、東面で陽も当たり無風なのだが、今日の太陽は優しいので助かる。そのおかげで、雪の状態も締まった状態が続き、かなりの急登で緊張する場面もあるが、良いペースで順調に登ることができた。
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いよいよ後立山連峰の主稜線までもう少しとなったところで、完全に藪に行く手を遮られた。一息つくついでに周りを見て回るが、どうしようもなさそう・・・。ここから30~40mの藪漕ぎ、グローブにマツの香りが染みついたころに藪を抜けてガレ場に到着。
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一息ついて、ガレ場でガラガラと音をたてながら登っていくと、最後の岩峰があるので雪面が使えるところは雪面を登り、岩場も2人で注意事項を確認しながら登って行く。無事にクリアすると、最後は雪面の急登で主稜線へと飛び出す。
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振り返ると登ってきた尾根がウネウネと下へと続いている。この尾根を右へ左へとルートを確認しながらトラバースして登ってきました。本当に満足です。
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しかし、登山はこれで終わりではありません。小蓮華山登頂後に下山が待っています。そこで、以下のことを考慮して白馬岳経由の大雪渓を下山ルートとしました。
・小蓮華尾根の雪が腐り始めている。
・2人とも体調に問題ない。
・天候も今後大きく崩れる予報も、予兆もない。
・稜線の風も穏やかである。
(・来年挑む主稜を山頂から覗いてみたい♪)
 そうと決まれば、あとは最高の景色を眺めながらの素晴らしい山の時間、しかも小蓮華尾根を登破(!?)したご褒美なのか、カワイイ雷鳥が現れて「カメラ!、カメラー!」と、疲れも忘れます。
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当初の目的地であった小蓮華尾根でアイゼンを外し、白馬岳にはお昼過ぎに到着。記念写真を撮ってから、注意して主稜を覗き見ます・・・う~ん、来年こそ行くぞー!
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反対側へと目をやれば、剱岳がどんっ!と見えて、次は何処に行こうかと考える楽しみを増やしてくれます。
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最後に大雪渓をシリセードで気持ち良く滑り降りて下山しました。
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楽しいことばかりでしたが、字面にはしていない、リスクについて話し合いながらの登山は、とても勉強になりました。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!