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西上州 碧岩・西稜

~ 西上州のマッターホルンの異名を持つ碧岩に西稜からチャレンジ~

【タイム】
  テントサイト    6:40
  西稜取り付き   7:35~8:00
  碧岩山頂    13:20



■11月18日 快晴

 幕張本郷を午前8時半に出発。11時過ぎには下仁田に着いた。久しぶりの下仁田は相変わらず静かで落ち着いた雰囲気を保ってくれている。

 駅前のAコープでスキ焼きの材料を仕込み、刺身コンニャクは老舗「まるへい」で、酒は「八海山」を2600円で仕入れる。(^^)
 勧能集落の先にあるゲートボール場に向かい、隅っこにテントを張らせてもらい、西稜取り付き点まで偵察。

碧岩西稜全景
 三段ノ滝までの遊歩道はかなり荒れていた。桟道も壊れていて、これじゃあ一般のハイカーにとっては注意して歩かないと危ない。落差40mの三段ノ滝は期待どおり豊かな水量を落としている。この滝は北面にあるので厳冬期は結氷するのだろうか。アイスフォールとなったこの滝もいいだろうなあ。

 滝の落口まで上がり、さらに進むと右岸に崩れたケルンがある。ここが西稜の取り付きを示す地点だ。ここからグズグズのルンゼ状を落石に注意しながら50mほど上がると岩壁につきあたる。ここが西稜の取り付き点である。4年前に平島さんがつけてくれた赤布が健在であった。今日はここまでにしよう。

 18時過ぎに埼玉・所沢組の遊さん、ひろりんさんが合流。八海山で乾杯!久しぶりの邂逅に大いに盛り上がる。(^^)


■11月19日 快晴

 前夜22時まで飲んだのだが、4時半にはしゃきっと起床。テントを撤収して6時40分出発。前日に下見をしておいたので余裕で取り付き点着。

 千葉組(竜少年、ヒサ、Nob)と埼玉組(遊、ひろりん)の2パーティーに分かれる。トップは竜少年さん。登攀用具を付けて8時スタート。1ピッチ目は脆そうなガリー。8~9m位か。『おっ、ヤベエ。また取れちゃったよー。ホールドが。』なんて言いながらもスルスル登っていった。次にセカンドのNobが登る。『あらら、なにこれ?ホールドがほとんど動くじゃん!』いやはや非常に脆いルートである。こんなところ、よくリードするなあ。(^^;

ヒロリンさん「快適でーす!」
 西稜の稜線上に出たところでトップ交代。2ピッチ目、Nobトップ。最初は右に回り込み、南面に切れ落ちたリッジ状を上がろうとしたが、頭上のハングにさえぎられ悩む。無理すれば突破できるかも知れないが、支点は冬枯れた直径1~2cm位の雑木だけ。これには命はかけられない。(^^;
クライムダウンして正面に戻り、脆そうなフェースを直上する。どうもすっきりしない。

 ここから先は竜少年、Nobの二人で交互にトップを交替しながら登る。ラストのヒサさんも肩で息を切らせながら満足そうに登ってくる。埼玉組も順調に高度を稼いでいる。

 途中、尾根が広くなる所からはコンテで進む。再び尾根が狭まりリッジ状を呈してくる。易しい2級程度のリッジが続く。その先で最後の核心部に到達。錆びた残置ハーケンのあるリッジ(3級+)か、右に回り込んだところにある脆いフェース(3級)のどちらかを選択することになる。

遊少年さん
 正統派アルパインクライマーのひろりんさんを擁する埼玉組は前者を、軟弱な千葉組は後者を選択した。
 後者の迂回ルートを選んだ千葉組だが、傾斜は結構あり下半部の岩の脆さを加味するならば、それなりに難しいルートだと思う。上半部のフェースは岩も比較的しっかりしていて楽しい。ここは、ベテランの味で竜少年さんがトップ。やばい所はすべて竜少年さんにお任せだ。

 前者の豪快なリッジ直上ルートを選んだ埼玉組のトップは勿論ひろりんさん。体重80kg超の遊さんじゃ、錆びたハーケンがかわいそう。慎重にして大胆なひろりんさん、しっかり新品のハーケンを打ち足して華麗にリードする。このリッジが西稜のハイライトだろうなあ。

 核心を過ぎればあとは頂上を残すのみ。竜少年さんの恩情でトップを譲ってもらったNobが頂上に立つ。13時20分。道標だけの静かな頂上には誰もいなかった。無風快晴の頂上にて後続のメンバーを迎える。

 帰路は一般コースの南稜を下山。途中、ヒサさんが転倒・負傷するというアクシデントもあったが、お天気に恵まれて充実した晩秋の一日を過ごすことができた。
(記 Nob)

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