谷川岳馬蹄型縦走2015

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山域:谷川連峰ほか
日程:2015/5/16~17
メンバー:みっちゃん、Muu

『テント泊装備で縦走し、山での生活力を向上せよ!』という与えられた課題をクリアするべく、選んだのは“馬蹄形縦走”。1年(入会)前には知らなかったルートを、無事に踏破できたのか!?(Muu記)
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既に山行報告をご覧になった方も多いと思いますが、今年の白馬主稜は雪の状態が悪いため中止しました。「来年こそ!」と考えているみっちゃんと私は、来年への課題として、テント泊装備での山行を計画しました。昨年の同じ時期にDGさんが馬蹄形縦走をしているので、同じルート(反時計回り)を選択しアドバイスをたくさんいただき、5月15日(金)の夜に出発。
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天気予報は、土曜日の午前中に雨の予報があるが、その後は回復していき日曜日は晴れ。私たちは、土曜日の雨が止んだら行動開始を計画し、土曜日の朝4時に起きる。すると、空一面の曇。しかし、雨は降っていない。「このまま降らないのかな?」とどこまでも前向きに考えて、朝食を食べているとポツリポツリと降り出す。この雨が止んだら出発ということを決めて、1時間おきにタイマーをかけて仮眠をする。
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ところが、雨はなかなか止まず、結果として11時に登山開始。予定していた4時半から6時間半の遅れ。しかも、白毛門への樹林帯では、雨の後で湿度100%、無風。そして、2人合わせて10リットルほどの水を含んだテント泊装備で急登。かなりの体力を消耗したが、何とか白毛門はコースタイムで登った。しかし、当初の予定していた清水峠へは、日没後の到着になるのは間違いない。ガスが発生して視界が悪い中をヘッデンで行く案もあるが、所々にある残雪が夏道を消している状況なので、笠ヶ岳避難小屋に宿泊することにした。
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避難小屋に着いて初めて知ったのだが、母校のハイキング部OBの提供小屋であった。学生時代は、まさか将来、登山をすることがあるとは考えていなかったのだが、何かに挑戦することや、夢を持ち続ける気持ちは、いつまでも大切にしたいと思った。白毛門山頂下の残雪部を通過する頃から、トレースが無くなっていたので大方予想はしていたが、避難小屋に先客はいなかった。レジャーシートがあったので、使わせてもらおうと取ったのだが、やけに重い・・・「ポトリ!?」・・・ヘビでした。重いわけだヘビーだもの・・・。(避難小屋に着いた安心感を文章に表したのです!ご勘弁を♪)
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16時を過ぎているので、そのまま夕食&宴会。今日のメニューは、鶏肉の香草焼きと鳥白湯鍋、〆はラーメンと2人でお腹いっぱいになりました。想像していた以上に快適な避難小屋生活に、今日の反省や明日の予定を確認したり、今後の山行計画ついて話したりと、楽しい時間となりました。
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しかし、時間が経つにつれて心配なことが一つ・・・それは、明日の天気です。ヤマテンさんの情報によると、夜には晴れて日曜日は一日晴れとのこと。ところが、20時になっても23時になってもガス+小雨の状況・・・。翌朝2時に起きた時も、相変わらずガス+小雨のまま、このままの状況だと昨日のコースを戻って下山か?などと考えながらも、朝食を早めに取る。3時を過ぎて雨は止んだが、ヘッデンの射す光の先はガスだらけである。笠ヶ岳山頂に向かおうと斜面を向くと、空に一つ光るものが・・・慌ててヘッデンを消灯すると・・・空一面に星が広がっている。僅かに明るくなり始めた東の方角を見ると、ガスの塊が、まるで巨大なドラゴンが太陽に向かって飛んでいくかのように移動していく様子に見えた。慌ててみっちゃんに天候回復を伝えて予定通りに4時に出発した。
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東に向かって登山道を進むと、朝日岳近くでその名のとおりにご来光を拝む。この後、湿原地帯の木道が滑ることや、登山道の崩落個所が多く慎重に通過した。また、残雪が朝の寒さで締まっているため、ピンポイントでアイゼンを使用して苦労したが、予定通り7時に清水峠に到着。
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まだ、全行程の半分も来ていないのだが、昨日と比べると荷物も格段に軽くなり、天気も最高!時折吹く強風もかえって心地良い。清水峠を越えてからは、登山道も歩きやすくなって、アップダウンが続いても順調に進んでいく。馬蹄型縦走の最高に良い点は、常に自分たちの歩いてきた道のりが見えることだと思う。「昨日はあそこから登ったんだ~!」とか、「今朝、あそこからよく歩いてきたな~♪」と言うように、ぐるりと見渡せて楽しい。
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その中で一ノ倉の壁が正面に見えると、みっちゃんが「アレが南稜だよ♪」「あそこが2ルンゼだよ☆」等と、いろいろと説明をしてくれる。6月に予定されているクライミングでは、あの辺りを登るのかと想像するとドキドキしてしまう。絶景の中の楽しい稜線歩きが続いて足が自然と前に出る。
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しかし、順調に歩いていても、そこは人間。疲労は徐々にだが溜まっていく。茂倉岳までの登りも一定のペースを維持して、ほどなく一ノ倉岳を通過。この後のオキノ耳までは、考えていた以上のアップダウンがあり、異常に長く感じた。また、最後の天神尾根では、多くの登山者が歩きピカピカに磨き上げられた石が滑り易く、精神的にも肉体的にも疲労のピークとなりました。最後は天神平スキー場をシリセードで滑り降りて、無事に馬蹄形縦走は終了、下山しました。
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