谷川岳・西黒尾根

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山  域 : 谷川岳 西黒尾根
日  程 : 2015/3/29
メンバー: DG、Micchan、Muu、Suu-san

~好天の中、日本三大急登を楽しむ!~
日本各地の桜の開花情報がメディアで伝えられる中、今シーズンの雪山はまだ終わらせまいと、3月最後の日曜日に谷川岳の西黒尾根に挑戦してきました。【Muu記】
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今回は、土曜日に同じ谷川岳マチガ沢で行われる救助隊の訓練打ち合わせに参加するため先発したDGさん、みっちゃんのもとへ私が土曜日の夕方に合流し、翌日曜日の早朝に出発して、西黒尾根経由でトマノ耳・オキノ耳に登頂後、天神尾根とロープウエイで下山する計画です。
・・・しかし、日曜日の天気予報が悪く雨マークが消えない。最終的に、金曜日の夜に先発するDGさん、みっちゃんと「土曜日の正午の予報で日曜日の雨マークが消えなければ中止」という判断を相談して決めた。
土曜日の正午になり、天気予報から雨マークは消えない!・・・が、雨の予報は午後遅くになるというコメント、相談すべき先発の2人は訓練中で連絡不通。
これは「行くしかない!」と判断し、出発するというメールを送信して電車に飛び乗り、3回乗り継いで土合駅へ。土合駅の500段近くの階段で汗ばみながら駅舎の外に出ると、皆さんが車で迎えに来てくれている。
感謝です!・・・ところが、車内に入っての第一声は「明日は中止しようと思っていた。」であった。しかし、そこは谷川岳のように懐が広い皆さん、明日の朝の天気を見て決めようということで、宴会準備の買い出しをした帰りでした。
今日の宴会&宿泊地は、群馬県谷川岳登山指導センターの休憩所をお借りしました。当初計画していた翌朝の出発時刻は日の出直前の5:30。しかし、明日の天気を考慮すると、さらに早出が良いだろうと2:00起床の4:00出発となったので、具だくさんのすき焼きを作りながら、おつまみで乾杯!続いてすき焼き、今日は土合駅の階段しか登っていない私も美味しさに(いつものように)食べ過ぎでしまう。寝る前に空を見上げると、満点の星空☆! 誰にも気づかれなかったが、メガネを新しくしたので見える星が増えている。こんな時にギリシャ神話の一つでもサラリと出れば、カッコいいのにな~と考えているのだが、それは諸先輩方に譲って・・・。これは、明日は期待できると考えながら、概ね9:00頃(!?)にぐっすりと就寝zzZ~。
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翌朝、予定通り2:00に起床し、前夜のすき焼きの残ったタレでうどんを食べて出発の準備を急ぐ。ここで、別パーティであったSuuさんも合流し、一緒に山頂を目指すこととなった。山を登る人はみんな手際が良く、しっかりと食事を作り、食べ、準備をしても、4時より早かったので、早出に悪いことは無いということで、出発することにした。
副題にも書きましたが、西黒尾根は日本三大急登と呼ばれているだけあって、いきなりの急登から始まり、一息つく暇もないほど急登が続く。ひたすら暗い樹林帯の中をヘッドライトの灯りを頼りに「ハァ、ハァ」と苦しみながら登っていると、突然麓から轟音が響く!何だろうと振り向くと、はるか下の方にライトの灯りが動いている。こんなにも登ってきたのかと思うと同時に、轟音の元は上越線の貨物列車だと分かる。新鋭のEH200型機関車(愛称:ブルーサンダー)が、たくさんのコンテナを載せて力強い警笛を谷間に響かせて走っている「俺はこの荷物を背負って、長い上越国境を越えて来たんだぞ、お前も頑張って山頂を目指せ!」と言われているようで、折れそうになった心が引き締まった。
・・・とは言うものの、激しい登りが続く。そうこうして1時間も登り続けると空が少しずつ明るくなってくる。そして、雪山で見る美しいご来光!明るくなってくると周りの白く雪に覆われた山の美しさに目を奪われて思わず足が止まってしまう・・・という言い訳で休む・・・のだが、陽が登ると締まっていた雪が緩んで、さらに登るのが辛くなりそうというジレンマがおこる。
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だが、本当に絶景を見ながらの登山は、疲れが吹っ飛びます。振り返れば竜の背中のような尾根が眼下に伸びており、トマ・オキの山頂も最初は大画面テレビのような迫力だったのが、映画館のような迫力に・・・いや、やはり実物の迫力は画像では表すことができません。絶景をバックに記念撮影をしながら、登っていくと天神尾根を登る登山者を発見。最後は、少し傾斜もゆるくなり天神尾根と合流した。
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トマノ耳・オキノ耳からは、見渡す限り360度の展望が開けており、遠くの街や山並みを眺めたり、写真を撮ったりと、疲れは感じなかったが、皆しばし無言になって楽しんでいる。最後に4人で記念撮影をしてお昼前に下山しました。
今回は天気の変化が遅く、天気予報が良い方にはずれてくれたので、GWのような暖かさで雪山ならではの青い空と白い山の素晴らしい景色を楽しめました。また、装備等もロープを使用することはありませんでしたが、雪の状態や天候によっては状況は一変するので、今後も様々な環境にしっかりと対応できるように準備をして山に臨みたいと思います。
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【感想・DG】
久しぶりの西黒尾根。日曜日の予報が下り坂であきらめかけていたのですが、Muuさんの見切り発車のおかげで早出することに。半信半疑で出発するもヤマテンさんの予報通り、昼過ぎまでは晴れ間が広がった。おかげで汗ばむほどの暖かい気温で、素晴らしい景色を堪能できた。これも全てMuuさんのあきらめない(しつこい)気持ちのおかげと感謝です。別パーティで来ていたSuuさんともご一緒できて楽しかったし、みっちゃんも良いトレーニングになったと喜んでいたしで、気持ちの良い山行でした。

【感想・みっちゃん】
3人の健脚強靭な男性達に混じり、非力な私がみんなの足を引っ張るのではないか・・・登りきれるか・・・不安でしたが、先頭を命じられさらに不安に・・・。しかし、それが功を奏してなんとか登りきれました。それもこれも素晴らしい天気とサポートしてくれた男性陣のおかげです。ありがとうございました。そして、がんばった自分にも「よく登った!」と自分で自分に褒めてあげました。(ミチコ)